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地域に関わる活動の目指す先とは

地域の場づくりラボ第6回の活動は「地域に関わる活動の目指す先とは」というテーマで、岩手県洋野町で地域おこし協力隊の活動支援や情報発信など、地域活動を積極的に行っている一般社団法人fumoto の代表理事 大原圭太郎さんとスタッフの千葉桃子さんの2名をお招きし、ラボメンバーとの対談イベントを開催しました!

ゲスト紹介

大原圭太郎さん / 一般社団法人fumoto 代表理事

宮城県仙台市出身。上京を経て洋野町に移住し地域おこし協力隊に就任。任期満了後、2019年9月に一般社団法人fumotoを立ち上げ、地域おこし協力隊の経験で感じた課題を解決すべく取り組んでいます。

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千葉桃子さん / 一般社団法人fumoto ローカルコミュニケーター

岩手県奥州市生まれ、埼玉県育ち。都心の大学で地域活性化やコミュニティについて学び、fumotoさんでのインターンを経て、入社しローカルコミュニケーターとして活躍されています。

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一般社団法人fumoto

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イベント概要

今回は青森県十和田市を中心に上北地域で活動している地域の場づくりラボ、岩手県洋野町で活動しているfumotoさんという、異なる場所で同じように地域活動をしている2つの団体で、地域活動における課題や悩み、目指す先のビジョンなど、普段考えてはいるけどなかなかこういう場では話さないようなことを、答えはないとは思いますが、あえて掘り下げながらお互いの考えをざっくばらんに対談形式でお話ししていただきました!

fumotoさんの活動紹介

まずはゲストのお二人から活動の経緯や取り組みについてご紹介をしていただきつつ、活動への思いを伺いました!

地域でチャレンジする人の土台をつくりたい」というVISIONを掲げ洋野町で新しい暮らしを共に育み、町のこれからと生き方をつくるための以下のような活動を行っている。

地域おこし協力隊の募集

・地域資源を活かす
・本人のやりたいことを尊重する
・任期後の仕事や起業につながる

大原さんの地域おこし協力隊の経験から感じた課題感からこの3点に焦点を当てて町に提案し、行政と共に地域おこし協力隊の募集を行っている。

地域おこし協力隊活動支援

・本人の「やりたい」を尊重
・「やりたい」をどうやってナリワイにするかを突き詰める
・活動しやすい環境を整備
・行政との中間支援

協力隊は基本的に行政に所属するものだが、行政に所属しての活動だと経費の使いにくさ、活動のしにくさがあることから、fumotoでは協力隊が動きやすい動きやすい環境づくりをしている。尚、現在洋野町には全体で16人の地域おこし協力隊がおり、その内10名がfumotoに所属している。

関係人口増加プロジェクト

・ローカルメディアの運営「ひろのの栞」
・移住相談、観光案内所の運営
・SNS
・ポッドキャスト
・イベント開催
・冊子制作、配布
・コミュニティづくり

首都圏で開催される洋野町のPRイベントで、来場者と洋野町の関わりがその場限りでなく、継続した繋がりを作るための取り組みを行っている。
現在はコミュニティ運営、ポッドキャスト、教育事業、記事作成で関わっていただいている方が5名おり、居住地域も年代も様々。
どのように関わっていくかは模索している。

活動の思い

洋野町をフィールドに自分のやりたいことを実現できるように支援していきたい。洋野町で自分のやりたいことを実現する人が増えると、そこにつながる人を増やす事が出来る。そこから輪が広がり結果的に地域の魅力につながることを願って活動をしている。
また、(千葉さん個人的に)町と協力して学校でお話したり教育に関わる機会があり、今後はつながりのある地域の事業者とも協力して、学生と地域の距離を縮めていきたい。そういうことができるのも地域ならではだと思うのでfumotoがハブになっていったら良いと思う。

