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「メタバース」の新境地

column vol.823

一昨日、昨日に行われた当社の上半期評価会を経て、改めてマーケティング会社としての価値をさらに高めていこうと心に誓ったのですが、業界内での気になったニュースが最近ありました。

それは、日本初のVRメタバース専門広告代理事業の誕生です。

〈RBBTODAY / 2022年10月31日〉

仕掛けたのは株式会社DotChain

今月1日より開始し、VRChatのワールド内などで多くのクリエイターと協力して広告を展開していきます。

マーケティング業界以外にも、最近、メタバースもより深度化が進んでいる事例が次々と現れています。

そこで本日は、私が今、気になっている話題をご紹介したいと思います。

モスバーガーの“食べられない”体験店

まずはの話題から。

先日、【小売業から続々!「アバター接客」】でも軽く触れましたが

「モスバーガー ON THE MOON(月見店)」に注目が集まっています。

月面上に建てられたという設定の、実店舗を模した仮想店舗

9月14日の「月見フォカッチャ」の発売に合わせてメタバーズ上でプロモーションが展開されました。

〈Advertimes / 2022年11月2日〉

“月見”シリーズはモスの中では後発商品

これまでと異なることをしなければ消費者の方々に振り向いてもらえないと同社は考えていました。

そこで、“月見”から着想し、メタバースを通じて月上に店舗をオープンするという企画を立ち上げのです。

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後発であっても強烈なインパクトを与えて、消費者の長期記憶に残すことができれば、一気に消費者にとっての身近な商品にすることができる。

今回は『エピソード記憶』、つまり体験した“出来事”として月見フォカッチャを認識してもらおうと目論んだのです。

そして生み出されたのが、「仮想店舗の厨房で、実際に商品を調理する体験をしてもらう」という企画。

「月見フォカッチャ」を含む4商品が対象となりました。

同社 デジタルマーケティンググループの大樂泰督さんは

最初は(メタバース上だと)商品を食べてもらえず、おいしさが伝わらないのに!という意見もありました。ただ、バーチャルで商品をつくる体験をしてもらうことで、実際の味がどんなものなのか気になるのではという、私の中での勝算はあったんです。

と語っております。

実際、結果は上々とのことで、「#月モス」のハッシュタグで話題となり、発売から8日間で当初の期間目標の半数を売り上げ、27日からは一時販売休止をせざるを得ない状況となったそうです。

メタバースというインパクトをベースにし、商品を食べるのではなく、つくることで新しい体験価値を伝える。

この辺の仕掛け方がとても上手いと思いました。

メタバース上で「香り」を楽しむ新体験

新体験という意味で言えば、最近押さえておきたい話題がメタバース上での「香り」体験です。

スウェーデンのストックホルム大学マルメ大学の研究チームが、ゲーム用コンピューターで使えるにおい装置を開発しました。

〈AXIS / 2022年10月20日〉

これは、ゲーム内でプレイヤーはバーチャル・ワインセラーに入り、さまざまなワインが注がれたバーチャル・ワイングラスを手に取って香りを当てるという内容で、グラスを持ち上げると、VRシステムのコントローラーに搭載された小型のにおい装置から香りが発せられるそうです。

嗅覚測定器にはにおいの元となる4つの弁があり、中央にはチューブに空気を送り込むファンがついています。

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SCI LAB

コンピューターを通じて4つのチャンネルを操作し、弁の開き具合を調節して、さまざまな香りを混ぜ合わせて放出。

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Stockholm University

本物のワインの複雑な香りが再現でき、複雑さのレベルを上げることで難易度を変えることも可能とのこと。

五感の内、メタバーズ上で最も遠いとされていた「嗅覚体験」がグッと身近になる取り組みに、今後も注目したいと思います。

次の可能性を感じる「3D未来工場」

最後は日本のお家芸である製造業の話題から。

富士通が推進する「3D未来工場」が話題になっています。

〈ニュースイッチ / 2022年10月21日〉

現実世界をデジタル空間上に再現する「デジタルツイン」の台頭が目覚ましい状況の中、グループ工場でのデジタルツインの実践で3年超の経験を持つ富士通は、自社ノウハウのソリューション化に力を注いでいます。

もともと、3D未来工場が誕生した背景には人手不足の解消や、失われる“匠”のノウハウ継承といった課題がありました。

そこで、AIによる検査の自動化生産品質の最適化などに加え、生産ラインのレイアウト変更事前シミュレーションすることで、個々の作業者の作業不均衡の解消に役立てているのです。

さらに、VRは組み立て作業者の研修にも活用されており、作業時の課題も見える化することにより、ノウハウ継承にも用いていられています。

ヒトとAIの良き共存。

そんな一例としても今後の期待が膨らむ取り組みですね。

メタバースの次々現れる新しいトピックスに今後も目が話せません。

今後も定期的にメタバース関連の記事をご紹介いたしますので、またの機会をぜひ楽しみにしてくださいませ。


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