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【コラム】『なりすましに屈しない、ファジサポの団結』

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 先日行われた天皇杯3回戦、名古屋グランパスVSファジアーノ岡山。J1チームとJ2チームによる対戦になった試合は、”格上”の名古屋が1-0と勝利を収めた。

 惜しくも敗れてしまったファジアーノ岡山はいつものように、試合結果をお知らせする以下のツイートを発信。

 試合映像の放送もなく、現地に足を運んだ人だけがプレーを見れた試合だったということもあり、いつも以上に”試合結果ツイート”を心待ちにしたファンやサポーターは多かっただろう。私も結果はどうだったのか楽しみにツイートを見ると、そこには思いもよらぬ心もとない書き込みがあった。

※以下は実際に公式アカウントのツイートに寄せられた酷いツイートをコピぺしたものである。気分を害する方や見たくない方は一気にスクロールして飛ばしてほしい。

J1上位クラブ相手にはよく頑張ったんじゃないでしょうかね。
でも、所詮はJ2クラブだからそこまでの実力なんですよ。岡山なんて桃太郎とマスカット頼りの魅力ない田舎県だし、J1には必要ない。このままJ2ステイでお願いしますね。
岡山なんて大したことないのに3回戦出れたこと自体が奇跡だったんじゃないすかね?
まあ、名古屋も名古屋よ。今のガンバなら岡山なんて5点取れるぐらいの実力ありますから。
とりあえずパウリーニョってブラジルの猿は早くブラジル帰ってウホウホしとけばいいのに。
前半戦でヴェルディに負けるようなクラブが名古屋に勝てるわけないでしょ。
J2でも13位でしょおたく?身の丈に合った戦い方で残りのシーズン頑張ってくださいね。
相手が鬼門の港サッカー場での試合なのに負けたんですね
岡山に石毛来たけどどうせ使えなさそうだからこのまま頑張って。

 このように信じられないツイートが複数発見された。チームを侮辱するものだけではなく、選手に対する差別的な表現も使われている。醜いツイートをしているユーザーを確認すると、なんとすべてなりすましアカウントだったのだ。

 ここ最近、特に目にするようになった”なりすまし”は実在するサポーターのユーザ名やプロフィール写真を使って、特定の応援しているクラブがあるという立場を利用して悪質な言動を繰り返す最低な行為だ。

 愛するクラブがJ1で戦うチームに天皇杯で負けてしまったことをきっかけに”なりすまし”のターゲットにされてしまったのだ。

 ”なりすまし”に対する対抗手段としてツイートやアカウントを通報して、ブロックすることが一般的であり、主流であった。しかし、愛するクラブが最低な”なりすまし”アカウントに攻撃されている状況に対して許せない想いが沸々と沸いてくる。

 クラブのために何かできることはないのか。自分たちはブロックと通報しかできないのか。そう考えていた時、1人の大学生サポーターが声を上げた。

 ファンやサポーターが励ましや鼓舞をするような温かいリプを送ることで””なりすまし”による酷いツイートを打ち消すような提案だった。クラブ愛から思い立った勇気ある行動は、瞬く間にファンやサポーターに広がり、試合結果ツイートには多くの温かいメッセージが寄せられたのだ。

※以下一部引用

 誹謗中傷を目にすることは以前もあった。今回はそれが”なりすまし”によるものであり、少し複雑化したものの、誹謗中傷をはじめとする悪質な行為には絶対に許さないという強い想いがファン・サポーターの心を一つにした。「なりすましに屈しない」という確固たる姿勢を示し、クラブに寄り添う。J2ではあるが、素晴らしいサポーターたちで溢れている。このクラブはまだまだ強くなれるし、大きくなれる、そう感じずにはいられない瞬間だった。

 ただ、今回の出来事を決して美談にするだけではいけない。”なりすまし”はもちろん、誹謗中傷や差別的発言も絶対に許してはいけない。それらがなくなり、応援する側も応援される側も笑顔で溢れる世界になることを心の底から願っている。

 

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