ミヒャエル・ハネケ『セブンス・コンチネント』
1,イントロダクション 物凄い質感が冷たくて、渇いた映画を観た。
ミヒャエル・ハネケ監督の『セブンス・コンチネント』という映画だ。
一言では説明しづらい、しかし、妙に心の片隅に残るような作品だった。
他人に薦めたい、でも、心に留めておきたいような感じだ。何処か蟠りがあるが、言葉にして表現しないと気が済まない自分は、今、文章にして、映画の感想を書こうとしている。
それでは、しばしお付き合いください。
2,あらすじ 1987年。とある家族。父親・ゲオルクは昇進目前に控え