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コーヒーと音楽 Vol.33

The Pogues - Fairytale Of New York

追記:貼り付けていた歌詞は削除しました(2022/08/20)

いつもであれば「コーヒーと音楽」について書いた次の日は、焙煎についてか別のトピックに関する記事を書いてきたのですが、今回は特別。またコーヒーと音楽。クリスマス・イヴですから。

数あるクリスマスソング。その中でもすぐに思い出す曲のひとつに、今回取り上げる、The PoguesFairytale Of New Yorkがあります。

この曲は、ロック系のイベントではクラブヒットの曲なので知っている人には馴染みの曲。音的にもアイリッシュの哀愁と陽気さが絶妙に混じり合った親しみ易さで万人受けもしていると思います。

しかし、歌の内容はどうしようもないカップルについてです。罵り合いです。でも、この歌詞を知ってこそ、この曲の持つ深みを味わえます。そもそもThe Poguesです。きれいごとだけを歌うはずが無い。ボーカルのShaneなんて歯が無いですよ。Wikipediaによれば2008年に自分の歯は全部無くなったとあります(笑)。

この曲はどっちもどっちの男と女のクリスマスの物語。でもそのリアルさがこの曲の醍醐味なんです。詩人 チャールズ・ブコウスキーの世界観です。

いろんな人のいろんなクリスマス・イブ。こんなコロナでどうしようもないときだからこそ、どうしようもないこの曲がぴったりかもしれないと思って選曲しました。

時制は過去形で書かれているので、回想録のよう。聴き手によって歌詞の捉え方は変わりますが、僕はこのカップルはどうしようもないなかでも一緒に今でも回想できて、どうしようもなさの中で希望を持ち続けていると信じています。

どうしようもないThe PoguesのShaneだってまだしぶとく生き残っているんですから。(なんて言ったら失礼かもしれないけれど、誰しもそう思っているはず)

そして聖歌隊と鐘の音が重なる。昔話をし終わったあとに、笑顔になって乾杯している姿も重なる。そこにこの曲の美しさを感じるのです。

Fairytale Of New York。Fairytaleとは「お伽話」という名詞もあれば、「信じられないくらい美しい」という形容詞もあります。僕はこの曲の美しさがとっても好きです。

ささやかで小さな美しさが見つかる1日になりますように!

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