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信頼する部下や後輩ほど「目的」だけでなく「目標」を確認しよう

私は、普段から「目的は?」というフレーズをよく使います。

日々さまざまな問題に直面したり、解決策が見出せず迷走し始めた時に、そもそもの「目的」に立ち返り、「手段」を再度検討するようにするためです。

「手段が目的化」してしまったり、「ひとつの手段に固執」しすぎて求めた結果が得られないことはよくありますよね。

それを避けるために、「目的は?」は便利なフレーズです。

しかし、今更ながら気づきました。

「目的」だけを確認していても、求めるゴールには辿り着けないのですね(・・;)



「目的」と「目標」

そもそも、「目的」と「目標」の違いを私はあまり意識せずに使っていました…。

皆さんは、普段から意識して使い分けていますか?
一般的には、次のように定義されています。

目的:最終的に到達したいゴール
目標:目的に到達するまでの指標


「目標」を仕事に置き換えると、「納期」「数値目標」「達成レベル」などを指します。

よく登山に例えられますよね。

目的:富士山に登る
目標:5時までに山頂に着き、ご来光を見る

ここで重要なのは、「富士山に登る」という目的は同じでも、「山頂でご来光を見る」という目標をチームで共有できていないと、求めるゴールに辿り着けないということです。


信頼する部下や後輩ほど「目標」を確認しよう

皆さん、信頼する部下や後輩には仕事をある程度任せますよね。

でも、
信頼していたのに期待した結果が得られないこと、
たまにありませんか?
その答えはズバリ、
「目標」を確認していないからです。

部下や後輩を信頼しているが故に、細かい納期や数値目標の確認をしないまま仕事をお願いしていること、結構ありますよね。

私も、まさにそのトラップにはまっていました。

いわゆる「言わなくても分かっていると思っていた」というトラップですね…。


例えばこんなシーンです。


ある担当者に、「新商品紹介用のツールを作る」というタスクをお願いしました。

目的は「新商品紹介用のツールを作る」ですね。
これは担当者とも共有できています。

しかし、大事なのは「目標」です。

私は、「他メーカーとの違いも分かるように」と考えていました。これに対し、担当者は「従来品との違いが分かればよい」と思っていたのです。

すると、目標のズレにより「手段」が変わってきます。

担当者は、従来商品との違いを紹介する「ムービーを作る」という手段を取りました。一方で私は、実際に他社との比較が「体感出来るツール」を期待していました。

私→「紹介ムービーだけでは物足りなくない?」
担当者→「従来品との違いが分かるムービーで充分ですよ」

と議論が噛み合いませんでした。


このように「目標」を確認しなかったことで、取る「手段」も変わり、出てくる「結果」も違ってきます。

信頼する部下や後輩でも、必ずタスクに取り掛かる前に「目標」を確認しなくてはいけないのですね。

そして「目標」さえ確認すれば、「手段」や「進め方」は任せればよいのです。


SMARTゴール

最後に、「目標」を確認する際に参考となる指標も紹介します。

【SMARTゴール】 です。
聞いたことがある方も多いと思います。

Specific/具体的→いつ・何を・どうする?
Motivating/意欲的→自分にとって有意義?
Attainable/達成可能→簡単過ぎず難し過ぎない?
Relevant/関連性がある→チーム目標に活きる?
Trackable/追跡可能→数値など測定可能?
ケン・ブランチャード「SLⅡを学ぶ」

MがMeasurable(測定可能)、TがTime(期限付きである)という紹介もあります(その方が多いですが)。

私は、Motivating(意欲的)という要素も非常に重要だと思うので、こちらを採用しています。

目標をお互い確認する際に、「いつ・何を・どうする?」だけでなく、「その目標は、あなたにとっても、チームにとってもやり甲斐はある?」ということを確認します。

そして、実現手段は任せながらも、ほったらかしにせずタイムリーに「進捗確認」をしていくのですね。


ありがとうございました。


今回の記事は、先日受講した「シチュエーショナル・リーダーシップ」研修を参考にしています。

関連してこちらの記事も。
最近は、「目的は?」に加えて「獲得したい目標は?」を口癖にしています。


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