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コーヒーと音楽 Vol.73

Guided By Voices - 14 Cheerleader Coldfront

追記:貼り付けていた動画+歌詞は削除しました(2022/08/22)

世の中には目眩がするほど音楽が溢れています。そして、何かしらの縁があって、特別な曲が宝物のように現れます。そして、その音楽は消費されて消えることなく、自分の中に残るのです。

今回「コーヒーと音楽」で紹介するのは1分30秒の魔法の曲。アメリカはオハイオ州出身のGuided By Voicesの 14 Cheerleader Coldfront です。埋もれた名曲。

Guided By Voicesはとにかく多作なバンドです。多くの曲が2分前後と短いのすが、そこに美学が詰まっています。

YouTube動画の中でこの曲について簡潔にBobが述べています。

高校のバスケットボールの試合を観に行った時に、ブロンドの美しいチアリーダーたちが誰に見せるでもなく自分たちだけでパフォーマンスをしていた。それを元に書かれた曲だと。

Tobyがそのほとんどをつくって、Bobが歌詞の一部を追加しながら完成させた曲。

↓元GBVのベーシストで作家のJames Geerはこの曲ができた経緯を記事で述べています。

ちなみにBobはRobert Pollardのこと。本名はロバートだけれど呼び名はボブです。

Actual songwriting collaboration happened to my knowledge only once in Guided By Voices, on “14 Cheerleader Coldfront” from Propeller, where Toby had an unfinished song and Bob sat down with him and they finished it together.  引用元→(https://archive.li/Q9is0#selection-523.835-527.92)

僕も一度だけ、同じような場面に遭遇したことがあります。アメリカのとある大学の競技場の裏でチアリーダーたちが自分たちだけで練習している場面に。

その時一緒にいたアメリカ人の友人は近寄りたくなさそうにしていました。日本でもアメリカでも華やかな世界には入り込めない人間がいるのをその時に感じました。

僕もその友人もその世界には入り込めない人間でした。

この曲に惹かれるのは、やっぱりGuided By Voicesは自分たちの側にいる感触があるからです。一歩引いて眺めている。

Guided By Voicesは本当にスルメのイカ的バンド。聴けば聴くほど、知れば知るほどに味わうことができるバンド。

僕が彼らを大好きな理由は、飾りがなくて、大きなドラマもなくて、でも心を掴まれる瞬間が音楽に詰め込まれているから。それはつまり日々の生活が音にあるからです。

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今日は淡くやわらかい光が溢れている。淹れたコーヒーもやわらかい気がする。

土曜日。リラックスタイム。ゆっくりしよう。

皆さん、良いお時間を!

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6月12日 傅山(ふざん)(1607 - 1684)この日山西省太原に生まれた明の遺民。学者、書家、医者。清朝は強制的に彼を仕官させようとしたが、ついに屈しなかった。

 平定の張際なる者もまた明朝の遺民なり。酒色を謹まざるをもって疾を得て死す。先生その屍を撫し、之を哭して曰く、今の世、醇酒と婦人とをもって死を求めてやまざる者、果して幾人かある。ああ張生、汝の死と沙場の死と、痛ましさ等しきなり、と。 また自から歎いて曰く、強弓ひくべく駿馬踊らすべき此の身、ついに学究として朽つるか。これすなわち、身を埋めてのち千年、碧血とこしえに滅すべからざるものなり、と。(全祖望、陽曲傅先生事略) 沙場の死とは、戦場の死、すなわち明朝回復のために義兵をあげて戦死したる諸氏をいう。

 桑原武夫 「一日一言」(岩波新書)より





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