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若者の新しい価値観

column vol.619

昨日のコラムで少し触れましたが、音楽ファッションなど昭和レトロ若者に人気です。

他にも90年代に流行ったルーズソックスもまた脚光を浴びていますね。

ちなみに最近は「マインドギャル」なる人たちがいるそうです。

〈BUSINESS INSIDER JAPAN / 2022年3月10日〉

令和のギャルは多面的

「ギャル」と言えば、平成を彩った一つの若者スタイルですが、令和「マインドギャル」はその名の通り、見た目を派手にしたいわけではなく、そのマインド性に憧れているようです。

確かにTikTokを観れば、ルーズソックス、カーディガンを腰巻など、私が高校生の頃のスタイルで登場する人もいますが、だからと言って普段からギャルとして過ごしているわけではないとのこと。

髪色もいつもは黒髪という子も多いそうです。

つまり、SNSを通じてギャルをエンターテインメントとして楽しんでいる

それよりも、マインド重視というところがポイントで、ギャル特有のノリの良さや明るいテンションでいることや、周りに振り回されずにハッキリと自分の意見を言うなどのある種の「強さ」に憧れているようです。

株式会社博報堂ミライの事業室牧島夢加さんは、その理由について、若者世代(Z世代)と社会背景がリンクしていると指摘します。

一つは、不況震災コロナなど、閉塞感のある時代を生きてきたこと。そして、もう一つは、周りと比べすぎずに自分の存在を確かめたいからだと考えられています。

自分よりも優れている「上位互換」の存在を、SNSですぐ見つけてしまい、悩んでしまう傾向があるということです。

そこで、憧れの的になったのが我が道を行く平成ギャルの姿。そして、ノリ良く明るく、楽しむ様子を一時でも自分に重ねたいということですね。

若者世代にとって「ギャル」は閉塞感を破るスイッチなのかもしれません。

「シラフ」という新しいカルチャー

若者と言うと、パッと頭に浮かぶのが「アルコール離れ」です。

最近、若い人たちと食事に行くと「飲めない(飲まない)」人が増えていると感じます。

厚生労働省「国民健康栄養調査」(2017年)によると、20~30代の男性の飲酒習慣率(週3日以上、1日1合以上飲酒する割合)は20年前と比べておよそ半分程度となり、もともと飲酒習慣率の低い20代女性では、現在、わずか3%となっています。

コロナ禍の健康志向でますますアルコール離れが進んだと見られますが、逆に"シラフ"をカルチャーに昇華させる試みがあるそうです。

〈FASHIONSNAP.COM / 2022年4月3日〉

株式会社4が運営するシラフをカルチャーにアップデートするプロジェクト『Shirafer(シラファー)』は、世界初となる「“シラフ”プロデュース集団」の結成を発表しています。

2020年にFUNTESTが実施した「全国下戸生態調査」によると、体質的にお酒が飲めない従来の「下戸」に加えて、健康志向や社会的な制約から自分をコントロールし、お酒をあえて飲まないという選択をする「ニュータイプ下戸」が増加傾向であることが分かったそうです。

そこで、『Shirafer』は『シラフでも、イケるだろ?』をキーメッセージに、飲まない・飲めない人のみならず、「飲む人」も同じ空間・感情・時間を共有し、誰もが楽しくカンパイできる社会を目指すそうです。

プロジェクトの第一弾としてアパレル・グッズをプロデュースしているのですが、「下戸」「シラフ」をテーマに限定アイテムを販売します。

「シラフ」をカルチャーにするという試みがとても面白いですね。

高い「プライバシー」への意識

最後は、SNSなど「表現者」として世代をイメージづけられる今の若者ですが、プライバシー意識はきっちり高いということが情報通信企業「ラック」の調査から分かりました。

〈ZDNet JAPAN / 2022年4月6日〉

Z世代(同社では12~22歳と定義)を対象に、スマートフォンアプリ利用時のセキュリティ意識対策状況などについて調査したところ、7割以上の人がアプリでの個人情報の登録に抵抗感を持っているというのです。

(同調査は2021年11月17~21日、ウェブアンケートで実施された。有効回答数は500件)

スマートフォンアプリを使用する際に、セキュリティプライバシーについて意識しているかを聞いたところ、「意識している」「やや意識している」を合わせると61.2%慎重であることが窺えます。

そのため、企業側としてはアプリに登録された個人情報はアプリの利用時にのみ使用が認められるよう、開発者が個人情報を保護できる仕組みを整えることが重要となります。

また、個人情報の漏えいといった万が一のケースに備え、暗号化サービスをアプリに組み込むなどのセキュリティ対策も行っていかないと、今後は良いアプリを開発しても、敬遠されてしまうようになるでしょう。

3つの事例に共通するのはZ世代の「クレバー」な思考です。

冒頭のマインドギャルについても、非常に冷静で大人な考え方を感じます。

私は健康志向はあるものの、やはりお酒は楽しんでしまいます(笑)

ということで、本日は金曜日ですので、この後ゆっくりお酒を飲みながら夕食を楽しみたいと思います。

それでは良い週末を!

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