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本当のことを教えて
「クリスマスはどうするんです?」
職場の後輩に聞かれた。
どんな質問なんだろうか。
もちろん他愛ない質問なんだと思う。
私は小学校一年生の時に女の子数人でこんな約束をした。
「家に帰ったら、親にサンタさんはいるのか、お母さんやお父さんが本当はプレゼントを枕元に置いてるんじゃないかって聞いてこよう。」
私は帰宅するなり母に聞いた。
「サンタさんているの?嘘つかないで教えて。」
…サンタさんはいなかった。知ってたけど。
そして、翌日、学校で答え合わせをした。
結果、サンタさんがいなかったのは私の家だけだった。
その時私が思ったのは、「私はたまたま現実的な親を持っただけで、みんなの家にもサンタはきてないけどな!」だった。
私は親のことはそんなに得意ではなかったけれど、このことに関しては恨んでいない。本当のことを教えて欲しかったのは私だったからだ。
でも、ここからが私の親の本領発揮だ。
「サンタがいないとわかったからには、今年からクリスマスプレゼントはありません!そんな質問したあんたが悪い。」だそうだ。
子供心に思った。
「なんて冷たい大人だ。」
こうして私のサンタさんは7歳でいなくなったわけだ。
物心が何歳からあったからは覚えてないけど、まぁプレゼントが起きたら置いてあったのは3年くらいだった気がする。
そう言えば、私の誕生日プレゼントの廃止も早かったな…なんて、そんなことを思い出す。
だから、私は今でもイベントは苦手だ。
後輩には「クリスマスは家にいるよ。」とだけ答えた。
ninni
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