質疑応答

Q:洋野町には16名の地域おこし協力隊がいて、その内10名がfumotoさんに所属しているそうですが、他の6名はどこに所属していますか?10名と6名の線引きは?
A:fumotoで募集している内容に応募した人がfumotoで、役場の募集内容に応募した人が役場に所属している。

Q:fumotoさんに所属して地域おこし協力隊の活動を行う場合の自由度が高そうですが、応募者の「やりたい事・やる事」はどの段階で決まるのでしょうか?
A:最初からミッションを決まった内容で募集する事もありますが、企画提案枠を設けているので、応募前に相談を受ける場合がある。

Q:応募者は何人くらいいるんですか?選考とかはやったりしますか?
A:去年は10名とオンラインで相談をし、実際に応募したのは5名程だった。

Q:役場の施設をfumotoさんで運営する事は?
A:今の所はないが、将来的に出来るようにキャパシティを広げていきたい。

Q:協力隊を卒業した人(任期を終えた人)に話を聞きに行くというツアーを行っているそうですが、卒業した方はどんな事をしているのでしょうか?
A:以下の方にお話を伺うことができました。
・ゲストハウスの運営をしている方
・ブドウ農家を継承して兼業でやっている方
・普通に就職して、趣味程度に農家をしているという方
・任期を終えて地元に帰った方
・別の地域の協力隊になった方

Q:千葉さんが行っている学校の教育に携わる活動はどのようなことをしている?
A:高校生に対して2高で行っており、キャリア教育の観点で地域の産業について学ぶ、地域おこし協力隊と学生が対話して探求テーマについて深堀り、地域の事業者とプロジェクトを動かしたり商品開発などを行って実践的なことを行っている。また、海洋プラスチックに興味のある高校生と出会ったことがきっかけで一緒に海のゴミ拾いをする企画を行い、学年問わず関わるようになり、SNSで発信したところ地域の事業者さんや役場の方など沢山の大人も関わってくれるようになった。

Q:そのような教育に関しては学校の先生が積極的なのでしょうか?
A:積極的に意見を受け入れてくれていますし、最近は先生方からも提案をいただけるようになってきた。また、東日本大震災で被災した地域には復興支援で街として外部の方々と関わる機会も多いので、その機会に学校と関わっていただくことも多い。

Q:fumotoさんの活動資金は?
A:地域おこし協力隊の活動費の中からやりくりしている。

Q:地域おこし協力隊に所属していない人の「やりたい事」をサポートする仕組みは?
A:今のまだそこまで手が届いていないが、参加する人の間口を広げる試みをしていきたい。

対談

テーマ
「地域に関わる活動の目指す先とは」

対談参加者

Q1:理想と現実のギャップ

佐藤:テーマ”地域に関わる活動の目指す先とは”という事でお話を伺いたいと思います。1つ目の議題は ”理想と現実のギャップ”です。ザックリしたテーマですが、fumotoを立ち上げる時に思っていた理想と、実際にやってみたら違ったなと思った事があれば教えて下さい。

大原さん:そうですね・・・この事業は、最初は地域おこし協力隊を支援するという事業だけだったので、ある程度の(協力隊の)人数がいないと事業が回らないというか、成り立たちません。(支援する協力隊が)4人で始まった事がキツかったです。8人くらいは来てほしいという理想がありましたが、それを最初から叶える事は難しかったです。
今は10人いますが、色んな人がいるので、多様な人達を受け入れる難しさはあります。
色んな人が地域に移住してくるとなれば、地域側も受け入れる器みたいなものが必要になってくるんじゃないかと思います。

佐藤:地域の方々とのギャップというか温度差があったり?

