創作「変身」
🏰ヨーロッパのとある居城にて。。。
「BGよ、コロナは5月で終わるそうだな。」
「ハッ!mRNAの実験はほぼ終わりロット別の酸化グラフェンにの濃度に関するデータも取り終えましたので。」
「BGよ、次はコオロギか。。。」
「ハッ!準備は完全に整いました。あとは食料危機のボタンを押すだけです。」
「ふーむ、そんなものを食べると聞くだけで吐き気がするな。」
「ハッ!奴隷にこそ相応しい食料かと。」
「BGよ、我は最近ジビエが好きでな。鹿に猪、兎、ジビエが一番だな。ところでアメリカの大統領選の準備は進んでいるのか?」
「ハッ!BG8号を向かわせ気球を飛ばし撃ち落とさせました!これで我々の駒の再選は間違いありません。BG8号はその後処刑という情報を流せば陰謀論者の溜飲は下がるかと。」
何処かの国のとある父娘
BARIBORIBARIBORI
バリボリバリボリ
「お父さんそんなのよく食べられるわね~!」
娘のサチヨが大きな声をあげた。
「ああ、配給のな。塩味を効かせればまあ、食えるぞ。」
「キモい。お腹が空いても食べたくないわ。わたしはチップスじゃないと無理。バターと醤油の味しかしないよ。」
「ああ、米も野菜もなかなか回ってこないからな。人間諦めが肝心だ。」
「メタ・バースに入って苺のショートケーキでも食べてこようかな。」
「そうだな、オレもメタ居酒屋にでも偶には行くかな。」
サチヨは驚愕の表情を浮かべた。
「あれっ!?
お父さん!?
な、なにっ!?
黒くて
細くて
長いのが
耳の辺から!!」
父が答える。
「ん?ん?な、何を言ってるんだ!?」
ふと、コオロギ唐揚げから視線を娘に移すと
そこには触覚と黒い羽、六本の足の節足動物がいた。巨大なコオロギはバダバタと羽を震わせた。
父親は夢かと思い目を閉じた。そして恐る恐る目を開けると、もう巨大なコオロギはいなくなっていたが床を見ると小さなコオロギがいた。
「サチヨ!?
サチヨ!?
ん?サチヨって誰だ!?」
コオロギはバタバタと羽を震わせ顔面蒼白茫然自失の耳から黒い触覚が生えた中年男を尻目に窓の隙間から飛び出していった。
「わたしは・・・イチゴのショートケーキ・・・黒い羽・・・黒い足・・・わたし・・・」
コオロギはポトリと地面に見事に着地した。運悪く目の前にいたのはカエルだ。カエルはコオロギを食す。
カエルの長い舌がコオロギを捕える。
カエルの意識に黒い触覚の生えた人間像が一瞬よぎるがカエルは何のことだか分からず、ぴょんぴょんぴょんぴょん森の中へ消えていった。
カエルの目の前に猪がいた。蛇に睨まれたカエルならぬ猪に睨まれたカエルだ。猪はカエルを食す。猪はカエルめがけて突進し一瞬でカエルを飲み込んだ。
猪の脳裏に一瞬、苺のショートケーキの残像が浮かんだが、猪には何のことだかわからなかった。
BAAAAN!!
バーーーン!!
猟師は猪を撃ち殺した。最近の野生動物は少し変な匂いがする。金属片の匂いのような栄養ドリンクの甘い匂いのような、それらが混じっているような・・・
猟師はその夜夢を見た。
コオロギに変わる娘。触覚を生やし手足が黒くなり羽が生えた父親。
悪夢に冷や汗をかいたが、しし肉は今や高級品だ。翌日、しし肉を納めにいつも通りにジビエ商事に車を向かわせた。
BG宅
「娘よ、今日は猪肉を食べさせてやるぞ。畜産の肉はもうmRNAが入って食えたものではない。トマトも気をつけねばならない。」
「はいはい、それはパパがやったことでしょ。それにしてもジビエはヘルシーね。」
「そうだ。パパの仕事だ。最近はコオロギにmRNAや酸化グラフェンの入った餌をやっているのだ。ママは出て行ってしまったが、パパは頑張ってるぞ。夢の人造モバイル人間の誕生も近いぞ。」
「あれっ!?パパ!?
頭から!!なにそれ!?触覚!?ふざけてるの!?ここはエプスタイン島じゃないのよ!」
「エプスタイン島ではジェフリー・エプスタインとは会談をしただけだ。
んん!?触覚!?」
BGはしし肉から娘に視線を移すと、そこには巨大なコオロギがいた。
「・・・・!!
・・・・!!
おまえは・・・だれだ!?」
次の瞬間、巨大コオロギは羽を広げBGに飛びかかった。頭から齧られるBG。
「おおお〜 8号を 8号を呼び戻さねば〜!!
変わりに8号を〜!!」
猟師は通りがかった豪邸をふと眺めた。なんとなく金属片と甘い香りががした。
そして、何故か若い頃、東洋を旅したときに聞いたリンカーネーションとカルマの話を思い出した。
煙草を吹かし、夜空の星を見上げた。
流れ星が幾つか流れた。
「アミニズムという精神性もあったな。」と、東北のミヤザワケンジという作家の記念会館を訪れた事も思い出した。
そして猟師は自分は猪にいつか殺されるだろうと受け入れたのだった。しかしその後、巨大なコオロギに齧り付かれるかもなとも思ったのだった。
人造モバイル人間を作り出す計画は頓挫した。酸化グラフェン入りコオロギは他の生命体を通り再び人間の中に入ると何故か人間を巨大コオロギ化させた。人類はやがて消滅し地球上にはかつてないほどの巨大昆虫が、新たな地球の主となっていた。
リリリリ リリリリ リリリリ リリリリ
リリリリ リリリリ リリリリ リリリリ
妄想創作「変身」(完)
付録 1
コオロギ食とは?
食料対策!?
イギリス代表らんみかさん。
日本代表、廣田落穂さん。
精神世界代表stellarさん。
ありゃカエルも嫌がる養殖コオロギ😅
付録 2
日本には休耕田と耕作放棄地がこんなにあるよ!
食料危機と言うならさ
米とか芋作ったらいいのにね!🍙🍠
前創作作品はこちらから(ご閲覧注意)
追記
一昨日の投稿で航空機のマスク解除の事をを書きましたが3月13日解除との情報です。
フェイスシールドのJALはどうなるのか!?
ご一読大変ありがとうございました!
以上です!!
ナマステ✨🦗🐸🐗💫
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