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「答えを生み出せる」人になる

column vol.127

昨夜、記事チェックをしていたら、プレジデントオンラインのこんな記事が目に留まりました。

【ハーバードで学んだ真実「日本人の読み聞かせでは子どもの思考力は育たない」】

〈プレジデントオンライン / 2020年11月22日〉

大阪女学院大学・短期大学の加藤映子学長曰く「子どもの読み聞かせは、問いかけをして感想を引き出したほうが良い」とのこと。お行儀よく黙って聞くだけだと、自己主張できない子に育つとおっしゃっています。

加藤学長がそのことに気づいたのは、ハーバードでの研究だったそうです。

「What」「Why」が思考力を高める

アメリカの読み聞かせは、とにかく「やりとり」が活発であり、日本のように話を聞かせることがメインでは無いようです。

つまり、このやりとりが「考える力」「伝える力」を育むということ。

日本でも大学入試における共通テストへの「記述式」導入に見られるように、「考える力」と「伝える力」の重要性は認識しています。

「あなたはどう思う?(What do you think?)」
「なぜそう思う?(Why do you think so?)」

加藤学長は、これを学校教育が始まる前から取り組む必要があると説かれています。

ちなみに、この「What」、「Why」を大人が問うことで、子どもが話のポイントを意識するようになるそうです。

大人になっても人は変われる

もちろん、子どもの頃から取り組むことに越したことは無いと思いますが、大人になってからでも、まだ間に合うと個人的には信じています。

というのも、私は社会人になってからこの能力が磨かれたと思っているからです。

振り返ると、学生時代の私は、話(説明)がとても長くて、自分勝手でした。周りの友達はそんな私に合わせてくれていましたが、妻(当時は彼女)だけは「話、長いよ!」とよく叱ってくれたことを思い出します。

そんな私でも、努力と良き先生との出会いがあって、20年経った今はだいぶマシになったと感じております。

今日は私に「考える力」と「伝える力」を与えてくれた3人の先生をご紹介いたします。

先生①当社社長「話は簡潔に」

当社の社長は女性社員に対しては比較的話をじっくり聞きますが、男性社員の話は基本的に1ターム1分以上は聞きません

なるべく簡潔に端的に要点をはっきりと話さないと、すぐにバサリ!と会話を打ち切られます。そして、質問攻めが始まるのです。

面白いもので、自分の話が長い時は、質問されるとワタワタと慌てふためいてしまいます。これにより私は「話が長くなってしまう=自分の考え・伝えたいことが明確になっていない」という法則を見つけることができました。

そのことが分かってからは、要点を整理してから話をするようになりました。

先生②Hさん「自分なりの正解を持て」

当社の創業メンバーで私が一番お世話になったHさんは、ノープランで相談に伺うと「お前はどうすれば良いと思っているの?」とすかさず質問返しされ、言葉に詰まると「自分なりの正解が無い状態で相談に来るな」とピシャリ!と一喝されました。

今日のタイトルにつながる話なのですが、Hさんは「世の中に確かな答えは無いからこそ、それを考えるのが仕事なのだ」と私に教えてくれました。

ですので、ディスカッションの時もHさんに対して漠然と「どう思いますか?」と聞くのは禁止です。常に「これこれこう思うのですが、いかがですか?」という形で提案型で話を進めなければなりませんでした。

今では、常に仮想Hさんを頭に浮かべ、自問自答で自分なりの答えを生み出せるようになりました。

先生③クライアント「私たちのメリットは何ですか?」

自分で考える力がつき、端的に自分の伝えたいことが伝えられても、クライアントに提案が通るわけではありません

なぜなら、人間というもの、ついつい自分勝手に考えてしまう傾向にあり、提案においてもこちらにとって都合の良い提案になりがちにあるからです。

当然、自分たちの理想(やりたいこと)を伝えるだけでは、クライアントの心には届きません。クライアントの理想や事情と、自分たちの理想の重なるところ見つけることが大事で、「私たちの伝えたい話」ではなく、「クライアントの聞きたい話(聞いたら嬉しい話)」になっていなければなりません。

若い頃は、提案が通らないと「何で分かってくれないんだろう…」と思っていましたが、自分たちの理想は大切にしながらも、「クライアントの立場に立って見直す」ことの重要性が先方との対話を繰り返すことで分かるようになりました。

私の理想の役割

このように3人の先生に感謝しながらも、改めて私の果たすべき役割についてお話しいたします。

先ほど、少し話に触れましたが、世の中確かな答えなんてありませんし、「予測できない時代(VUCA時代)」と言われているほど、社会は混沌としています。

だからこそ、「考える力」、「伝える力」を磨くことで、「答えに導ける人」になりたいと思っています。

クライアントの心に届く理想を考え、仲間はもとより、それを生活者に伝えていく。ここで重要なのは、クライアントや生活者にちゃんと伝わらなければ答えに導けたとは言えません。

クライアントの立場、生活者の立場に立ちながら、自分の考えと伝えたいことを磨いていく。

今回、プレジデントオンラインの記事を読んで、改めて自分が果たすべき役割磨くべき力の再認識ができました。

と、そんなことを考えていたら、あっという間に三連休が終わろうとしています…(汗)。明日からまた仕事です。今日の誓いを原動力に変えて、また明日から働きたいと思います。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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