コレクター紳士・DJトーマス

12年前に新築を機にアナログレコードを全部処分してCDコレクターとなってしまった残り僅…

コレクター紳士・DJトーマス

12年前に新築を機にアナログレコードを全部処分してCDコレクターとなってしまった残り僅かなポニーキャニオン元社員 どこで間違えたのか?何を誤解したのか?なぜ私は失敗したのか?いや、何も間違っていないのか? 人生120年時代の前に語るべきエンタメの真実と社会に世界、魔界迄語る徒然草

最近の記事

KANさんの人生は、予定どおりに偶然に

KANは逝った 1989年のこと、たまたまラジオで聴いた「東京ライフ」が好きで、アルバム買って繰返し聴いた。オルタナティブとレアグルーヴの時代に、BillyJoelみたいな70年代のテイストに密かに耳を傾けていた。後に「ツルモク独身寮」でも描かれた歌詞の世界になぜか大阪での独り暮らし時代を思い出したのかもしれない。 「愛が勝っ」たのはその一年後のことだ。 それから10数年たったある夜、赤坂見附のロックバーで、たまたま御本人を見かけた。仲間に囲まれ、明るく穏やかにお酒を楽

    • Sync of summerに思う、山下達郎とジャニーズ問題、そしてもし達郎さんのコメントがこうだったら……

      タイアップ色濃厚でお仕事案件は間違いないが、 キャリアでも出色の、凄みすらあるとんでもない曲! まるで「SPARKLE」や「クリスマスイブ」を初めて聴かされたとき並みの衝撃ですわ汗 聴けば聴くほど引き込まれる (そこそこいい環境でCDで頭から聴いてください)。 https://youtu.be/x8TaOchkZN0 まあ「潮騒」「さよなら夏の日」「悲しみのJody」「夏への扉」のような感傷的な夏曲の系譜にはあるのですが、反サブスク達郎のサブスク時代への果たし状のよう、徐

      • Thatness and Thereness 坂本龍一さんはいまも

        Thatness and Thereness とても冷静ではいられない。覚悟はしていたけれど、いざこの時を迎えると喪失感が想像を越えるほど大きい。 いまの自分の文化的人格形成に多大なる影響を及ぼした、NHKーFMのサウンド・ストリート火曜日。 トシ矢嶋を迎えてのクラウトロック特集の衝撃から栗本慎一郎、島本修二らゲストとの論議に垣間見せた活動家崩れの片鱗、加藤登紀子とのオペレッタなどなど。。。文化系高校生にとって、深夜のラジオから聞こえるアカデミズムの刺激に知性が揺さぶられた

        • 🎵ヒゲダンの「TATTOO」聴きながら45年前にタイムリープする日々

          TBSの金10ドラマ「ペンディング・トレイン」は、事故で遠い未来へと飛ばされた人達の苦難と葛藤を描く、楳図かずお先生の名作「漂流教室」のパク、いやオマージュです。 内容については、まあ、コメントは差し控えるけれど、、クライマックスには、とんちきな寸劇を一瞬で切り裂きグッと心捕まれる瞬間があります。 それこそが、古巣の看板、Offical髭男dismの新曲「TATTOO」 この1ヶ月間、中毒です ####### エレピアノの旋律に続き間髪おかず入り込む分厚いコーラス風シ

        KANさんの人生は、予定どおりに偶然に

          素敵なルネッサンス、いま聴いて欲しい、時代の架け橋を渡るうた

          「真夜中のドア」や「神秘の丘」みたいになって欲しいなと思う、 平松愛理さんの「素敵なルネッサンス」(1990) https://youtu.be/IuTE0h4rZkQ ライブ https://youtu.be/sPpdwCufXvo 歌詞入り 時代感溢れる音色が、後に全開する彼女のラテンボッサフィールを抑制しつつ素敵にミスマッチして、新鮮で永遠に色褪せず華やかで、 そしてどこか切ない。 それに、あのバブル終焉の「祭りのあと」を強烈に呼び起こすエピソードがリマインドされ

          素敵なルネッサンス、いま聴いて欲しい、時代の架け橋を渡るうた

          自民党の仁義なき戦い

          思い起こせば日本のメディアがまだ特定せず自粛していた頃、BloombergやFIGARO、ロイター辺りでは「ある宗教団体」はUnification Church(統一教会)として報じられているということは、警察は発表してるけど日本のメディアは自粛していたというこに他ならないのだけどね。 なぜか。 有田ヨシフ氏が言う通り「空白の30年」であると同時に、戦後の日本政治の共産主義との仁義なき戦いの歴史観が決定的に欠落していたからだろう。 統一教会=国際勝共連合は、戦後、警察と諜

          アベの恩返し、黒川検事長のこと ~明らかになった統一教会の支援に自民党が応えたもの~

          まさか笹川良一がトレンド入りする時代が来るとは思わなかったな。 それはともかく、この文春の記事は決定打となることは間違いないだろう。ソースになる鈴木エイトさん提供映像は、統一教会・国際勝共連合サイドからの安倍元首相のUPFスピーチに至る経緯説明で、とりわけ懇意であったことを証明する内容となっている。 安倍晋三にスピーチを依頼する前に、三人の歴代の総理経験者からは「宗教団体のフロント組織には協力出来ない」と断られたUPFが、最後に安倍にトランプ元大統領のコメントありきで依頼

