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走行距離課税は「ゾンビカー税」だ

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらのポストから。

ここ最近、イギリスでは多くのメディアが「走行郷距離課税の導入」を報道しています。

まだ公式発表はないものの、7月の総選挙で政権交代を果たした労働党政権が与党になって初めて発表する予算のなかに

「走行距離課税」を入れてくる

というのがもっぱらの見立てとなっていて、ご覧のようにニュースは批判一色となっています。

走行距離課税による経済的負担の増加はもちろんですが、プライバシーを含む「自由」の観点から批評する論調があるところが日本とは大違いだなという感想は置いておくとして、こうした批判記事は世論を刺激し、それは政権に走行距離課税の再検討をさせる大きな圧力となるでしょう。

今後この話がどのようになっていくか注目ですね。

さて、今日はそんな走行距離課税の批判記事の中から、こちらをご紹介しようと思います。

こちらは野党に転落した保守党のケビン・フォスター議員のコラムで

「走行距離課税は逆進的な”ゾンビカー税”だ」

というものです。

前記事で「税金を世論に刺さる別の呼び方に変えることで反対世論を喚起することは大事」という話を書きましたが

ここでも走行距離課税が「ゾンビカー税」という別の言葉で表現されています。

「ゾンビカー税」とは「走行距離課税は2010年に葬られたのにまた蘇ってきた」という意味なのですが、その意味を知った時の「なるほど」という納得感と、税金に「人を襲う腐った怪物」のイメージを植え付けるそのワードセンスはさすがだなと感心します。

また同時に海外では野党議員がこうして与党の増税案に反対し対峙しているという点も我々はよく知るべきでしょう。

自民党総裁選と衆院選を控えたこのタイミングで、野党第一党の党首候補がわざわざ「消費減税反対」と自民党と歩調を合わせているこの異常さに我々はもっと怒りを覚えるべきです。

選択肢がない民主主義ほど、馬鹿げたものはありません。

そうしたことを踏まえながら、日本も決して他人事ではない「走行距離課税」についてのコラムを一緒に読んでいきましょう。


走行距離課税は、在宅介護従事者に打撃を与える逆進的なゾンビカー税であり、都市部のエリート層にしか意味をなさない

家を出るたびに税金を増やさないために右折するか左折するかを考えなければならない世界を想像してみてください。

そしてその全てのルートや訪問先が税務署員によって記録されることも想像してみましょう。

同時に在宅勤務を選択できる専門職や公務員よりも、在宅介護従事者や配達ドライバーの方が重い負担になる税金のどこが公平なのか考えてみましょう。

これら3つの点を考えるだけでも、走行距離課税がいかに有害で、ジョージ・オーウェルの小説のような全体主義的かつ逆進的な考えであるかがわかると思います。

しかし2010年に葬られたはずのこの税金は、邪悪な政治思想の墓場からゾンビのように蘇り、再びこの国を徘徊し、私たちの自由と生活を脅かそうとしています。

確かに都会に住むエリート層にとっては、走行距離課税は理にかなってると感じるでしょう。

彼らは気候変動や自宅前を通り過ぎる車の多さについて心配しており、職場や大切な人のもとへ向かうために車を走らせている人々の心配をすることはありません。

また、週末のみの運転に課せられる税金は、彼らの銀行口座に大した影響を及ぼさないでしょう。

しかし朝早く起きて出かける何百万人もの人々にとっては、それは新たな税負担となります。

ロックダウン中に出勤しなければならない人々は「重要な労働者 」として歓迎されていましたが、今やその必要性そのものに対して課税されることに直面しています。

尚且つ走行距離課税には、こうした逆進的な課税に対する道徳的な議論と並んで明らかに現実的な議論もあります。

それは「全ての車の動きをどうやって追跡するのか?」という点です。

以前この種のシステムが提案されたときは、車の電子機器から携帯電話のアプリまで、あらゆるものが監視方法として提案されました。

いずれも目に見えて非現実的であり、さらに間違いなく生まれるであろう課税逃れに対抗するための取締りは、莫大なコストを生み出してしまうでしょう。

仮に技術的に可能になったとしても、それらがプライバシーへ与える影響はとんでもないことになります。

走行距離課税はどのようなシステムにしようが、どの地域のどの道路を何マイル走ったかを把握する必要があります。

そうなった時に、このデータには誰がアクセスできることになるのでしょう?

政府は犯罪の疑いのない国民に対し、これほど多くの情報を日常的に収集することを本当に正当化できるのでしょうか?

前回、走行距離課税が提案された2000年代では、その正当化の理由として都市中心部の大気汚染が挙げられていました。

しかし今では電気自動車の増加、燃費の向上、ディーゼル車の減少によって、この問題はすでに解決されています。

したがって走行距離課税は、生活するため、親戚を訪ねるため、あるいは余暇を楽しむために車を使う「移動の自由」に対する攻撃でしかありません。

今、ダウニング街(日本でいう永田町)には妬みと環境保護という名の政治が復活し、走行距離課税というゾンビが墓場から這い上がり、働くイギリス人を統制しようとしています。

しかしそれに立ち向かうことができるのが「有権者」です。

今こそ保守党は、有権者に労働党が持ち込んだ悪質な走行距離課税に反対する選択肢を与えなければいけないだろう。


以上です。

再度言いますが、日本に必要なのは

野党が有権者に増税に反対する選択肢を与えなければいけない

という最後の一文です。

それが無ければ有権者は与党に立ち向かうことが出来ません。

この国の大きな問題は、第二第三の自民党と化している野党にあります。

与党と対峙するまともな野党を作るためにも「全ての増税に反対」を言い続けていきましょう。

ということで、今日はここまで。

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それでは、ナイス減税!

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