大原さん:今はそんなにはないんですけど、今後、ですね。

佐藤:地域おこし協力隊の人は地域の人に馴染んでいるんですね

大原さん:そうですね、地域の人というより”深く関わる人”の関わり方が大事だと思います。地域おこし協力隊の人は個性が強い人が多いので(笑)

一同:ふふふ(笑)

村岡:地域に関わる活動って、地域や関わる人にとってほとんどが悪い事になるようなものではないと思っていて、ただ良いものだとしても続けるのが困難になったり続かないものがたくさんあると思います。
僕らも地域に関わる活動をしていて、それを継続しようとしていますが、その活動を僕らが担いすぎても地域に根付いた活動にならないのかも、と考える事があります。
本当は、関わる人皆で盛り上げていくみたいな、生活や文化に溶け込んでいくような活動が必要なのかなぁと思っていて、それが理想ですけど、現実的には誰か引っ張ってくれる人が必要になってくるのかなと。
自分じゃなくても自然と誰かがやってくれるような活動みたいなものが理想だとは思うんですけど、うまくいかない事が多々あるなぁ・・・と。

村岡:たとえば、fumotoさんの場合で自分たちがやめてしまったらこういう活動をする人がいなくなって、地域に根付く人がいなくなるんじゃないか、みたいな事を考える事はありますか?

大原さん:自分達も活動を継続したいと思っています。人に頼りすぎず、間に入って主導する事が必要かもしれません。関わり方の度合いみたいなものはいつも気にしていて、引っ張るというよりも、後ろから押していく、みたいな感覚でいます。

佐藤:各々に活動に対する温度差があって、そこが難しい所だと思います。

村岡:一般的な地域活動でいうと、それを生業にしている人は少なく、大体は本業の合間に、地域活動・地域貢献に関わりたいと思う人がほとんどだと思うので難しいですよね。

佐藤:新山さん、ラボのメンバーとしてどう思いますか?

新山:理想は誰か一人が頑張るよりも、同時に小さい活動が点在していて、そういう点がいっぱいあって線になりエリアの大きな面になっていく。だと思うので、周りを気にせず自分が出来る事をコツコツとやっていくのが1番良いんじゃないかと思います。
それが何かしらの形になった時に、それを見た周りの人が感化されて自分も何かしようと思うような、周りに影響を与えるような活動が理想的な気がします。

村岡:そういう活動を俯瞰して面でとらえてサポートしていけるfumotoさんの地域おこし協力隊のやりたい事を聞きながらの活動は理想的ですよね。

大原さん:地域おこし協力隊の制度を活用させてもらえているのでありがたいです。地域の事業者さんから声をかけていただく事も増えていて、例えば、産直に出しているお店の方に「若い人と何か一緒に出来る事はないかな?」というお話をいただいたりしていて、ちょっとずつそんな風になってきています。

渡部:地域の課題とマッチングする事はあるんですか?”やりたい事”と”地域の課題”は別だったりすると思うんですけど。その辺を結びつけたりとか・・・

大原さん:そうですね。地域おこし協力隊の募集からやらせてもらっているので、本人のやりたい事と地域の課題とか資源との結びつきを相談の上で、お互い納得して応募してもらうようにしています。

渡部:どこでもやれる事じゃなく、洋野町らしい事をやりたい人とマッチング出来たら良いですね。

大原さん:そうですね。中には洋野町以外で出来る事はあると思うんですけど、それでも洋野町が良いと言ってくれる人がいれば是非お願いします、という感じです。

Q2:持続していく手段について

佐藤:次の議題に進みます。”持続していく手段について”です。現在、地域の場づくりラボは上北地域県民局さんの事業としてやっています。
この事業は今年度で終わりという事で、これを自分達で持続させていく時に、どうやるのがベストなのかを金銭的な所も含めて考えていきたいと思います。

村岡:fumotoさんは続けていく仕組みを持っていて、すごく良いなと思います。
僕らも続けていきたい気持ちはもちろんあって、僕らはここ(十和田市)で暮らしているので、その暮らしの豊かさに繋がるようなものであればお金とか労力みたいなものは度外視出来るかなぁと思いつつも、お金の部分は絶対付いて回るものなので、何か仕組みとして皆が豊かになる選択、みたいなものがあればなぁと。

佐藤:新山さんは行政との事業もやられていますけれど、いかがですか?

