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#46 『現在』と『将来』の意識配分

2024年3月某日

ここ最近、日経平均は随分高値で推移している。40,000円台などという水準が本当の存在したのかと、いまだに違和感を拭えない。筆者が社会人になりたての頃の日経平均は7,000〜8,000円台の水準にあったことを思い出すと、景気のサイクルというのは本当にあることを思い知らされる。

さて、景気にはサイクルがあるので、良いときもあれば、悪いときもある。その循環を見越して、皆ライフプランなどを立てて、貯金やら投資したりするのである。

先日、大学院時代の友人が、ベストセラーになっている「DIE WITH ZERO」について紹介してくれたので、一読してみた。ざっくり要約すると、「(資産について)死ぬ時にちょうどゼロになるような生き方を目指したほうがよい。そのため、今できることは今やろう。旅行などは体力がある時しかできないし、贈与も生前に行うことで意思や意図も伝えられる。」みたいな話である(こちらの要約はあまりに不完全であること、ご容赦いただきたい)。

その友人は、この考え方を実践に移すべく、早速九州のホテルを買収したりして、「最大限のチャレンジ」を実現しようと奮闘している。筆者とは生きている世界線が少々異なるようだ。

筆者のような凡人枠の小心者についても、「ゼロで死ぬ」という考え方は一定参考にできる。というより、こういうタイプの人こそ、意識的に「今を生きる」ことに集中しないと、「不安な将来」が「現在」を不幸せにするスパイスとなりかねない。

例えば、「将来どうなるかわからない。だから、とにかくお金を貯めないと。ランチは200円まで。旅行なんでもったいない。本? 2,000円なんて高すぎ。もったいない。」こんな考え方があったとする。これは、「不安な将来」が「現在」を萎縮させる典型例だと思う。もちろん、それぞれのご家庭には様々なご事情があることを理解したうえで、筆者としては、「将来」のみならず「現在」の扱いも気持ち大切にすべきだと考えている。

「幸せな将来」とは、将来時点の「現在」が幸せな状態に他ならない。とすると、足もとの「現在」も過去からみた「将来」なのである。その「現在」を緩やかな不安で埋め尽くす必要はない。もちろん、筆者は「もっと景気良くお金を使おう」という話はしていない。将来の不安に備えたいと考える堅実派の多く人は、将来と現在の「意識配分」のバランスを見直す余地があるのではないかと思うのである。

結果としての「将来」のみならず、そこに至る「過程」を幸せにする方法を考えてみても良いのではないか。
ほなら。

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