カラシニコフ

書き続けます。頑張ります。小説は、大江健三郎、後藤明生、中上健次、町田康、高橋源一郎を…

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書き続けます。頑張ります。小説は、大江健三郎、後藤明生、中上健次、町田康、高橋源一郎を敬愛する。映画は、北野武、小津安二郎、ジャック・タチ、ゴダール、ファスビンダーのファン。元お笑いファンだった者。

マガジン

  • 「お笑い」から遠く離れて

    昔お笑いが好きだった拙者が、その未練と名残を引きずって綴られた文章の類。

  • 映画

    観た映画のレビューをします。ネタバレも多少あります。割と昔の名画と呼ばれている作品を観ます。

最近の記事

YouTuberについて、私が思う2,3の事柄~「お笑い」から遠く離れて

 先日、たまたま千鳥が出ていた「ツマミになる話」という番組にまつわるYahoo!ニュースのクソみたいなコタツ記事やX(旧・Twitter)での氾濫するポストの一部が流れてきた。ポストを引用する。  千鳥の大悟さんが、こんな風に述べていたけど、これは真理のような気がした。大学卒業後、少しお笑いから離れてそんなに見ていなかった時期があったが、たまたまTHE MANZAIの「馬鹿よ貴方は」やM-1グランプリでの「メイプル超合金」を番組で知り、それから好きになり、2015年前後から

    • 愛はおしゃれじゃないし、サブスクリプションは万能じゃない

       前回の記事から、8ヶ月が経った。ちなみにこの記事は、書こうと思ったら、いつの間にか時間が経ち、下書きとして眠り続けていたものだ。音楽について綴ろうと思う。  世の中が進化や発達をし過ぎて、音楽も様々な形で変貌を遂げた。以前は、レコード、カセットテープ、コンパクト・ディスク(CD)、ミニ・ディスク(MD)、MP3となり、最終的には、定額制のサブスクリプションになった。以前はオリコンチャートを気にして、雑誌を買ったり、どんな音楽が流行しているのかをいち早くチェックしていた。し

      • 追悼・大江健三郎

         私の敬愛する作家の一人・大江健三郎氏が2023年3月3日に、老衰によって、88歳で逝去された。その報道を今日知り、有給休暇を取得していた自分は薬局の待合室で、思わず泣きそうになった。実際少し涙も出た。  昨年亡くなった映画監督のジャン=リュック・ゴダールに続き、大江健三郎までこの世を去るとは思いもしなかった。  2013年の『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』以後は、ほぼ作家活動が停止していた。それから、何かしら書いてほしいと個人的には期待していたが、その10年後に逝去

        • 「お笑い」から遠く離れて〜天才過ぎて売れなかった芸人たち

          1.イントロダクション こちらを読んでいる方々は、フォークダンスDE成子坂というコンビは、ご存知だろうか。かつて、「ボキャブラ天国」という番組があり、そこでネタを披露していた。桶田敬太郎さんと村田渚さんのコンビで結成されている。  かつて、同じ番組に出演していた爆笑問題の太田光さんは、フォークダンスDE成子坂(特に桶田さん)について、「天下を獲る」と思った一方で、こう語った事がある。  フォークダンスDE成子坂は、自分自身、リアルタイムでは知らず、2006年にメンバーの村田

        YouTuberについて、私が思う2,3の事柄~「お笑い」から遠く離れて

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        • 「お笑い」から遠く離れて
          9本
        • 映画
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        記事

          ゴダールよ、永遠に

           私の好きな映画監督の一人、ジャン=リュック・ゴダール監督が2022年9月13日に亡くなられた。フランスのリベラシオン紙が報じていた。私は誰かがリツイートをしたのを見て、"Jean-Luc Godard est mort"とフランス語で書かれていた文字を理解するのに、少し時間が掛かったが、"mort"は、つまり「死」を意味し、自分は「嗚呼、ゴダールもとうとう亡くなったか……」と何とも表現し難い気持ちになった。それは、悲しみや驚き、寂しさ、と言う、月並みでありふれた言葉では表せ

          ゴダールよ、永遠に

          ルー語を言わない、ルー大柴、そして、ここにいるジョイマン

           以前、たまたまNHKを見ていたら、神宮外苑の再開発について特集が組まれており、藪からスティックな感じで、ルー大柴さんが出ていた。日本語とカタカナ語(英語)を交えたルー語が一時期流行ったり、実は初期だと裸芸人の一人であったり(再ブレイクの前後にアメトーーク!のトップレス芸人としてVTR出演、リンカーンのロケバス企画でも何故か急に服を脱ぎ始めて先に出てた井手らっきょとキャラが被っていると出演者にツッコまれる始末)、「モッタイナイ」と教育番組に出てきた後、持ち前のクドさを前面に出

          ルー語を言わない、ルー大柴、そして、ここにいるジョイマン

          「お笑い」から遠く離れて〜2年ぶりにお笑いライブへ行く

          1,イントロダクション お久しぶりです。カラシニコフです。  最近、疲労が蓄積していたり、頭の中が矜羯羅がっていて、なかなか上手く表現できていませんでした。  そういえば、約2年ぶりにお笑いライブに足を運びました。横浜にぎわい座で見た7月の「コラアゲンはいごうまん・春風亭一之輔 二人会」以来のお笑いライブだと思います。純粋なお笑いライブとなれば、6月の新宿のルミネtheよしもとで見た地獄のようなお笑いライブ以来かもしれません。  今回見たのは、フラミンゴというお笑いトリオのコ

