ルー語を言わない、ルー大柴、そして、ここにいるジョイマン

 以前、たまたまNHKを見ていたら、神宮外苑の再開発について特集が組まれており、藪からスティックな感じで、ルー大柴さんが出ていた。日本語とカタカナ語(英語)を交えたルー語が一時期流行ったり、実は初期だと裸芸人の一人であったり(再ブレイクの前後にアメトーーク!のトップレス芸人としてVTR出演、リンカーンのロケバス企画でも何故か急に服を脱ぎ始めて先に出てた井手らっきょとキャラが被っていると出演者にツッコまれる始末)、「モッタイナイ」と教育番組に出てきた後、持ち前のクドさを前面に出した個性的なキャラクターが人気を博していた。現在は、芸能活動の傍ら、茶道の師範を取得している。何故ルー大柴さんが出ていたかというと、学生時代よく足を運んでいたそうな。
 ルーさんが、真面目に話をし過ぎて、持ち味のルー語が全くスピークされてなかった。それが逆に新鮮で笑ってしまった。「情報が大事なんですよね」と普通に言っていたので、自分は思わず、「インフォメーションがインポータントなんですよ」って言わないのか、とツッコミを入れた(実際言ったら完全にふざけているし、視聴者からクレームが来そうだけれど)。
 「ルー語の出ないルー大柴」は、ある意味、「あるある探検隊をやらないレギュラー」とか、「ゲッツ!をやらないダンディ坂野」のような気がする。あるいは、「パワーを言わない、なかやまきんに君」や「韻を踏まないジョイマン」みたいなものだろう。もしくは、「なんでだろうを歌わないテツandトモ」とか、「杵と臼を持たないクールポコ。」、それか、「白塗りもせずチクショーも言わないコウメ太夫」みたいなものか。本当に挙げればキリがない。つまり、大事なものが抜かれている気がする。
 最後の最後で「トゥギャザー感」という単語が出てきて、「やっと言った!」と思った。他のコメンテーター(専門家)の人が、専門用語やカタカナ語を使ってて、これじゃあ、どちらがルー大柴なのか、分からない感じだった。

 ジョイマンで思い出したが、またジョイマンの二人が、町田のモディでサイン会をやったらしい。2014年にサイン会を行ったが、誰も来なくて、「サイン会0人事件」という不名誉な名前が与えられた。これ以降、ムーディ勝山や髭男爵、そして、パチンコ営業先でのゆってぃが、0人を達成し、よくネタにされている。今の若い人は、もしかしたら、ジョイマンのことを「なんだこいつ~!」と思うところがあるのだろうか。以前に「ミラクル9」というクイズ番組で、誰もジョイマンの名前が出ず、芸人としては美味しいのだけれど、サイン会0人事件に続き、若干不名誉な称号を与えられた。
 今回行ったサイン会は、整理券が相当殺到したとのこと。後日、大阪でも行ったみたいだが、そこでもなんとか完売し、まさに「ありがとう、オリゴ糖」状態だった。
 ジョイマンって、直訳すると「楽しい男」となる。そう、ジョイマンは楽しいし面白い。あのナンセンスかつ脈絡のない言葉遊びは、想像していたより、ナナメ上を行くから、意外とクセになる。お二人は、NHKの教育番組で5分番組だったり、ピタゴラスイッチみたいな大枠の番組の中に小さいコーナーを持ったら、ハネるんじゃないかな、と思う。TikTokとかもやったら、少しバズったのではないか、と思ったりする。お笑いブームの中で、ジョイマンは頭角を現したが、少し時代が速すぎた感じも否めない。
 以前、M-1グランプリ3回戦の予選を見に行ったら、「頑張って売れていかなければならないんですけど」と言った後、高木さんが泣きの演技に入り、「僕たちって一度売れたんだよね」と嘆いていたのが面白かった。
 その後、MCの人が「ジョイマン消えたと誰かが呟くと、エゴサーチして『ここにいるよ。』とリプを送る」と言っていた。実際見てみたら本当に呟いていたし、髭男爵の山田ルイ53世さんも、『一発屋芸人列伝』か何かで、「一種の御家芸」とイジリながらも、絶賛していた。以前に「ここにいるよ」という曲がヒットしたけれど、そのアーティストよりも、ジョイマン高木さんが今現在、一番「ここにいるよ」と言っているんじゃないか、と思う。それほどかなり呟いている。調べてみたら、2012年からずっと10年間、「ここにいるよ」ツイートをしているらしい。「死んだのか」と言われると、「生きているよ。そして、生きていくよ」と呟き、「キレが無くなった」と言われたら、「キレよりコクを求めているよ」と優しく反論する。たまーに見ると面白い、あの感覚と雰囲気は一体なんなのだろうか。それがジョイマンの良さなのかもしれない。
 いつまでも、楽しい男「ジョイマン」でいてほしい。あと、意外としっかり漫才をしている動画があるから、それを掲載して終わります。

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