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映画『LAMB/ラム』感想。なんか予想してたのと違う!


予告がかなりよくて公開日を待ちに待って鑑賞した作品。


観終えてからTwitterでサーチして見つけた『変な映画』って感想が適切だと思った。

予告で感じた舞台の自然の表現とかアダのCGとか全体的な雰囲気、撮影の仕方とかは本編でも予告を裏切らず良かった。


冒頭の馬の群れにズームしていく撮り方はサカナクションのモスのMVみたいで面白いし、動物と同じ高さからの視点にしたりとかも臨場感があっていい。動物の表情とか動きもかなりカット数があって動物が好きなので嬉しかった。


メインキャラクターのアダのCGもかなり作り込まれていてビジュアルの不気味さもあるけど、CGの稚拙さが起因では決してない。可愛く見えたり動きも自然でリアルだったと思う。その辺はよい。


ただ展開が微妙。
予告で起承転結の組み立てに期待してると良くないかも…。
個人的にもっと怖いものを求めてたし見応えにかける気がした。


この映画が受賞したカンヌ国際映画祭の賞も『Prize of Originality』だったし(変な賞)、斬新な試みは沢山あってそれがハマる人にはいいのかもしれない。


例えば1〜3までチャプター分けされていてそれが黒背景の白文字で画面に表示されるとか、限りなく説明的なセリフを無くしているところとか、

エンタメのために俳優のリアクションを大袈裟にしない(驚くものを見た時の表情やジェスチャーはが薄めにして、その後の展開で驚きや苦悩が伝わるようになっている)とか、

冒頭のシーンからの謎がセリフに全く現れておらずよく見ていないとその謎を謎とすら思わせないようになっているところとか、そういう試みはざっと思いつくのだけでかなりあった。


最近よく思うのは、ラストをみんなが期待するようなよく言えば派手で、悪く言えばありがちな物にしない試みって本当にむずかしいと思う。


それが上手くいくのは作品への愛着がラストまでにかなりある場合と、ラストに落ち着きが求められている場合(序盤ハラハラしたりドロドロの人間模様があるとか、あとは無謀な挑戦で主人公がボロボロになるとかでもうやめてくれー!と鑑賞者に思わせる)くらいなのかなと思う。


今回はそのどちらにも当てはまらなかったからラストでえっと思ってしまった。

ヒューマンドラマ+動物舐めんな映画って感じで、それを想定してみたほうが楽しめたかも。
総合的にはヒューマンドラマが得意ジャンルじゃないわたしも寝ずに観れたので、観て後悔はない。めっちゃよかったLAMB最高!かと言われたらそうじゃないけどって感じ。

あとは観てる的はうっすらとしか分からなかったけど、後に調べて見たら宗教が関係あるシーンや話の展開があるので、そういうの好きな人もハマるかもと思います。

興味がある人は何かの機会があれば雰囲気確かめるだけでもぜひ観てね。





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