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副業と本業のあいだ 前編 〜本業と副業が異なる人々〜

コロナを経て、日本社会においても「在宅勤務」「副業」「週3日休み」など、働き方がダイナミックに変化してきています。コンセントリクス・カタリスト(以下CAT)のメンバーは、コロナ以前から在宅勤務や副業などを取り入れており、自由な働き方を推奨してきました。今日は、副業をするメンバーの中でも、本業と副業が全く異なる2人を紹介します。UXデザイナーの佐藤がインタビューを通して、二人の副業・本業についての思いを探っていきました。



Part1:週末はラジオパーソナリティ、本業は広報&採用担当 のんちゃん


一人目にご紹介するのは、CATの元気印。のんちゃんこと秦野優子です。彼女は社内で広報、採用担当として活躍する傍ら、週末にラジオDJとして活動しています。

秦野 優子(Talent Acquisition & Communication Manager)

大手情報系企業で営業としてキャリアをスタートした後、メガベンチャー・大手人材企業にて新卒・中途採用や、コーポレート広報として勤務。数千名の従業員がいる組織でのインターナルコミュニケーション施策をメインで担当したり、海外法人の立ち上げを駐在して行うなど国内外でHR・PR全般を経験。自身が働き方やキャリアに強い興味を持っていることから、コーチングビジネスをメイン事業とする会社を起業、また大好きなラジオに関わるためフリーランスでラジオパーソナリティとしても活動中の複業家。

昔からラジオが大好きだった


佐藤:ラジオパーソナリティをやることになった経緯を聞かせてください。


秦野:私は昔からラジオが大好きでした。今も通勤中(最近はリモート勤務がほとんどですが)にラジオを聞くなど、ラジオなしの生活は考えられないほどです!

大学在学時からアナウンサーの仕事に興味を持っており、新卒時はアナウンサーの試験を受けました。その活動を通して出会った方の中の一人に、元テレビ局のアナウンサーの方がいました。新卒の時は結局、アナウンサーとは別のキャリアに進んだのですが、就職して5年ほど経った2014年頃にその方が調布FMで番組を持っていらっしゃって、「番組内のリポーターの枠が空くのだけれど、秦野さんどう?」と声をかけてくださったんです。「ちょうど日曜日のお仕事だから、平日サラリーマンをやっていてもできるんじゃない?」と。

ずっと「ラジオに何らかの形で関わりたいな〜」という思いを持っていたのと、(その当時勤めていた)リクルートは副業を認めてくれる会社だったこともあり、二つ返事で「はい!やります!」と伝え、そこから週末ラジオDJとしてのキャリアがスタートしました。リポーターからスタートし、今はスタジオで番組を進行するパーソナリティ(ラジオDJ)として活動しています。


佐藤:当時Tigerspike(現CAT)への転職時に「副業がOKか」は気になりましたか?


秦野:あまり考えてなかったんですよね。「正直本職と全然違う内容だし、OKに決まってるでしょ!」という意識でした(笑)実際、根岸(弊社東京オフィス代表)に聞いた時にも(当たり前という表情で)「うち、全然副業OKだから」と言ってもらえました(笑)


副業と本業を両立できるコツとは?

佐藤:平日週5日働いて、日曜日にはラジオ。すごく忙しいと思います。両立させるコツがあったら教えてください。


秦野:私の場合は、副業が日曜日のみ(現在は隔週の日曜日)なことと、重い宿題がほとんどない(その場に行ってお仕事する、アドリブも重要な仕事。予習や復習がそこまで求められない仕事)ことが大きいかなと思います。たくさんの準備や事後対応がたくさんあるお仕事の場合は両立が難しいかなと思います。

あとは、本当にラジオが「好きなこと」であり「やりたいこと」だったからというのが大きいと思います。お金がモチベーションだったとしたら、私の場合は(本業と副業の両立は)続いていなかったと思います。せっかくの日曜日を使っているわけですから。


副業で、自分の居場所を増やす!

佐藤:確かに、好きだという気持ちが一番大切ですよね。ラジオパーソナリティとして活動することで「良かった」と感じることはありますか?

