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写真を撮るのが好きだ。 撮った写真はアルバム代わりにSNSに上げる。かなりの加工を施して。 …
500mlの水にスライスしたレモンを1枚とミントの葉っぱをひとつまみ入れる。寝る前にそれを冷蔵…
「本の買い方？そうだね。基本は本屋に行くよ。欲しい本を買うついでに『何かないかな？』と探…
新しく越してきた町はこじんまりといろんなものが集まっていて暮らしやすそうだった。 1年間の…
蝸牛は奇妙な生き物だ。 お店の看板にくっついたまま蝸牛が死んでいる。いや、おそらく死んで…
「音楽を流してもいいかな？」 黙々とキーを打ち続ける宵月に向かって森川が訊ねる。 「ええ」…
事務所に帰ったらすんごいことになっていた。 FAXから紙が溢れている。紙には奇妙な線がのたうっていて「なんだこりゃあ」と往年の刑事ドラマよろしく叫んでみる。 FAXはいわゆるコピー複合機。A4のコピー用紙が排出口から溢れ出ていた。 「一体何枚送られてきたんだ」 排出口のトレーの上に10枚ぐらい乗っていたがあとは全部床に落ちていた。 「75枚、ってさぁ」 今日はいろいろ予定外のことばかり。昼間は学校でいきなり非常ベルが鳴って何事かと思ったら避難訓練とか聞いてないし。おかげでアク
大学で知り合った友人の家に同居させてもらうことになった。 今日は引越し前の下見というか、…
外から何も音が聞こえてこない夜だった。 普段は家の前を通る車の音だったり、蛙の声、虫の音…
料理上手だった父が作らないものに「厚焼き卵」があった。 味は美味しかった。 ただその形は、…
AIに感情をインプットする。特に「恋愛感情」。 犯罪、特に殺人事件においては「恋愛関係のも…
なーんにも思い浮かばない。 書かなくてはいけないのになーんにも思い浮かばない。 でも不思議…
礼儀正しい若い男だった。 うちはほとんど常連客で保っている施設だ。一見の客は珍しい。 200…
人生で何度か占い師に相談したことがある。 みんな別々の占い師。 特に眠れないほど悩んでいるというわけではないが、八方塞がり、自分がどっちを向けばいいのか？向く先があるのか？そんな感じの時にたまたま知り合った人に相談をした。 最初は22歳。高校卒業してすぐに勤めた会社を辞めた時だった。会社の上の組織再編を機に、なんだか雲行きが怪しくなって、どうしようもなくなる前に抜けてしまった方がいいかもしれない。そんなことを思って辞めた。歩いて５分の勤務先を失うのは辛かった。でも、迫る黒雲を