          アベの恩返し、黒川検事長のこと ~明らかになった統一教会の支援に自民党が応えたもの~

          戦火からのSOS

          いま一番聴きたい曲、Joe Strummer & the mescalerosの「Tony Adams」 💿Rock Art And The X-Ray Style(1999)のオープニングチューン 🎵夜遅くニュース速報 今夜、狂気の街で停電があった そして、すべてのコミュニケーションは 太陽フレアのバーストで絶たれました 🎵暗闇の中で謎の天使が勝ち誇るように美しい ストロボスコープのかけらが 成層圏から落下してきた そして、すべてのネオンが ファンキーなブロードウェイを

          ロシアの真似しないでね

          隣国ロシアがその隣国ウクライナとヤバいことに。 ここ二日間で、 「ウクライナ東部に派兵決定」~ 「米露首脳会談中止」~「欧米の経済制裁発動」「ウクライナで非常事態宣言発令」~ 「軍事侵攻開始」←イマココ。 急に何やねん?? の急じゃない背景をまとめてみた。 ①アラブの春の恐怖 チュニジアはじめエジプト、リビア、シリア、イエメンほか多くの国で連鎖的に起きた民主化運動。結末は色々だがカダフィの末路を見るに独裁政権にとって民主化のエネルギーは恐怖でしかない。 処刑さ

          ロシアの真似しないでね

          正義を雄弁に語ってはならない、 ドラマ「新聞記者」にみる感情による理性の覚醒

          記事が校閲されて入稿されて深夜にゲラになり、夜を通して輪転機に回され大量の新聞になり、それが夜明け前に販売所から配達員によって各家庭に配布され、読者が早朝手に取るというシークエンス… 「リチャード・ジュエル」「スポットライト」「ペンタゴン・ペーパーズ」古くは「遠い夜明け」や「大統領の陰謀」、、洋画でそんなシーンを何度か目にしては高揚して正義感に酔いしれることはあったが、このNetflixの新作「新聞記者/The Journalist」で目にする同じシーンで得た高揚感と切迫感

          正義を雄弁に語ってはならない、 ドラマ「新聞記者」にみる感情による理性の覚醒

          Blu-ray発売記念《映画「アメリカン・ユートピア」徒然草》

          デヴィッド・バーンは脳ミソ🧠の模型を手に、 『ここには広い領域が残っている  そしてここが生き続けている  あなたを愛する人に目をやってください  どこにいても安全です』 と歌い出す 🎵「Here」(ここ)から始まるユートピア。 思わず頭から取り出してスクリーンの前に差し出すと、僕の脳みそ🧠は嬉しそうに躍動し始めた。 テレビからコンサート会場に連れ出してくれたジョナサン・デミの「ストップ・メイキング・センス」から35年、スパイク・リーは「アメリカン・ユートピア」で客

          Blu-ray発売記念《映画「アメリカン・ユートピア」徒然草》

          18年前に逝った君へ  さだまさし「遥かなるクリスマス」に寄せて

          この本の編集者であり、大学の同窓生であり、一か月だけ同僚だった、亡きY君の思い出を記します。 30数年前、同じ新聞学科を卒業、其々就職して僕は学研の大阪支社へ、彼はポニーキャニオンの大阪支店へ配属に、それからなんとなく連絡取り合い、たまに遊ぶようになりました。 彼は 「学研どうなの?龍ちゃん、音楽好きでしょ」 とやたらコンサートに誘ってくれてクラプトンや矢野顕子のチケットを取ってくれましたが 「行けなくなったからうちの会社の女の子と行ってきて」 とか、 「神戸でかわいい子

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          ミルクボーイ presents サイン・オブ・ザ・タイムス Super Deluxe Edition

          「どうも~、こんばんわ~、ミルクボーイです~」 『いま、お客さんからいただきました~、プリンスのブラックアルバムの出所不明プライベートLP盤!』 「ありがとーございます~、こんなんなんぼあっても困りませんからね~」 『ありがと~ございます~』 (拍手) 「おかんがな、プリンスのアルバムのタイトル忘れたゆうてんけど、一緒に考えてくれるか? おかんが言うにはな、プリンスの最高傑作や言うてんねん」 『最高傑作言うたらパープルレインで決まりやがな。あの珍品映画にはみんな

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          ヤンヤン夏の想い出の想い出

          (もう社内に関係者が二人くらいしかいない...) 懐かしのY2Kプロジェクト、当初は日本の岩井俊二、台湾のエドワード・ヤン、香港のスタンリー・クワンの3人の映画監督により発足した。 その第一作目がエドワード・ヤン、 「ヤンヤン夏の想い出」の想い出。 なぜこのプロジェクトは中止(ボツ)に至ったのか? 岩井の円都通信のEye's Messageにプロジェクトが頓挫したときの詫び状(1999年3月) がありましたが、、消されてました、古いもんね。 ちなみに岩井俊二監督の「番犬

          ヤンヤン夏の想い出の想い出

          LA LA 浅草 LAND

          とりあえず何から始めるか、 で、今さら語るのも恥ずかしい「浅草キッド」から レビューも軒並み高得点でもっぱら好評を博してますが、たけしの原作、というよりは 「ラ・ラ・ランド」なのであります。 観賞後感近い人、結構多いのではないかな。 練習シーンがシームレスに本番に繋がる編集や、ラストの回想シーン、たけしと師匠・深見仙三郎の関係、あるいはたけしと踊り子千春の関係は、まんまミアとセブ、 そして何より劇団ひとりが偉大なビートたけしの原作に挑み昭和の演芸を描くという構図は、若きデ