秦野:「居場所が増えた」というのは一番大きいかと思います。ラジオの方にも同僚や友達がいて、CATの方にも仲間がいる。居場所が増えるという意味では趣味とかでも良いと思うんですけれど、定期的に「いる」場所が作れるのは心の安定や充実に繋がるなと思います。

また、ラジオパーソナリティをやっているということで「うちのイベントの司会を担当してくれないか?」などの依頼を受けることもあります。「私はこういうことが好きなんです」というだけではなくて「本気でやっている」ことが、仕事としてやっていることを通して周りに伝わるんだなと実感しています。そうやって、どんどん新しい出会いがあるのは嬉しいなと思っています。

自分がこうありたい、こんなことをしたい!という希望をいうことはとても大切だなと思っています。「ちょっと図々しいかな...」と思うくらいに言っても良いとおもいます。案外周りの人は気にしていないということに気づきました(笑)。

また、本業でもイベントでちょっとしたファシリテーションをしたり、時間配分を意識した仕切りをしたりするときにパーソナリティとして培った技術が生きているなと感じます。


趣味の社会化

秦野:ラジオで取材したとある方が「趣味を社会化するべきだ」と言っていました。「趣味の社会化」とは「趣味を社会の活動として開くこと」です。その方は鉄道模型が大好きで、自分の趣味でたくさんの鉄道模型を集めていらしたのですが、地域の子供たちに紹介する機会を少額の有料で設けたところ、すごく喜ばれた。以降定期的にそのような場を作っているそうです。趣味を社会の活動として開くと、周りにも喜ばれる。だから趣味をどんどん社会化していくべきだと。私もその考え方が大好きですし、意識的に「趣味を社会化していこう」と思っています。

本業とは似ていないけれど「好き」と思えることを大切にし、それを周りに開いていくと、何かに繋がっていくのではないかと思います。

「よく人に褒められること」や「好きなこと」を見つめ直してみると、そこに社会と別の繋がりをもたらしてくれる何かがあるかもしれないです。それに対して価値を感じてお金払ってくれたりする人も現れるかもしれない。自分の軸がもうひとつできるのではないかと。


もっと働き方をフレキシブルに!

佐藤:最後に、本業副業関係なく、将来の展望などあれば聞かせてください!

秦野:まず、ラジオパーソナリティを続けていきたいなと思っています。また、もっと他の音声メディアでの発信などもできたら良いなと思っています。また、イベントの司会など他のお仕事もどんどんやっていきたいです。

例えば今後、会社員として週5日働くスタイルも見直し、週3日勤務、週4日勤務にしてみて、他のお仕事の比率をあげたりとか、ハイブリットにしてどんどん自分の居場所を拡張させ、色んなことに挑戦していけたらと思います!

ラジオパーソナリティとしてレギュラー番組を持つのんちゃん



Part2:副業はキャリアコンサルタント、本業は営業のまっしー


二人目は、先日「コンセントリクス・カタリストの営業とは?」の記事に登場したまっしーこと眞下みのりです。その忙しい日々のどこに副業をする時間があるのだろうか??と思うほど、本業でも朝から晩までお客様のために全力投球のまっしーですが、平日の夜や休みの日を利用してキャリアコンサルタントとして活動しています。今日は、その活動について聞いていきます。

眞下 みのり(Head of Sales & Partnerships 兼 Advisor)

大手通信会社に約10年勤務。日本最大の物流企業や中堅企業向けのネットワークやインフラソリューションの営業として、8回の異動を経験しながら国内外で実績を積む。同期最速で昇格するも、さらなるチャレンジの場を求めて2016年Tigerspike(現CAT)に入社。入社後に経営情報学修士(MBA)、日本ディープラーニング協会 G検定、Certified ScrumMaster® (CSM®)の資格を取るなどしてスキルアップに取り組みつつ、持ち前の「想像力」と「行動力」を活かし、お客様やパートナーの皆様とのWIN-WIN関係構築に邁進。

自分のキャリアを考えた→同じように悩む人をサポートしたい!

佐藤:すごく忙しい日々を送っているイメージがあるのですが、そんな中で副業を始めたきっかけについて聞かせてください。


眞下:私はCATのお客様や仲間のみんなが、大好きなんです。ただ、「恋は盲目」なんて言うように、好きすぎると見えなくなってしまうことってあると思います。そういう危機感から、「会社と適切な距離を保つにはどうしたらいいだろう」と思ったのがきっかけです。


ただ、仕事が大好きで、暇さえあればついお客様や仲間のことを考えてしまうので、それと同じくらい好きなことを見つけないと、状況を変えられないと思いました。そこで、改めて自己分析をし、自分の価値観に合っていて、得意なことで、お金を払ってでもやりたいと思えるようなことが何か探した結果「キャリアコンサルタント」にたどり着きました。


もともと「キャリアコンサルタント」の国家資格は持っていたのですが、この資格を活用して仕事に就いたことはありませんでした。しかし、「人生100年時代」と言われる中にあって、改めてその必要性が高まっていると思いましたし、私自身、資格を持ちながらもさんざんキャリアに悩み、時には精神疾患になるまで自分を追い詰めてしまった過去があり、そのような経験をする人が一人でも減ってほしい!という思いもありました。


その後、オンラインで学ぶWordPressの学校に通い始めました。ゆっくり時間をかけてWebサイトを構築しながら、並行してストレングス・ファインダーやMBTI®の認定ユーザー資格を取得し、2020年5月に「自分&キャリア発見スペース HerBest(ハーベスト)」での活動を開始しました。


現在も、定期的にブログを更新しています。また、Webサイトから随時30分の「無料キャリア相談」も受け付けています。


本業では出会えない人たちとの出会いがある

佐藤:副業を始めて約1年半経ちますが(インタビューは2021年12月に実施されました)、副業をやってみて良かったなと感じる点はどんなところでしょうか?

