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聖書と信

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聖書はひとを生かすもの、という思いこみだけで、お薦めします。信仰というと引かれそうですが、信頼などの信として、ひとや世界を大切にする思いが、少しでも重なったらステキだな、と思いつ…
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2024年4月の記事一覧

『説教ワークブック:豊かな説教のための15講』

『説教ワークブック:豊かな説教のための15講』

(トマス・H・トロウガー;レオノラ・タブス・ティスデール・吉村和雄訳・日本キリスト教団出版局)
 
私にとって3000円+税とは高価な本だ。だが、気になっていた。キリスト教の礼拝説教というものに執着のある私だから、テーマが気になる、というのも事実だ。だが、この共著の一人が、トロウガーであるという点が、どうしても見逃せなかった。『豊かな説教へ 想像力の働き』を読んだからだ。日本の説教塾でも、説教と想

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聖書愛読こよみ

聖書愛読こよみ

お気づきの方もいらっしゃるだろうと思う。私は1日おきに、聖書から「ショートメッセージ」を記しているが、これは日本聖書協会の、聖書「愛読こよみ」に基づいている。少なくとも2014年の秋から、毎日この聖書箇所を頼りに、聖書と祈りのひとときを過ごすようにしている。そこで与えられた聖書箇所を開き、B6ノート1頁に黙想を綴るのだ。
 
ローズンゲンという、ドイツで伝統の「日々の聖句」もあるが、「愛読こよみ」

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逆説と説教

逆説と説教

「逆説」として自分が発案して説を出すとき、世間の人が騙されているのに自分だけは真理を見出した、のような心理を含んでいることがある。
 
はたして逆説とは何か。こういうときに、昔は決まって「広辞苑」によると……と言っていた。広辞苑信仰があった世代に染みついた性であるのかもしれない。少なくとも、それだけを権威にして寄りかかろうとはしないほうがよいだろう。
 
因みに、旧い広辞苑では、「逆説」について、

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神らしいふるまいとは何か

神らしいふるまいとは何か

私は毎年、心静めるために、一年を通して読む黙想の本を置いている。二三年同じ本を使うと、次は別の本にする。今年は何年ぶりかに『み言葉の放つ光に生かされ』という本を用いている。加藤常昭先生が2000年に著わしている。
 
一昨日は、ローマ書4;24-25から、引かれていた。
 
わたしたちの主イエスを死者の中から復活させた方を信じれば、わたしたちも義と認められます。イエスは、わたしたちの罪のために死に

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リスナーあっての完成

リスナーあっての完成

NHKが昨年から、ラジオ百年を迎えるにあたり、ラジオ放送の意義を振り返るような企画を次々と送っている。単発的な特集もあるが、毎週日曜日に放送されている「伊集院光の百年ラヂオ」が、私のお気に入りである。
 
伊集院光とアナウンサーの礒野佑子とが二人で送る番組で、ちょうど礼拝の時刻に放送されるため、私は後から聞いている。貴重なラジオ音源から、ラジオの歴史を繙くものである。
 
すでに「100分de名著

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非常識で迷惑な大人たちの姿

非常識で迷惑な大人たちの姿

電車の中で騒ぐ人間は嫌いである。他人に思考をさせないからである。耳栓でもしているという自衛方法もあるが、誰もが耳栓をもたなければならない、という考えは間違っていると思う。大きな声で騒ぐ者は、他人をなんとも思っていない。
 
お年寄りの中には、ある程度仕方がないことがある。耳が遠いために、声もいくらか大きくならないと会話すらできないのだ。また、子どもが泣くことについては、私は全く何も感じない。子ども

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