見出し画像

#33 『余白』の最適化

2024年1月某日

10年ほど前から、いわゆる「ミニマリスト」的な価値観を大事にしている。所有するモノはなるべく少なくしているし、軽薄短小をコンセプトとしたガジェット類にも目がない。また、ライフスタイルにおいても「机の上には何も置かない」とか「ガラモノの服はほとんど着ない」とか、ちょっとしたこだわりもある。

さて、このような考え方は、一体何を目的にしているかというと「余白のマネジメント」である。個人的な肌感覚として、心理的・物理的に「余白」が多い状態のほうが、なんだか心地がよい。生活や仕事もうまくいく気もする。このことによる効果・効能は何かと考えてみると「自分の意識が行き届く範囲が見えることによる安心感」と言えるだろう。つまり、自分をとりまく環境が「グチャっと、ゴチャっと」していると、モノがあるとかないとかいう以前に、「わからない」という状況になる。個人的に、「わからない」という状況がもたらす不安感は大きいと感じる。なんなら、「不足している」ということよりも、「わからない」ことのほうがストレス量がはるかに多いと思う。要するに、「"わからない"くらいなら、"ない"ほうがましだ。」ということである。

最近は、ミニマリスト的な価値観も随分一般化していると思う。「余白」という概念だけでなく、「間(ま)」とか「代(しろ)」といった、「バッファ」に近い考え方も注目されてきている。

バッファ ー
英語のbufferのことであり、緩衝器や緩和物といった意味。ビジネス用語としては「時間・資源的なゆとり、余裕」として用いられ、IT用語しては「データを一時的に保持しておくための記憶領域」として用いられる。

NTT西日本、「ICT用語集」 https://www.ntt-west.co.jp/business/glossary/words-00124.html

では、「余白」を上手に生活にも取り入れるためにできることはなんだろうか。ちょっと要素を分解してみると「余白 = ①関与するモノコト ÷ ②心身のキャパ」みたいな感じだろうか。こうすると、余白の割合を大きくするためには、「①関与するモノコト(意識介入が必要な事がら)」を減らすか、「②心身キャパ(ストレス耐性とか、記憶力とか、懐の深さとか)」を大きくするかの2つしかない。

②を大きくできたらよいのだけれど、一朝一夕では難しそうだ。でも、①なら自らの意思で動かしにいけそうだ。もっと言うと、①のうち「モノ」を減らすことくらいなら、今日からできそうだ。という訳で、年末に逸した書架の大掃除の続きをすることにしよう。みなさん、大掃除は悔いなく完遂できましたでしょうか。

ほなら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?