質問1541.どうやって打ったらいいのか分からなくなる
▶分かろうとするから、分からなくなる
どうやって打ったらいいか分かろうとするから、思いどおりに打てなくなるのです。
このたびお申込みいただきました「無料ガイドブック『テニス上達のヒント』」をお読みいただくと、その理由が分かります。
「どうやって打ったらいいか?」というのは、ご一読いただく先に『テニス上達のヒント』を紐解くと、たとえば下記のような内容ではないでしょうか?
「相手からショットが放たれたら、すぐに身体を横向きに!」
「ボールの高さに合わせてテイクバックすることが肝心!」
「スピンをかけるためには、ラケットダウンが必要だ!」
「インパクトは踏み込み足より、ボール1個分前!」
「ボールを追いかけるようにフォロースルーすれば、コントロールアップ!」
「そしてスイング中は、軸をまっすぐに立てておく意識も忘れずに!」
▶たくさんの「アドバイス」をもらえてラッキー!?
確かに「たくさんアドバイスをもらえてラッキーだ!」などと、思い込んでしまいがちかもしれません。
しかし次の一言で、それらのアドバイスはもろくも瓦解します。
「では、以上に気をつけながら、ボールを正確に打ってみましょう!」
……できるわけがありません(笑)。
それが証拠に「何も考えないで楽しくできる時がある」と仰せなのは、どうやって打ったらいいか、分かろうとしていないからです。
▶アドバイスは「危険」
ちなみにこちらにも書きましたが、求められてもいないのにするアドバイスは危険。
「厳禁」とすら言えます。
「教えてあげる側」と「教えてもらう側」の上下関係が発生しがちです。
ですが事態はそればかりではなく、自己肯定感さえ損ねます。
改めてさらっておきますと、せっかく手料理を振る舞って差し上げたとしても、それを食べた御方が「ハチミツを隠し味に加えると、もっと美味しくなるよ!」などと親切心でアドバイスしてくれたとしても、面白いはずがありません。
むしろ、「どこか残念な気持ち」にならないでしょうか?
たとえ「ハチミツを隠し味に加えると、もっと美味しくなるよ!」といった程度の内容だとしても、それは「ありのまま」を認めない他者否定になっています。
私がよく俎上に載せる「領域侵犯」です。
手料理を作った人が、心を込めれば込めるほど、「ハチミツを隠し味に加えると、もっと美味しくなるよ!」のアドバイスは、相手を傷つける「言葉の暴力」にすらなりかねません。
▶唐揚げ「レモン問題」発生
たとえアドバイスに従って味が変わったとしても、味の好みなど「人それぞれ」。
唐揚げにレモンをかけるのが好きな人もいれば、嫌いな人もいるでしょう。
グルメリポーターがいくら美味しいと伝えても、それは主観。
視聴者が味わわないことには、味わえないのですから。
「絶対に美味しいから!」などとオススメしたり決めつけたりするのは、意見に従わせようとする支配であり、強烈なジャッジメントです。
「フォームがきれい」などという評価も、第三者による主観でしかありません。
▶自己肯定感が低い人は、言葉が過剰に「丁寧」
ちなみに、自己肯定感低めの人は、言葉が過剰に「丁寧」(なきらいがあります)。
言葉遣いは丁寧に越したことはないでしょうか?
しかし、言葉はいくらでも嘘がつけます。
「ワタクシはアナタ様のことを心より大切に思って、申し上げるのでございます」
こんなの、いくらでも言えます。
自己肯定感が低いから、「せめて言葉遣いくらいは丁寧にしないと」という感じ方になり、言い換えれば他者肯定感が低いから、言葉で誤魔化そうとする(人もなかにはいる)のです。
▶「お前、アホやなー」のリスペクト
もちろん「敬語」は大事。
『闘う敬語』(原案・監修/大嶋利佳、ストーリー/朝倉真弓、プレジデント社)は主観的に名著だと思いますけれども、そぐわない敬語は何かしら自他を誤魔化します。
つまり、偽りの自分を演じているディスリスペクトであって、自己肯定感を損なう相関です。
むしろ「お前、アホやなー」と言い合える間柄こそ、自他に対するリスペクト。
こちらでお伝えした『大阪LOVER』ではありませんが「わたしもそっけないけど」は最大級の「愛」だと思うのです。
言葉は何とでも言えます。
丁寧にすればいいだけですからね。
サザンの、主観的に思う名曲。
「言葉じゃなくて態度で 分かり合えてもいたのに」
▶ループから「抜け出せない原因」と「抜け出すヒント」
そして「ループを抜け出せない」とおっしゃるその原因は、上記を意識しても上手くいかないから、さらに「ヒザを曲げる」「手首を使わない」「軸をまっすぐにする」「踏み込む」などと、どうやって打ったらいいか「分かろうとする」からです。
こちらでも述べましたが、テニスの上達を志すのであれば、足し算ではなく引き算です。
加えるのではなく、省く。
分かろうとしない。
究極は、何も考えないのです。
とはいえ、「考えてしまう」のですよね。
「青い象のことは考えないようにしよう」とすればするほど、青い象がイメージされます。
どうすればいいか?
お申込みいただきました「無料ガイドブック『テニス上達のヒント』」をお読みいただくと、分かります。
どうぞお楽しみに。
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