眞下:「CATの営業(本業)をする中では、出会うことができないさまざまな人に出会えることが、私にとっては一番良いところです。例えば、イメージコンサルタントとして独立された女性や、大手企業を定年後に北海道で会社を経営されている男性など。私が知らないさまざまな世界を知っている方々、そして、そこで努力されている方々に出会い、お話を聞けることは本当に学びがあって楽しいです。


新しい視点に気づかせてもらい、それが結果的に、本業での気付きにつながることもあります。例えば、自分に変な拘りがあったことに気づけたり、相手のよい点がもっと分かるようになったりもしました。加えて、会社の置かれている状況を、客観的に見られるようになってきたと思います。これは、本当に大事です。

キャリアコンサルタントとしての目標

佐藤:キャリアコンサルタントをする上で目標としていることを教えてください。

眞下:私は2020年5月にWebサイトを立ち上げているのですが、2021年中に「90分の無料キャリアセッションを100回やる!」という目標を立てました。結果、134回の貴重な時間をいただくことができました。また、口コミでご紹介いただき、大手企業の人事部からお仕事をいただくこともありました。内容は、ストレングス・ファインダーを活用したチームビルディングのための室内研修です。そうやって、さまざまな方向に活動の幅を広げることができました。HerBest立ち上げ前には全然想像してなかったことで、興味をもってくださった方々、ご紹介いただいた方々に感謝すると共に、このような想定外の発展にワクワクしています。

正直、Webサイトや資格の維持費なども考えると今のところ収支はマイナスなんです。でも、お金には代えられない価値を感じています。広義の「キャリア」には仕事もプライベートも含まれます。キャリアを考えることは、「自分」や「関わる人たち」をもっと大切にすることであり、現在のような不確実性の高い時代を楽しく生きるには、必要なことだと思います。しかし、かしこまってやるようなものではなく「歯磨き」くらいの軽さで、毎日当たり前にやっていける人が増えたらいいな♪と本気で思っています。


自分にとっての「働き方のベストバランス」を模索中

佐藤:最後に、本業副業関係なく、将来の展望などあれば聞かせてください!

眞下:2022年は、カップルカウンセリングやタロット占いとのコロボレーションも、模索したいと思っています。また、英語でのセッションにも、挑戦したいです!そして、可能な範囲で本業と副業の割合を変えていきたいとも、思っています。今すでに週に半日は休みを取らせてもらっています。CATの仕事は自分にとって軸となるものです。その軸を維持しつつも副業を充実させていくことで、自分にとってベストのバランスを模索していけたら幸せです。そして社会に、自分なりの方法でもっと貢献していきたいと思います。

マッシーが運営するWebサイト「Her Best」




いかがでしたでしょうか?「本業と副業が異なる人々」というサブタイトルをつけましたが、話を聞いていくと結果的に副業が本業に与える影響はとても大きいんだなと感じます。


「百姓」という言葉の由来は諸説あるようですが、「百の仕事ができる=百姓」という説が私は好きです。たくさんの仕事をする現代の百姓たちが取り組むそれぞれの仕事が影響し合って社会や自分自身の基盤が強くなっていく。そんな世の中に変わりつつあるのかなと思います。


次回「後編」では本業を生かした副業をしているメンバーとして、Tech Leadのトリタンこと高松と、Senior UI Designerのうっちーこと内波に話を聞いた内容をご紹介します。後編もお楽しみに!



私たちCATでは副業を持つ人も、持たない人も大歓迎です。何よりも、一緒に働いてくれる仲間、メンバーの「やりたい!」を応援したい、と思っていることが伝われば嬉しいです。やりたいことをやる人たちが集まって、「使いたい、をカタチに」する会社でありたいと思っています!

CATでは、モットーである「使いたい、をカタチに」を実現することで社会をより豊かにしていく仲間を募集しています。ぜひ一緒に新しい「価値創出」をすべく、あなたのご経験を活かしてみませんか?詳しくは下記の採用ピッチ資料、もしくはWantedlyをご覧ください。