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いじめっ子も先生も皆が泣いた作文



無視されたり、叩かれたり、
死にたいとは思わなかったけど
学校に行くのはとても辛かった。



いじめをするのは
一部のクラスメイトだえだったけど、
ほかの子たちは自分もいじめられるのが怖くて
誰も助けてはくれなかった。



ある日授業で「自分のお父さん」の事について
作文を書く授業があった。
先生は「何でもいいんだよ。
遊びに行ったこととか、
お父さんの仕事の事とかでいい。」
と言っていた。


けど、僕はなかなか
かくことができなかった。
クラスの子たちはみんな
楽しそうに書いている中、
僕一人教室の中で独りぼっちだった。


結果から言うと、作文は書いた。
書いたのだが、「自分のお父さん」という
テーマとは違うことを書いた。
あとで先生に怒られるかも・・・。
またこれがきっかけでいじめられるのか等
子供心にとても不安だった。
でもそれしか書けなかった。



『僕のお父さん。』
僕のお父さんはいません。
幼稚園の時に車にはねられて死んだからです。
だからお父さんと遊んだのも
どこかへ行ったこともありません。
それにお父さんのことも
あまり覚えていないです。
写真があるので見ましたが、
覚えていないです。
だからおばあちゃんと
お母さんのことを書きます。




お母さんは昼間仕事に行って
お父さんの代わりに働いています。
朝早くから夜遅くまでいつも働いています。
いつも疲れたと言っていますが、
甘いお菓子やたい焼きを
買ってきてくれるので
とても大好きです。



おばあちゃんは元気で
通学路の途中まで
いつも一緒に歩いてきてくれます。
ご飯はみんなおばあちゃんが
作ってくれてとてもおいしいです。



お母さんが働いているので
父兄参観の時には
おばあちゃんが来てくれます。
みんなはお前の母ちゃんババアなんだ
とからかってくるので恥ずかしかったけど
とてもとてもやさしいおばあちゃんです。



だからお父さんがいなくても
僕はあまり寂しくありません。
お母さんとおばあちゃんが
いてくれるからです。



お母さんは「お父さんがいなくてゴメンね。」
と言ったりするので、
早く僕が大人になって仕事をして
うちの家族のお父さんの代わりになって、
お母さんとおばあちゃんの生活を
楽にしてあげたいと思います。



だからおばあちゃんには
「長生きしてね。」といつも言って
お母さんにはいつも肩をもんであげています。



二人とも泣いたりするので少し困るけど
そんなお母さんとおばあちゃんが
僕は大好きです。



一気に僕はしゃべった。
先生には死んだお父さんのことを
書けばいいのにと言われると思ったし、
クラスの子たちからは
「お前お父さんがいないのか?
もしかして捨て子だったんじゃねえか?」
とまたいじめられるのかなと
思ったりしていた。



顔をあげることもできなかった僕は
救いを求めるように先生の顔を見た。
先生は立ったまま泣いていた。
先生だけではなかった。
他の子たちもみんな泣いていた。


僕が初めて好きになった初恋の子は
机にうつ伏して泣いていた。
いじめていた子たちもみんな泣いていた。
でも僕にはなぜみんな
泣いているのかわからずにいた。



どうして?
お父さんがいないからお母さんと
おばあちゃんのことを仕方なく書いたのに
どうしてみんないて言うのだろう?



「●●君・・・。」


「先生は人の心が分からない
駄目な先生でした。
ごめんなさい。
世の中には親御さんのいない子もいるのにね。
そういう子たちのことも
頭になくてお父さんのことを書いてだなんて
あなたのことを知らなかったとはいえ、
本当にごめんなさい。」
先生は顔を覆ったまま泣き崩れていた。



次の日からなぜかいじめられなくなった。
相変わらず口悪くからかったりはされたけど
殴られることはなく、
いじめのリーダー格の子に
遊びに連れて行ってもらえるようになった。



先生はその後の家庭訪問で
その日の出来事をおばあちゃんに
話して謝っていた。



作文のことは僕は話もしていなかったので、
少し怒られたけど、話を聞いた母も
今はなくなったおばあちゃんも、
うれし泣きみたいな
くちゃくちゃの顔で叱ってくれた。




いじめやどんな辛い出来事に巻き込まれても
乗り越えることができる糧は子供の時に
どれほど愛情を受けたかにあります。
真の英才教育とは塾や習い事に行かせ、
人よりも優れた教育をすることではなく、
如何に家庭で子供にふんだんに
愛を注いであげるかに
あるではないでしょうか。

凶悪犯罪を犯してしまう人は
過去に家庭で愛されなかった人が
ほとんどです。
家庭の愛情教育こそがとても大切です。
そのようにふんだんに
子供に愛情を注ぐことのできる環境が
必要です。
私達はその家庭の愛情教育を
何よりも大切にしています。

美しい日本精神を取り戻すために
取り組ませて頂いています。
少しでもご関心がある方は
是非、ご覧ください。
お待ちしております。

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