testing

東海地区で白衣を着ているっぽい仕事をしながら、MTGのジャッジとかしてます。美味い食事…

testing

東海地区で白衣を着ているっぽい仕事をしながら、MTGのジャッジとかしてます。美味い食事と美味い酒と駄文好き。電源ありも電源なしも嗜む自称ゲーマー。

最近の記事

《有翼の叡智、ナドゥ》

今回はこのカードに関するルール的な記事です。 大暴れ、と言ってもよいくらいにはPTアムステルダムで活躍しました。今回はこのカードのルールに関して少し細かいところを見ていきます実際のゲームで問題になることはあまりないかもしれませんが、お付き合いいただければ幸いです。 能力を得ること 《有翼の叡智、ナドゥ》は自身だけでなく、他のクリーチャーにも同様の能力を得させます。今記事内では、《サバンナ・ライオン》を他のクリーチャーとして扱います。 (ところで今スタンダードで使用できる

    • 関連している能力

      (表題画像はMS Image Creator を使用して生成したものです) 今回は「関連している能力/Linked Ability」について記載します。関連している能力を持つカードは、例えば以下のようなものです。 関連する能力 あるオブジェクトに複数の能力(A, B, C…)があり、Aの能力によって何かをして、Bがその「何か」を参照するなら、AとBは関連している能力である、というルールがあります。CRの文章では以下のように表現されます。 《等時の王笏》では、刻印能力が

      • 《ティシャーナの潮縛り》とフェイズ・アウト

        以前にnoteで記事にした《ティシャーナの潮縛り》ですが、もうちょっと説明することができたので以下にまとめます。今回は巻き込まれるクリーチャーがフェイズ・アウトする場合を考えます。 今回のカードたち プレイヤーAが《大洞窟のコウモリ》を唱えて戦場に出し、それにより誘発した能力で対戦相手であるプレイヤーBを対象にします。Bはそれに対応して《ティシャーナの潮縛り》を唱えて戦場に出し、誘発した能力で先程の《大洞窟のコウモリ》の能力を対象にします。 ここまでは共通です。さて、こ

        • 20240513 禁止改定を受けて

          はじめに 2024年5月13日付けで、禁止・制限カードリストの更新が発表されました。 ・レガシー、ヴィンテージ、パウパー  ステッカー/Sticker および アトラクション/Attraction をゲームに組み入れるカード群を禁止。 ・パウパー  《きらきらするすべて/All That Glitters》禁止 ソースは以下。 今回の禁止を受けた具体的なカード一覧は以下の通りです。 ステッカー関連:36枚(Scryfallへのリンク) アトラクション関連:20枚(S

        《有翼の叡智、ナドゥ》

          リミテッドにおける手順の歴史

          突然ですが、皆様はこれをご存知でしょうか。 これは、テーブルトップのリミテッド戦に使用されるデッキリストです。リミテッドで使用されうるカードが全て記載されています。プレイヤーは使用できるカード全部(”カードプール”と呼ばれます)と、メインデッキで使用するカードをすべてこのデッキリストに登録して主催者に提出します。 競技的なリミテッド戦がテーブルトップで大々的に行われなくなって久しいですが、備忘録としてここに記事を記しておきます。 なぜデッキリストを使うのか リミテッド

          リミテッドにおける手順の歴史

          《ティシャーナの潮縛り》

          今回はこのカードに関することです。 このカードは能力を打ち消す効果もさることながら、その後にある、能力の大元を失わせるという効果が強力で、イベントでもよく使用されるカードになっています。しかしその分、出されたプレイヤーが疑問に感じる点が多く、いくつかの状況ではややこしいことになります。現に、2023年11月末に行われたプレイヤーズコンベンション・愛知では、多くのジャッジコールがこのカードに伴うものだったという報告もうけています。 この記事では、この《ティシャーナの潮縛り》

          《ティシャーナの潮縛り》

          《洞窟探検》

          今回取り上げるカードは以下になります。 あなたのコントロールする土地がアンタップ状態で出てくるようになる効果です。これは表面上は良い効果が書かれているのですが、時には《精力の護符》がある際に、わざとタップ状態で土地を出したいときに問題になります。 問題1 APは《洞窟探検》をコントロールしています。手札から《シミックの成長室》をプレイしました。この《シミックの成長室》はどのような状態で戦場に出るでしょうか? 置換効果と複数の置換効果 戦場に出る際に、「タップ状態」な

          《洞窟探検》

          ルールテキストの "until/まで"

          マジックのカードには、効果の期限を示すために「~まで/until」というテキストが使用されています。 さて、一口に~までというテキストでも、いくつかのバリエーションがあります。今回はそれらについて解説します。 untilの意味合い 総合ルールには以下の項番があります。 つまり、ある終了時まで続くのなら、その終了時点で効果は影響を及ぼさなくなります。ある時点まで続くのなら、その時点を迎えた時点で影響を及ぼさなくなります。「戦闘終了時まで」と「ターン終了時まで」は一連のT

