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ビジネスは「ととのう」が主流に

column vol.560

職場で「心理的安全性」を保つことが非常に重要になってきています。

そんな中、個人的に気になっているのが「スローワーク」という考え方です。

〈lifehacker / 2022年2月3日〉

仕事をがんばることはプロとして当然とはいえ、自身の健康、あるいは家族や恋人との関係を犠牲にしてまで手にしたその成功は、果たして真の成功とも言えないのかもしれません…。

「スローワーク」とは、マインドフルネスクリエイティビティバランスの取れた労働環境を目指すムーブメントです。

端的に言えば、リフレッシュの時間を取ることで、逆に仕事の質を上げるというベクトルになります。

「スローワーク」の5つのメリット

ライフハッカーが、スローワークを取り入れることによる利点を、5つにまとめています。

1. 「ハムスターの車輪」から抜け出せる
2.  1つの仕事に注力できる
3.  ひらめきが促進される
4. 「最適な」活動に時間をさける
5.  持続的な成功に繋げる

1は、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、要するに「常に忙しいサイクルにはまってしまう」ということです。

そうなると、目先のことが優先事項となってしまい、中長期的に判断できなくなってしまいます。

これは、当社のような中小企業が陥りやすい状況でもあります。

私も含め、経営幹部が業務に追われ、短期目線になる状態。

そこで、当社では必ず未来視点で経営を考えるために、必ず月曜日にミーティングを設け、何が今後大切なのかを話し合うようにしています。

5つのメリットの細かい話はライフハッカーの記事にお任せして、私が注目したいのが3「ひらめきが促進されるという項目です。

よく、散歩中入浴中名案が浮かぶことはないですか?

その理由は、リラックスしているときは脳内で「アルファ波」が出ているからで、この状態のときは、クリエイティブなアイデアが浮かびやすいと言われています。

ちなみに、脳の通常は「ベータ状態」と呼ばれるのですが、実は複雑な問題解決やイノベーションには向かないそうです。

同様に、ストレスや不安があるときは、広がりのある思考が完全にシャットダウンされてしまうようですね…。

このことを直感的に理解して、今トレンドになっているのが「サ道」ではないでしょうか?

「裸」の付き合いという心理的安全性

「茶道」ではなく「サ道」です。

つまり、サウナの道(哲学)です。

昨年の新語・流行語大賞にサウナ用語の「ととのう」がノミネートされましたが、今、ビジネスシーンで熱い視線を注がれています。

そして、フォーブスジャパンに掲載されていたマクアケ創業者の中山亮太郎さんの記事に時代性を感じたのでご紹介させていただきます。

〈Forbes JAPAN / 2022年2月4日〉

中山さんに話によると、昭和平成時代「ゴルフ行きませんか?」という仕事の付き合いの慣習が、この令和の時代では「サウナ行きませんか?」に変わっているようです。

中山さん自身が、月に1回は、仕事関連で誰かとサウナに行っているとのこと。

「○○さんを紹介したいからサウナに行きませんか?」

というのは日常茶飯事らしいのです。

先日も、上場企業CFOVCとの初顔合わせだったようですが、初対面が裸。ひと昔前なら考えられない光景ですね…(汗)

サウナのビジネス的最大の利点「平等性」にあります。

年上年下会長職学生平等に、同じ熱を感じ、同じ水の冷たさを感じ、同じ外気でととのう。

また、金銭的負担も少なく上手い下手の概念が存在しない。もっと言えば、ゴルフや麻雀のように勝ちも負けも存在しないのです。

極め付けが裸での付き合いなので、心理的なバリアが取っ払われやすくなります。

「サ道」はクリエイティブ思考を形成

そして、「ととのう」と究極に頭がさえた状態になるため、非常にクリエイティブになります。

中山さんはそれをこのように言及しています。

サウナ後に一緒にご飯を食べながらするビジネスの話は、とても有意義な話になる。すでに裸の付き合い済みなので、普段しづらいような相談だってしやすくなるものだ。

頭が最高にクリエイティブになれて、相手との心のバリアのない状態。「今度サウナ行きませんか?」となるのも確かに頷けますね。

ちなみに、以前サウナ面接を行っているコンサルティング会社「僕と私と株式会社」の事例をご紹介させていただきました。

同社の社長、今瀧健登さんは1997年生まれのZ世代

サ道にある哲学観は、令和時代のスタンダードになっていくでしょう。

当社は女性が約8割の会社ですので、サウナ交流はできませんが、サ道が内包するエッセンスを抽出し、転用することはできそうです。

私が心がけたいのがサ道の本質である「平等性」です。

副社長と言えど、決して偉ぶらず社員と対等に対話できる関係をどう維持するかが重要だと考えています。

令和時代は、職位を権威・権力にすると組織として終わっていくような気がしています。

そうならず、社員一人ひとりをリスペクトし、柔軟な組織運営をしていくことが心理的安全性を高めクリエイティブでポジティブな会社づくりに繋がると信じています。

今回の事例からも非常に大切なことが学べました。

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