新山:学校現場での話になりますが、問題になっているのがやろうとした発起人がずっとその学校にいるわけではないので、人が変わって持続できないという問題があります。県の事業とか市の事業の場合は2年とか3年とか期限があるので、そういった悩みも抱えています。仕組みというと、兵庫県に”トライやる・ウィーク”というものがあります。県として「こういうキャリア教育をする」という方向付けをして、仕組みにしてしまえば持続がしやすくなると思います。
地域の場づくりラボのような取り組みは「こうだ!」という答えがないと思うので、難しさがありますよね。

村岡:行政にサポートしていただいている立場ですが、そもそも2年とか縛りがあるのもどうなのかな?って(笑)2年で終わっちゃいますよ、と言われているような感じ。お金がかかってしまうものでも価値のあるものならば形を変えた支援があるような気がします・・・。そこは勉強不足なんですけど。

大原さん:地域の場作りラボは次が最後の活動で、最終的に何か形にしないといけないとかあるんですか?

佐藤:今年度は「場をつくる」という事がひとつの成果物になるので、このイベント等を自分達の力で継続していく、というのがひとつの指針になりますね。続けていくにも、金銭面とか、厳しい部分があると考えています。

渡部:fumotoさんは”fumotoという商品として”どうお金を稼ぐんですか?

大原さん:地域おこし協力隊の活動支援を委託していただいているのと、洋野町の関係人口を増やす事業の委託を受けています。
行政からの委託事業が9割くらいになっています。そこも、この先考えないといけない所ですね。

渡部:洋野町に移住した人が増えれば、町も税収が増えるので、fumotoさんに投資している、というモデルなんでしょうか。

大原さん:町も何かしら国の補助金などを使っているので・・・。NextCommonsLab(https://nextcommonslab.jp)さんのやり方を知らなければ、そういうやり方があるという事を知らなかったので、まだまだ知らないモデルがあるんだろうと思います。

佐藤:やっている事は地域貢献ですけど、自分一人の力では難しい。やりたい事で良いことでもメンバーの生活に関わるような事があってもいけないし・・・。

渡部:fumotoさんがやっているビーチクリーンも、別にお金が出る事はないけど続けたい事ですよね。活動のPRになる事ですし。ひとつの投資ですよね。

千葉さん:今まで接点のない人とも関わる事が出来ますからね。

新山:民間企業でマネタイズして地域づくりをしている所ってあるんですか?・・・HLSさんとか?

佐藤:良い質問が出ましたので、流れで次の議題に行きたいと思います。

Q3:実際に続いているところはどうやっているか

佐藤:次の議題は”実際に続いているところはどうやっているか”です。

村岡:青森県で言うと良く耳にして魅力的な活動をしているところとして聞くのは、HLS弘前さん(https://hls-hirosaki.com)と、NPO法人プラットフォームあおもりさん(https://platform-aomori.org)。

新山:教育と探求社という、パッケージとして学校に売るというやり方もありますね。
教育でないとマネタイズは難しいのかも。
知人には別の事業でお金を作って、100%儲からない福祉事業をやっているという人もいます。

渡部:そしたらモチベーションしかないですね。(笑)

一同:ふふふ。(笑)

渡部:私が不定期にやっているギャラリーは儲けを全く見込んでいなくて、趣味でやっているようなものです。そういう場が欲しいから、お金じゃなくてやっています。

村岡:そういうところにとっかかりのヒントがありそうですね!その考えはどこから生まれてくるものなんですか?
渡部:設計事務所って、依頼をいただかないと仕事にならないんです。ウチに誰かが頼んでくれて初めて仕事になるんです。そこを、受動的でなく能動的に自らやる機会が欲しくて、僕が良いと思っている方を紹介しつつコミュニティを回す場になったら良いなぁというモチベーションだけでやっています。

新山:市とか県とか国からしたら、地域のためにと思っている人達が動きづらい状況になっている事は損失ですよね・・・。

一同:う〜む(納得)

村岡:もっとお金ややりがいのところがクリアになっていけば、やりたい人ってもっといますよねぇ・・・。この事業もそういうところにフォーカスして進めてきてはいますが。

Q4:続いているケース、続かないケースとは

佐藤:つづいての議題は”続いているケース、続かないケースとは”です。大原さんは色々な所を見学されたそうですが、いかがでしょうか?見学したという事は、続いている所という事だと思いますが・・・?