          ルールテキストの "until/まで"

          《擬態する歓楽者、ゴドリック》

          今回は以下のカードについてです。 基本的な挙動 《擬態する歓楽者、ゴドリック》は、通常は伝説のクリーチャーで、速攻を持つ3/3です。そして、祝祭で示される能力によって、ドラゴンになり、飛行と追加の能力を得て、4/4になります。 祝祭の条件 祝祭は「あるターンの間に土地でない2つ以上のパーマネントがあなたのコントロール下で戦場に出た」ことを参照する能力です。言い換えると、これが満たされていないターンは、祝祭で示される能力は適用されないことになります。 つまり、あるター

          《擬態する歓楽者、ゴドリック》

          《敵対工作員》

          ある質問に対して、説明が詳しく要ると判断したので、noteに記事として残したいと思います。 問:AとBが対戦している。Aは《溜め込む親玉》を戦場に出した。それの誘発型能力の解決前に、Bは《敵対工作員》を唱えて戦場に出した。《溜め込む親玉》の能力の解決時に、BはAのライブラリーからカードを探すことになるが、追放されたカードはAとBのどちらがプレイすることができるか? 探す/search 解答の前に、まずは「探す」という行動についておさらいをしましょう。CR的には以下の項番

          《敵対工作員》

          commandersalt の紹介

          Reddit のedhスレッドで提示された一つのツールがある。それが https://commandersalt.com/ だ。 ぱっと見は統率者と数字が並んでいるだけのサイトではあるが、ここは「個人が開発しており(重要) 統率者デッキのレベルを計算して表示してくれる」サイトである。あくまで個人が開発している、ということを念頭にし、以下に解説を記載する。 (諸注意)以下の内容については、統率者戦を楽しくプレイしている方にはほぼ必要がないものです。統率者戦のデッキを作った際

          commandersalt の紹介

          デザイアシャッフル

          先週の金曜出題箱では以下のような出題をしました。 これの回答そのものは短い文章で足りるのですが、補足説明が必要だと感じたので、noteに記事化することにしました。しばらくお付き合いください。 ごく短い回答 回答としては「3つ」になります。書かれている選択肢のうち3つが誤りです。 長い解説 まずは《精神の願望》のテキストからおさらいしましょう。 コピーを含め、各《精神の願望》の解決時には、ライブラリーを切り直す指示があります。従って「形式的には」ライブラリーの一番上

          デザイアシャッフル

          繰り返される話題

          (画像はAI生成です) はじめに この記事は主にマジック・ザ・ギャザリングのゲーム及び大会について、定期的(数ヶ月~数年のスパン)に蒸し返される話題について、書き残しておくものです。他TCGに関しても通じる話はあるのかもしれませんが、論拠となる文書やポリシーのありかたがそもそも異なるので、あくまで参考程度にとどめおいてください。 シャッフル シャッフルはデッキ(ライブラリー)の順番を無作為化するための方法です。シャッフルにはいくつかの方法がありますが、複数の方法を混ぜ

          繰り返される話題

          Oathbreaker ルール紹介

          (画像はAI生成です) Wizards公式でのフォーマット紹介に、Oathbreakerが新しく掲載されました。 https://magic.wizards.com/en/formats/oathbreaker Oathbreakerはプレインズウォーカー1枚と、それに関連するインスタントやソーサリー1枚を選び、シングルトンのデッキを組みます。これらの2枚は、繰り返し使えることができ、統率者戦での統率者のようにふるまいます。 統率者戦との大きな違いは、デッキ構築枚数(6

          Oathbreaker ルール紹介

          MTG質問箱まとめ 2023/03/06-03/12

          そろそろここの序文も変えてしまってもいいかなと思う MTG質問箱(https://twitter.com/testing_box)および 多人数箱testing_multibox( https://twitter.com/testing_box_m )の中の人の1人です。ツイッターでの回答では書けなかった解説を中心に、過去ログのまとめとして機能していければなあと思います。なお画像はAI生成したものなので特に元ネタとかはないです。  記事を記載するにあたり、実際にツイッター上で

          MTG質問箱まとめ 2023/03/06-03/12

          MTG質問箱まとめ 2023/02/27-03/05

          たしかこの週末は横浜に行っていたような MTG質問箱(https://twitter.com/testing_box)および 多人数箱testing_multibox( https://twitter.com/testing_box_m )の中の人の1人です。ツイッターでの回答では書けなかった解説を中心に、過去ログのまとめとして機能していければなあと思います。やはりテーブルトップはテーブルトップの醍醐味がありますね。  記事を記載するにあたり、実際にツイッター上で受けた質問文

          MTG質問箱まとめ 2023/02/27-03/05