《ティシャーナの潮縛り》とフェイズ・アウト
以前にnoteで記事にした《ティシャーナの潮縛り》ですが、もうちょっと説明することができたので以下にまとめます。今回は巻き込まれるクリーチャーがフェイズ・アウトする場合を考えます。
今回のカードたち
プレイヤーAが《大洞窟のコウモリ》を唱えて戦場に出し、それにより誘発した能力で対戦相手であるプレイヤーBを対象にします。Bはそれに対応して《ティシャーナの潮縛り》を唱えて戦場に出し、誘発した能力で先程の《大洞窟のコウモリ》の能力を対象にします。
ここまでは共通です。さて、この後にAがこのカードを使おうと考えています。
《とんずら》を唱えるとして、タイミングと対象が2通りずつあります。
タイミングとしては、《ティシャーナの潮縛り》の能力の解決前か解決後で区別されます。また、対象のクリーチャーは《ティシャーナの潮縛り》なのか《大洞窟のコウモリ》なのか、という分類ができます。
ケース1:解決前に《大洞窟のコウモリ》がフェイズ・アウト
まず、《ティシャーナの潮縛り》の解決前に《とんずら》が《大洞窟のコウモリ》を対象に唱えられた場合を考えます。
《ティシャーナの潮縛り》の能力の解決時に、《大洞窟のコウモリ》の誘発型能力は打ち消されます。Bの手札には何も起きません。
そして、この解決中に発生源を見ますが、もうフェイズ・アウトして戦場に無い扱いなので、「そのパーマネント」を参照できません。つまり、《大洞窟のコウモリ》の能力は失われず、フェイズ・インしても飛行や絆魂は持っています。(フェイズ・インは戦場に出たことにはならないので、《大洞窟のコウモリ》の能力が再度誘発することはありません)
ケース2:解決前に《ティシャーナの潮縛り》がフェイズ・アウト
次に、《ティシャーナの潮縛り》の解決前に《とんずら》が《ティシャーナの潮縛り》を対象に唱えられた場合を考えます。
先ほどと同様に、《ティシャーナの潮縛り》の能力の解決時に、《大洞窟のコウモリ》の誘発型能力は打ち消されます。Bの手札には何も起きません。
そして、この解決中に発生源を見ます。「そのパーマネント」はクリーチャーなので能力を失うように思えますが、《ティシャーナの潮縛り》はフェイズ・アウトしていて戦場に無い扱いです。つまり、『ティシャーナの潮縛りが戦場にあり続けるかぎり/as long as~』という条件を満たしません。従ってもう期限が過ぎているので、《大洞窟のコウモリ》の能力は一瞬たりとも失われることはありません。
また、《ティシャーナの潮縛り》がフェイズ・インしても、それは戦場に出たことにはならないので、《ティシャーナの潮縛り》の能力が再度誘発することはありません。
ケース3:解決後に《大洞窟のコウモリ》がフェイズ・アウト
次は《ティシャーナの潮縛り》の解決後に《とんずら》が《大洞窟のコウモリ》を対象に唱えられた場合を考えます。つまり、すでに《大洞窟のコウモリ》の能力は打ち消され、さらに《大洞窟のコウモリ》は能力を失っています。
フェイズ・アウトしてもそれは戦場から移動していません。つまりオブジェクトとしては「新しく」なりません。つまり、フェイズ・アウトしたオブジェクトを《ティシャーナの潮縛り》の効果は追跡することができます。つまり、《大洞窟のコウモリ》がフェイズ・インしても、やはりそれは能力を失ったままです。
ケース4:解決後に《ティシャーナの潮縛り》がフェイズ・アウト
最後に、《ティシャーナの潮縛り》の解決後に《とんずら》が《ティシャーナの潮縛り》を対象に唱えられた場合を考えます。ケース3と同様に、すでに《大洞窟のコウモリ》の能力は打ち消され、さらに《大洞窟のコウモリ》は能力を失っています。
この場合、ケース2と同じ理由で、《ティシャーナの潮縛り》がフェイズ・アウトした時点で、それの能力の期限が切れます。つまり、フェイズ・アウトしたなら、《大洞窟のコウモリ》の能力は元に戻ります。それは飛行や絆魂を持つでしょう。
まとめとおまけ
フェイズ・アウトは少しややこしいですが、概ね以上のような挙動になります。また、おまけとして、すでに手札を追放している《大洞窟のコウモリ》をフェイズ・アウトさせたとしても、それは戦場を離れたことにはならないので、追放されたカードが手札が戻ってくることはありません。
今回は以上です。
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