大原さん:そうですねぇ・・・fumotoは”こういう事をやりたい”と言ってやらせていただいていますが、行政から言われた事だけをやるみたいな所で続かないケースを見ました。

佐藤:そこは、やりたい事が全く無かったのでしょうか?終わってもいいやでやっていた感じなのでしょうか?

大原さん:うーん・・・そこは、別の柱になる事業があった事もあり、元地域おこし協力隊という人でも無かったし、何か難しい部分があったのかなぁと思います。

渡部:fumotoさんは色々な所を見学されて、その良い部分を集めた事業だと思いますが、悪い所はどういった所でしたか?ここを真似ちゃいけないな、このやり方よくないね、とか。

大原さん:えーと、言い方が難しいな・・・(苦笑)
よくないのは、行政の方と中間で支援する側のコミュニケーション不足ですよね。
行政側の”こうしてほしい”がある中で、そこがうまく伝わってないというケースを見ました。
行政側の担当者は年度で変わりますし、担当とか課長が変わると考え方が変わる、という場合もあります。
コミュニケーション不足には気をつけなければいけませんね。僕自身も気をつけてやっていきたいと思っています。

渡部:地域おこし協力隊にくる方にとってfumotoさんのような存在は心強いですよね。
一貫して、継続した支援をしてくれるので信頼に繋がる感じがします。
地域の場づくりラボは本業のある人が多いので”本業があってその片手間でやっています”と思われてしまえば信頼を得にくいように感じます。

大原さん:逆に、地域の場づくりラボのメンバーのように専門性の高い人達が集まっていると出来る事がありそうな気もします。
fumotoには”これから自分のやりたい事を実現したい”という段階の人や、デザイン等で実績は無いけれど勉強してきて、これから実績を作りたいという人もいます。
技術とか知識のある人が入ってきてくれるとより良いのかなぁと思います。

新山:教育の現場では”地域のために何かをしたい”という気持ちを持つ子供がかなり増えていて、明らかに考え方が変わってきている実感があります。自分たちの活動は無駄では無いのかなぁと思っています。こういうお話する場があれば、少しづつ増えていくんだと思います。

村岡:確実に増えていきそうなイメージはすごく持っていて、その受け皿みたいなものが伴わないと、結局今の課題が続くなぁと思っています。
受け皿がうまく回らない・回せないもどかしさ、みたいなものもなんだか感じています。

大原さん:どう回していくか、という所で、fumotoはどうにか回っていますが、最初は協力隊が4人しかいませんでした。その時は厳しかったですけれど、誰かが始めないと変わっていかないという事は凄く思っていたし、地域で活動したいと思う人も増えるだろうなと思っていました。
そこは、キツくても誰かがやっていかないといけないなぁと思っていて、それをやっていく中で次につながっていくものだと思います。

Q6:終わりの定義

佐藤:「Q5活動の必要性について」「Q6終わりの定義 終わりについて考える どうなったら終わりなのか」「Q7誰が続けていくのか いくべきなのか」という質問を用意していたのですが、時間もありますし、ここまでのお話で伝わるものがありましたので、最後に「Q6終わりの定義 終わりについて考える どうなったら終わりなのか」という議題でお話していただこうと思います。
そもそも終わりは無いものだと思いますが、あえて終わりを考えるとしたら、何をもって終わりとするのか、目標みたいなものをお伺いしたいと思います。

村岡:こういう環境が、とか、こういう状況が作られたら。みたいな。

一同:終わり・・・終わりかぁ・・・(悩)