          「お笑い」から遠く離れて〜2年ぶりにお笑いライブへ行く

          ジャン=ピエール・リモザン監督『TOKYO EYES』

          1,イントロダクション 昔の映画を見ていると、時々「懐かしいなあ」と思ったり、「あの建物や当時流行ったツールがあったけれど、今はどうしているのだろうか」と考えたりすることがある。映画は時々、時代を映す鏡のようなものじゃないか、と気づく。ソフィア・コッポラ監督の『ロスト・イン・トランスレーション』なんか、マシュー南(藤井隆に似た人)が出てきたり、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の『バベル』では、藤井隆の曲「OH MY JULIET!」が流れ、今は無限大ドームになってい

          ジャン=ピエール・リモザン監督『TOKYO EYES』

          292回~反復について

          1,イントロダクション 先日、たまたま「佐久間宣行のオールナイトニッポン」をradikoで聞いていたら、冒頭のトークで、佐久間プロデューサーが、「『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を同じ映画館で292回鑑賞した男性」について述べていた。  タイトルの292回は、そのギネス記録に基づいたものである。第一、292回も観たら、本編のセリフや時間ごとの場面も覚えてくるんじゃないか、と思えてしまう。  実際に調べたところ、本当にヤフーニュースはじめ、様々な映画ニュースに載ってい

          292回~反復について

          今までで観た、4時間以上の長い映画について①

          1,イントロダクション 映画というものは、90分くらいが適切な時間だと、そういうニュアンスを含めて、ジャン=リュック・ゴダールは言った。確かにゴダールは、ほとんどの作品が90分前後の作品が多い。『気狂いピエロ』は110分、『男性・女性』は103分と、やや長いが、それ以外は90分前後、或いは、それ以下で抑えられている。確かに映画は、長すぎるとダレるし、よくわからなくなる。退屈極まりなかったら、不快な気持ちになるかもしれない。しかし、長い映画でも名作は多いし、どうも幸福な気持ちに

          今までで観た、4時間以上の長い映画について①

          消失した映画館の思い出②

          1,イントロダクション~前回の続き 前回の記事は、こちらから。  前回書いた記事は、ひとまとめにしようと思ったが、思ったよりも書くことが多くて、二つに分けた。どうも自分は飽き性なところがあり、「次、書くぞ!」と思っても、なかなか続かない。この記事もいつ完成するか、分からなかった。「後半も楽しみにしてます」という、SNSのコメントがあり、「書かなきゃいけない」と感じ、ケツに火がついたように、これを書いている。  それでは、始めます。 2,消失した映画館 前回に続き、今回も別

          消失した映画館の思い出②

          消失した映画館の思い出①

          1,イントロダクション 自分は、映画が好きで、映画館も行けば、図書館の視聴覚ブースでも見るし、DVDやサブスクリプションで鑑賞することもある。いずれにせよ、様々な媒体で映画を楽しむことが出来るようになった。  映画に熱を注ぎ込むようになったのは、恐らく大学時代だと思う。2年の終わりに、ジャン=リュック・ゴダールの作品を見て、それから就活が終わった後、余裕をかましすぎて、当時通っていた大学の近くの劇場や東京の映画館に頻繫に行くようになった。それ以前は、多少映画は見てはいたが、そ

          消失した映画館の思い出①

          「お笑い」から遠く離れて~錦鯉の「情熱大陸」を見て

          1,イントロダクション 以前の投稿から、かなり経ってしまった。「お笑いから遠く離れて」すら書くのも、ご無沙汰になった。  たまたま「情熱大陸」に錦鯉の二人が出ると聞き、やはりM-1グランプリで優勝すると、仕事が舞い込んでくるんだなあ、景色が違うんだなあ、と思った。以前、とんねるずの石橋貴明さんが出た時以来、「情熱大陸」を見るのは、8~9ヶ月ぶりだろう、と改めて感じた(その時の記事は、こちら↓)。  今回は、錦鯉の「情熱大陸」を見たので、感想と当時自分が新宿あたりにライブに行

          「お笑い」から遠く離れて~錦鯉の「情熱大陸」を見て

          革命前夜のモドカシイ気分(日常にまつわる)

           久々の投稿になった。最近、疲れて本も読めていない。映画も見られない。今まで、余計な事に、ムダばかり費やしてきたから、合理的に時間を使いたいと思うが、なかなか上手くいかない。  何か行動に起こしてみたいけれど、世間の目を気にしていたり、また同じ過ちを繰り返したり、時間と資金を食いつぶしてしまい、悪いことを犯したような気持ちになってしまう。  ベルナルド・ベルトルッチ監督の『革命前夜』の主人公のような、或いは、大江健三郎氏の『万延元年のフットボール』の蜜三郎のような、そんなもど

          革命前夜のモドカシイ気分(日常にまつわる)

          雑文

           汗だくで電車に乗ると、やはり人の顔や風景などが目に入る。しかし、いつも目に訴えかけているのは、不毛な広告の羅列だ。整形、脱毛、英会話、ビジネス書、婚活サイト、マッチングアプリ、結果にコミットするかわからないスポーツジム、感染症の検査キット、転職サイトなどなど……。この類の広告を見ると、何故か、ミケランジェロ・アントニオーニの『砂丘』を思い出してしまう。50年前の映画なのに、様々な広告がクローズ・アップで映し出される。大量消費されるのは、ずっと昔から続いているのだな、と思って

          Turn on, but I still……

           タイトルは、若干の英語と空耳を交えながら、こんな感じで。  7月7日。七夕になった。2日後は、小学生時代のいじめっ子と4年前にたまたま横浜でやったナイツの独演会で会った好きだった人の誕生日だ。  織姫と彦星は、逢えたのだろうか。こんな曇り空で、雨も断続的に強くなったり、弱くなったりで、調子を崩して、どんよりしてしまう。  Skoop on Somebodyの「Amanogawa」を聴きながら、浮遊感を味わいつつ、これを書いている。  今の仕事も、3ヶ月しっかり休まず働いてい

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