私がリーダーとして失敗した話
FROM ボブ・バーグ
これは、私がセールスパーソンとして働いていた頃のことだ。当時、一緒に仕事をするメンバーが変わってしまうことがよくあり、そのたびに新しいリーダーを決める必要があった。
私がリーダーに志願したときの話…
私は、自分には実績があると感じていたから、リーダーのポジションに志願した。けれど周りの反応はいまいちだった。どうやら、彼らは私のリーダーとしての適性に疑問を抱いたようだった。
というのも以前、セールスパーソンとしては業績良好だった人物をマネージャーに昇格させたところ、期待どおりのパフォーマンスを発揮してもらえなかったからだそうだ。
ひとまず、私はチームのリーダーになることができたのだが、このあと彼らの予想は間違っていなかったことが明らかになる…。序盤からいきなり私のリーダー性がゼロだったことがあらわになってしまったのだ。
このとき私は次のことに気づいた。それは…
実績のある人がリーダーになるときの落とし穴
リーダーシップというのはセールスの業績とはまた別の話だということだ。
すぐれたパフォーマンスを発揮するチームの一員がすぐれたリーダーになるとは限らないという話は、パっと聞けば矛盾しているように感じられるかもしれない。しかし、考えれば考えるほど、それは矛盾でもなんでもないことがわかってくる。
第一に、あるスキルを十分身につけた人物がいたとして、そのすぐれたスキルをほかの人にうまく教えることができるとは限らない。
なぜなら、生まれ持った才能としてそのスキルがはじめから備わっている人にとっては、ほかの人が意識的に努力してそのスキルを身につけようとするとき、その姿に共感することは難しいからだ。
だからこそ、才能のある選手やアスリートは将来監督やコーチとして大成しにくい、なんてことが言われる。もちろん100%そうだとは言い切れないが、それでもやはり多くのケースではそうであると言って差し支えないだろう。
リーダーシップは磨くことができる
ちなみに、私がすぐれたリーダーになることができなかった理由は、これではなかった。そもそも私は才能のあるセールスパーソンではなかったのだ。
実は、私がリーダーとしてすぐれていなかった本当の理由は、ずばりマネジメントの知識がなかったからであった。
多くの場合、すぐれたパフォーマンスを発揮できる個人からリーダーやマネージャーの立場になるとき、その立場にふさわしいふるまいに必要なことを身につける機会というのは与えられないものだ。
ただ、これは学ぶことで後天的に身につけることができるということを覚えておこう。
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リーダーが陥りやすい間違いは、他にもあります…
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部下と接するときの最大の間違い
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