村岡:僕らの事業で言えば、やりがいを持って地域で活動している人が増えている状態や考えている人が迷わず相談に行ける状態を作る、みたいな。

佐藤:常に、気軽に相談出来る場所があれば、すでに実践している方の話が聞けたりすれば・・・。

村岡:そういう環境があれば、機会を作る必要も無くなって、勝手に動き出す仕組みになる・・・という目先のゴール、活動の目標があります。
今は、迷わないように機会や話せる場所を作る。あとからまた一から同じことを考えなくていいように僕らの考えたことや活動をアーカイブする。
アーカイブを残していれば、こういう人達がこういう考えでこの事業が進んできたんだと分かる。そうすれば僕らがいなくなったとしても、次の人が少なくても0からのスタートにならないんじゃないかと思っています。
まずはその状態を作る、というのが直近の目標です。

佐藤:fumotoさんの”チャレンジする土台を作る”という所に近いものを感じますね。思想としては。

大原さん:”終わり”って難しいんですけれど、役割が変わってくるのかなぁという気がしています。下の世代に自分達でやっていこうと考える人達が出てきたら嬉しいです。
そうなると、自分達のやり方を変わってくるのかなぁという感じがしています。

渡部:地域に住むひとりひとりが自然に、地域のためを思った事をやっている状況になれば、終わりというか、何もいらなくなりますね。
最初が大変だけど、ある程度動き出せば自走していくんじゃないかなぁ・・・。

佐藤:地域に住むひとりひとりが能動的に地域を思って何かをしている、何かをできる環境になることが一つの理想なのかもしれないですね。対談は以上とさせていただきます。
ありがとうございました。

まとめ

今回の対談で地域に関わる活動をしている団体は、特に継続性や目指す終わりというところで、やはりどこも同じような課題を抱えているのだと思いました。
継続性としては地域でやりがいを持って活躍する人を生み出すシステムを回し、さらにマネタイズができている点からfumotoさんの運営方法が一つの理想と言えるのではないかと思います。しかし、行政からの資金だけでは契約期間等の点から途切れることもありえることや担い手という点では課題があり考え続けなければいけないと思いました。
また、終わりというものをあえて考えたときに、誰もがやりたいことができる環境ができたときに、自分たちの思想的には終わりとなるのではないかという一つの結論にいきつきましたが、きっとその先に次のステージがあるという意見もあり、終わりはあるようで無いのかもしれないですね。この点については前々回のイベント「若者がチャレンジしたくなる地域とは?」でも同じようなお話がありましたね。
今回は、地域に住むひとりひとりが能動的に動ける環境、やりたいことをできる環境を自分たちが作っていき、それを継続して輪を広げていくことが一大事なのだと思いました。そして、もちろん皆が地域のことを思って動くことができたら良いのかもしれませんが、皆が地域のことを思わなくてもやりたいことがある人と地域を無理なく絡めていくことが僕らの役割なのかなと思いました。

fumotoさんについてもっと知りたいという方はこちらもどうぞ!
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次回予告

地域の場づくりラボ今年度最後の活動となる第7回は「地域の場づくりラボ活動報告会 〜これまでを振り返りこれからを考える〜」というテーマで、ラボメンバーや参加者の方々とざっくばらんに話していたきたいと思います!

今回は過去2年の活動を振り返り、当時のエピソードなども絡めて、活動を通して得たものや今後の活動に活かしていきたいことを話したいと思います。そして、それらを踏まえてこれからどのような活動にしていくか、どんなことをしていったら良いかをジャストアイディアベースでも考えていけたらと思います!

グループについて詳しく知りたい方は...

こちらの記事に結成の経緯やグループのことについて記載していますので、是非ご覧下さい!

Facebookグループはこちらから!(イベント告知はこちらでしています)→https://www.facebook.com/groups/tiikino.badukuri.lab


編集
(株)ビーコーズ|佐藤 佑志(さとう ゆうし)
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ライター
冨田食品工房|冨田 哲也(とみた てつや)
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