学会の講師はどうやって決めるの?
この度、ありがたいことに学会長に任命していただきました!
このnoteでは学会の運営側からの目線で【第28回福岡県作業療法学会】の学会長である私が、学会が出来上がるまでの課題や奮闘についてを書いていきたいと思います。
今回のテーマは「学会の講師はどうやって決めるの?」です。
学会では講師による講演は、演題発表と並ぶくらいのビックイベントです。講師の選定によって、その学会の雰囲気やテーマへの本気度などが伝わってきます。
では、講師はどのように選定するのか?
今日はそのことについて書いてみたいと思います。
この日記がこれから学会を運営する方の何かのお役に立てれば幸いです。
※このnoteの記事は私自身の見解であり、関連する組織とは無関係であることをご理解いただきたく存じます。
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講師の選定の際に注意すること
学会を行うことが決定し、会場や日程も決まってきた頃、
もしくは、すでに学会の運営を行うことが決まった時点で、
「あの講師に講演してもらいたい」
と考えていることと思います。
学会によっては講師が先に決まり、それに見合う学会運営を行っていくチームもあるかもしれません。
これに関しては、どちらが先とはかはないです。
講師などを考えている時点で、そのチームの中では、
「この学会を通して何を伝えたいか?何が伝えられるか?」
ということを考えているということになります。
学会という大きな場で、その参加者、引いてはその団体に対してどういう影響を与えることができるのか? とワクワクする場面でもあります。
ただ、ここで一つだけ絶対に見落としてはいけない注意点があります。
それは、
「講師の選定と学会テーマが一貫しているか?」
ということです。
冒頭にも述べたように、講師の選定や講演のテーマは学会のイメージを作る際に一番大きなインパクトがあります。
その講師の専門分野や、その講師へのテーマの付け方によって、その学会がどういう方向を目指そうとしているかが、暗黙的に参加者に伝わると思います。
逆に言えば、学会のテーマと講演のテーマがあまりにかけ離れていた時には、その学会が何を参加者に伝えたいかが伝わりにくく、
学会を通して、参加者や団体や社会にどのような影響を与えるか曖昧になってしまう可能性があります。
それは、「その学会としての結果も曖昧になる」ということです。
もちろん、そのテーマに合う人ばかりを選ぶわけにはいかないと思います。
ただ、学会としてのメインセッションとなる講演については、学会のテーマと一貫している内容にすることが必要になると思います。
以下に講師選定までのチェックポイントを書いてみました。
講師の選定のチェックポイント
① 講演のテーマは何か
先ほど書いた内容と同じことですが、「学会テーマと講演テーマが一貫しているか?」は常に念頭におくようにしましょう。複数の講師の分野が多岐に渡るようであれば、学会テーマはそれを包括するようなテーマがいいかもしれません。それくらい一貫性は重要になります。
② 講演に参加者が求めることは何か
学会によって、対象となる参加者層があると思います。学会はその団体に所属する方々の会費で運営されることが多いと思うので、会員へのメリットを考える必要があります。団体の発展や参加者の知識や技術につながるような講演ができる講師が求められるので、このリサーチは必要です。
③ 講演の形式はどうするか
講師とそのテーマによって、どのような講演形式が良いか考えましょう。講演か?セッションか?ワークショップか?オンデマンドか?事前配信か?特にオンライン化が進んだ近年では、その選択肢も増えています。講師と講演のテーマにあった形を考えることが必要ですね。
④ 講師の予算はどうれくらいか
毎度書いていますが、学会には予算があります。遠方の講師を現地に呼べばその分予算はかかるわけです。どれくらいの費用を使うことがでいるかが分からなければ、どれだけ良い講演も実行できません。予算と睨めっこして、どれくらいが可能かは事前に確認しておきましょう。
⑤ 講師を誰にするか
ここまできてやっと「講師を誰にするか?」を具体的に決定していきます。もちろん理想とする講師をある程度みつくろっておくことは問題ありませんが、講師を決定する際には上記のポイントは抑えておくようにしましょう。
⑥ 講師の最近の取り組みは何か
講師の選定を行い際に、最低限、最近の講師の動向などはチェックするようにしましょう。これだけ情報が手に入りやすい現代において、鮮度の高い情報が求められます。講師の活動の内容はそのまま講演に生きてきますので、その動向はチェックが必要です。
⑦ 講師のスケジュールが合うか
最後はスケジューリングです。このスケジュールを抑えることは早期に行うことが進められます。ここまで計画しても、講師が当日来れなければそれ自体不可能です。ここまでの内容を比較的速やかに進めながら、講師とは常に早めにコンタクトをとるようにしましょう。
今回は講師の選定について、今の時点でわかっていることをまとめてみました。
よかったら参考にしてみてください。
引き続き、学会運営の応援よろしくお願い致します!
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