「働かないおじさん」の正体
column vol.226
プレジデントオンラインに掲載されていた、ジャーナリストの白河桃子さんの【日本企業がリストラの前に取り組むべき「働かないおじさんの活躍推進」策】を目にし、背筋がピンと伸びました。
〈プレジデントオンライン / 2021年2月26日〉
白河さんの「働かないおじさん」とは、性別や年齢を問わず「変化を拒む人」の総称として定義しています。
そして、「働かないおじさん」は本人の人間性(力)だけではなく、日本の雇用慣行がそうさせていると指摘されています。
「働かないおじさん」は、なぜ生まれるのか?
一斉採用されて、職種のプロフェッショナルというよりも、企業人として成長・競争させられる。
30代から徐々に同期内で差が広がり、年齢を重ねるごとに明暗がくっきり分かれていく。しかも、企業人として成長しているので、その企業に特化したスキルや能力が磨かれていくので、中高年になると転職しづらくなり、しがみついてしまう。
家族のいる方は、なおさら簡単には退職できませんね。
当然、現状維持で身の安全を保たなくてはいけないので、イノベーション(変化)は天敵。ゆえに、日本の雇用慣行は「働かないおじさん」を生み出すためのシステムになってしまっているというわけです…(汗)。
人的資源管理を専門とする中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)の佐藤博樹教授は
「会社が、仕事中心の規格化した人材を育てた。追い出すのではなく、キャリアを考える機会を与えるべき」
と訴えています。
逆に言うと、「働かないおじさん」活躍推進策をしっかり考えられる企業が、これからは輝くというわけです。
経営者の中には「金銭解雇を合法化してほしい」と考えている方もいらっしゃいますが、「働かないおじさん」は汎用性が利かないから会社に居続けたいわけで、まずは活性化策を考えていく方が良さそうです。
「活躍おじさん」へ
まず、「活躍おじさん」への第一歩は、「社内特化型スキル」を「ポータブルスキル」に転換することです。
つまり、汎用性の利くスキルに変えるのです。
もちろん社内で完結することがベストですが、外の世界を利用することも1つです。
会社に勤めながら大学に行く機会を与え、自分が築いてきたキャリアを体系立てつつ、新たな知識を加えて汎用性を広げてもらったり、他の会社(フィールド)で仕事をする経験を与えることも良いかもしれません。
よく、一定期間、新興国など、海外で働くことを留学になぞらえて「留職」と言いますが、国内の他の業種に留職するのも良いのではないでしょうか。
このコロナ禍で、例えば航空会社から他の業種に出向する事例がありましたが、今後は戦略的に人材交換(交流)を行い、その人のポテンシャルを引き出し、さらには今までの武器に磨きをかける場を用意するのです。
例えば、家電メーカーの方が、家電量販店で働いてみる。消費者と触れ合うことで新しい視点が生まれるかもしれません。
また、技術力の高いエンジニアがホテルで働いてみても良いかもしれません。今まで技術にしか向いていなかった目が、人に向くことで、今までの技術も活かされるのではないでしょうか?
大学や留職はあくまでも一例ですが、おじさんの「伸び代」を考え、機会を用意することは大切だと感じます。
私は副社長として社員に最大限活躍してもらうことを考えなければなりません。その難しさを感じながらも、自分に対してハッパをかける意味で今回このような記事を書かせていただきました。
書いたからには…、という気持ちで臨みたいと思います。
「ひろし」は働いているのか?
『ちびまる子ちゃん』の父、さくらひろしは働いているのか…?
そんな問いを投げかける1つの記事に出会いました。
〈マグミクス / 2021年3月2日〉
ちなみに、ひろしの年齢は40歳。(えっ!年下??)
あまり働いている様子も作品からは感じられず、ひょっとして…という不安がよぎります。
Google検索に「さくらひろし」と打ち込むと、「さくらひろし 無職」と候補に出るほど、読者(視聴者)からすると疑わしい状況です…。
しかし、記事を読んで安心したのですが、八百屋さんでした!
さくらももこ先生のエッセイではたびたびご実家の八百屋さんについて言及されていますが『ちびまる子ちゃん』本編では“実家が八百屋さん”という要素は物語には不要ということで省略されてしまい、結果として「さくらひろし=無職説」という説が広がってしまったそうです(笑)。
ある意味、社長さんでもあり、物語の中で一切家族に仕事の悲壮感を与えていないひろしを尊敬します。
しっかり安心したところで晩酌タイムに入りたいと思います。
本日も最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。また、明日もよろしくお願いいたします。
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