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能動的ニヒリスト野田B:『愛にできることはまだあるかい』から
最近、映画『天気の子』主題歌のRADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」を改めてじっくり聞きました。おもしろい歌詞です。
映画館で劇伴として聴いたときには、一人の「僕」によるモノローグだと想ったのですが、歌詞を聴き込んでいくと、そうではありません。
「愛にできることはまだあるかい/僕にできることはまだあるかい」と誰にともなく問いかける4回のリフレインに対して、ラストで「愛にできることはま
初秋的相遇、最後的平安
つい最近のこと。
新宿でたまたま出会ったその香港人は、私がまもなく香港を訪れるつもりであることを知ると、嬉しそうな様子で、差し上げたいものがある、と言った。彼は私を近くのセブンイレブンに連れていくと、懐から取り出したUSBメモリをコピー機に挿し入れ、その場で印刷した小冊子を私にくれた。
この手づくりの小冊子には、著者の名前も奥付もなく、ただ、2019年10月から11月までの香港の記録である旨を伝え
シェファード・フェアリー「ぼく自身が、大量印刷時代の一製品といってもよい」
シェファード・フェアリーが、新作リトグラフ作品の発表に際してInstagramに投稿したコメント。
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「Print & Destroy」という標題は、C.R.Stecykのフレーズ「Skate and Destroy」への共振だ。ストリート美術とスケートボードは多くのものを共有していて、その根底にはあの同じ反抗の動力がある。
ぼく自身が、マス(大量)生産の時代の一製品、マス・カルチャ
bottle collective『投擲』 -抵抗するメタボリズム
昨日は、最終日だった「東京インディペンデント2019」をのぞきに東京藝大まで出かけたのですが、終了時間が早くて間に合いませんでした。
特に確認したかった作品はbottle collectiveの『投擲』。
川崎の反民族差別運動から生まれたコレクティブが、川崎産業道路沿いに捨てられた(中身入り)ペットボトルを拾って出展していたのです。レイシストに投げつける投擲武器とのこと。
出展についてはコレクティ
安全保障にデモクラシーを/いびつな「日米同盟」と戦う……基本的な考えかた
辺野古新基地や日米地位協定、安保法制を考える上で、またそれだけでなく、将来におけるリベラルな政権交代を構想するときに、考えずにすませることはできない「日米関係」について、基本的な考え方を整理しておきます。
(1)
現状の日米関係はとても不正常で不平等なあり方をしています。その「普通でなさ」を、以下の4点に大別してみます。
①国家主権が損なわれている
日米安保条約に伴う日米地位協定、およ
辺野古強行(1)/2018年に本土リベラル政治は何をすべきか
2014年夏に辺野古新基地工事が着手されてから、四年間が経過しようとしている。これまで明らかになってきた新基地建設の無法性も、米軍による度重なる事件・事故も、沖縄県政や運動の抵抗も、この間けっきょくは「国と県の対立」の構図に矮小化され、日本の国民世論を二分する問題とはなってこなかった。なぜだろうか。
それは、かつて「辺野古是か非か」を国政の争点に押し上げた民主党/民進党系のリベラル勢力が、2