マガジンのカバー画像

聖地パレスチナ 一人散歩

99
聖地パレスチナ一人歩き。非日常にあふれた旅の記録
運営しているクリエイター

2016年8月の記事一覧

ファラフェル修行終了

奥のキッチンに行こう。そういってわたしをキッチンに迎え入れてくれた。そこにはひき肉を作るような大きな機械が鎮座しており、これがひよこ豆をファラフェルへと化していくためのものなのだ。

ファラフェルは簡単だよ。これさえあればね。そういって仰々しい機械を指差した。

さあ、たねを仕込もう。Ready?

OK!!BOSS

そう言って笑い合った。

彼の指示通り、と言ってもすでに準備している材料をこの

もっとみる

ファラフェル修行開始

朝起きると今日も日差しが強そうな白っぽい太陽がわたしの寝床を照らしていた。眠たさと今日も楽しいという確信が入り混じりつつバルコニーで太陽を拝む。眼下にはオリーブの樹やイチヂクの樹、なんてない風景なのだが何度見ても飽きることがない。

昨日約束していたファラフェル修行。楽しみすぎる。早速身支度をし民家のファラフェル屋さんを目指す。昨日の記憶をたどりつつ道を歩く。この壁が見たな、右だっけ左だっけ。同じ

もっとみる

ベツレヘムの住宅地にて

世界遺産の地、ベツレヘムも生誕教会とその周辺以外は至って普通の場所だ。人々が日々の生活をする場。住宅地があり、小さなスーパーマーケット、お惣菜屋、小さなモスク、そして瓦礫の山。

とにかく歩いてみることにする。飾られていないベツレヘムを感じてみようじゃないか。

あてもなく歩くのは本当に疲れるので終点を決める。それに向かって寄り道しながら迷子になりながら歩いていくことにしよう。わたしは宿からいつも

もっとみる

デヘイシェ難民キャンプでの出会い

壁に色んな人の顔が描かれているけど誰なんだろう?政治家とか?有名な人?

彼らは戦士だよ。パレスチナのために戦い死んでいった仲間だよ。 

その顔の多くは少年だった。まだあどけなさが残るその顔、その笑顔にやるせなさが募る。

すると男性が言葉を発した。

僕は生きている。大学で法律を学んで卒業したけど、仕事もないから難民キャンプのパン屋で働いているんだ。家族と住んでるよ。それだけで十分だ。愛する家

もっとみる