見出し画像

「自販機」がマーケティングのトレンドに

column vol.1141

最近、若者を中心に人気ガチャガチャ

当社では、小売業のマーケティングサポートを行っていますが、抽選会ガチャガチャを使うとかなり惹きが強くなります

写真はイメージ

個人的にも、ガチャガチャを見ると童心に戻ります😊

そうした魅力もあってか、さまざまな企業で活用されるケースが目立ってきました。

自動販売機まで広げれば、かなりたくさんのマーケティング事例が見られるでしょう。

そこで、本日はガチャガチャを皮切りに、自販機を使ったマーケティング戦略をお届けいたします。


カプセルトイで認知&人気がアップ

ガチャガチャといえば、やはり「おもちゃ」です。

カプセルトイにおいて企業コラボするパターンが増えています。

〈ytv NEWS / 2023年10月26日〉

ytv NEWS

写真はPasco「十勝バタースティック」です。

非常に精巧ですね〜

ヒモについているバッグ・クロージャー(パンの袋をとめるやつ)が遊び心を感じさせます。

確かに、馴染みのある商品おもちゃになっていたら親近感も湧きますし、誰かに見せびらかしたくなる気持ちも分かります😊

カプセルトイの企業コラボは、商品の人気アップに貢献するだけではなく、認知アップにも貢献します。

例えば、洋菓子メーカー「株式会社グレープストーン」「東京ばな奈」も、その1つです。

ytv NEWS

東京ばな奈といえば、「東京名物」「東京土産」のポジション確立を虎視眈々と狙っているお菓子。

同社の担当の方は

ガチャだと全国で買えるので、ガチャで初めて知ってもらうとかでもいいな(と思います)

と期待を覗かせています。

4月に第一弾を発売し、売り切れの店舗が続出

公式 SNSでは新商品を発売するより、カプセルトイを出した時の方が反響が大きかったそうです。

日本ガチャガチャ協会代表理事の小野尾勝彦さん

企業側からすると(コスト面での)リスクもなく、新しい広告の媒体としてはメリットがある

と分析。

カプセルトイが、新しい宣伝ツールになっているのです。

商品との新しい出会いを演出

カプセルトイを使って認知&人気アップを狙うパターンもありますが、もっとダイレクトに商品訴求を行うカタチもあります。

それが「サンプル自販機」です。

〈毎日新聞 / 2023年11月2日〉

東京の吉祥寺にある東急百貨店では、タダで「もらえる自販機」を設置。

試供品を提供しています。

毎日新聞

試供品は店舗などで受け取るのが一般的ですが、対面の煩わしさを感じずに試供品を試せるというところが人気の秘訣のようです。

仕組みは無料通信アプリ「LINE」自販機を友達登録し、自販機に書かれた数字などを送信するとQRコードが届くという流れ。

希望の試供品を選び、届いたQRコードを自販機にかざすと出てくるのです。

10月30日から第1弾がスタート。

11月末まで、コーセーコスメポートの顔パック「サンリオコラボマスクシート」が4回に分け提供されています。

(200個の在庫がなくなり次第終了)

さらにマーケティングは試供品の提供だけに留まりません。

実はこの自販機、リサーチの面でも活躍しているのです。

試供品によっては、年齢や職業などを尋ねるアンケートが送られてくることもありますし、自販機に内蔵されたAIカメラも連動しながら、利用者の性別や年代、商品ニーズといった情報を収集

商品販売に活かしています。

リサーチャーにもなる自販機

もう少し気軽なやり方として今後注目を集めようとしているのが、大阪の商業施設「ルクア」にあるコスメショップ「@cosme OSAKA」に設置してある化粧品サンプルの自販機です。

〈まいどなニュース / 2023年10月30日〉

まいどなニュース

こちらのサンプル自販機は、アットコスメのアプリ会員登録した方のみ1日1回、サンプルを得ることができます。

アプリと連携しているので、アットコスメがその気になれば、

どういった年代で、かつてどんな商品を購入した人が、そのサンプルに興味を持ったのか

ということがリサーチできるのです。

(個人情報保護法を遵守した上でということが前提ですが)

ちなみに、アットコスメのサイト上でのMAU(マンスリーアクティブユーザー/月ごとに頻繁にアクセスしている利用者)は1850万人

これは20〜30代の女性の半数が利用していることになるそうです…(驚)

アプリ会員は現在は非公表なのですが、サンプル自販機を置いてから着実に増えているとのこと。

そうなると、化粧品会社としては恰好のマーケティングリサーチの場になる。

今後の展開が見逃せませんね〜

カプセルトイで推進する「エコ活動」

最後はエコ活動の推進に寄与しそうな事例をご紹介したいと思います。

全国各地で販売されている国産牛乳のデザインを印刷した「全国牛乳バッグ」が今月下旬、全国の玩具店や量販店のカプセルトイ売場に登場

ラインナップは長野県の「オブセ牛乳」、新潟県の「佐渡牛乳」、大阪府の「毎日牛乳」、山形県の「田村牛乳」の全4種。

400円でいずれかのエコバッグが手に入るのです。

全国牛乳バッグ

大きさは約W80×H395ミリ(折り畳み時)で、1リットルの牛乳パックがすっぽりと収まるサイズ。

こちらのエコバッグを持って歩いていたら、周りの人たちからの熱視線を浴びれそうです〜

恐らく4種類全て揃えたいと思う人もいるはず。

さらに、他のご当地牛乳が新ラインナップされていけば、コレクターも増えていくでしょうね😊

そういえば、私は小学校1年生〜3年生の間は東京・世田谷の学校に通っていたのですが、そこでは瓶牛乳だったので、みんなキャップ(蓋)を集めていました。

キャップをメンコ代わりして遊んでいたのです。

当然、みんな同じ瓶牛乳を飲んでいるので同じキャップを持っているのですが、中には家で違う種類の瓶牛乳の配達を受けていたり、東京では手に入らない各地の瓶牛乳のキャップを入手する子も。

そういうレアキャップは、ビックリマンチョコのキラキラシールばりに貴重なものとして取り扱われていたのです。

小学校4年生からは神奈川に引っ越し、そこではパック牛乳だったので、そうしたブームはなかったのですが…

あれは瓶牛乳の学校はみんなコレクションしていたのか?

はたまた、あの現象は1980年代前半の世田谷区だけのブームだったのか?

未だに謎で…、いつか明らかにしたい昭和の思い出です…😅

…と、最後は余談になってしまいましたが…、ガチャガチャを始め自販機を使ったマーケティング活動というのは一般的になってきました。

そんなところにも、ぜひ注目していただけると面白いかなと思います!

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?