味香り戦略研究所

「食」を科学して、食文化を豊かに。株式会社味香り戦略研究所 の公式noteです。味・香…

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「食」を科学して、食文化を豊かに。株式会社味香り戦略研究所 の公式noteです。味・香り・食感ー分析によって食を見える化した世界へようこそ。 https://www.mikaku.jp/

マガジン

  • 食分析レポート

    味香り戦略研究所の食分析データから編まれたオリジナルレポートです。食品の味・香り・食感などを分析し、データから食品の特徴を可視化しています。 #味分析

  • 呑人不知-のみびとしらず-

    ある酒飲みが日々をしたためるコラムです。お酒のことや美味のことなど。

  • ごはんのおとも

    味香り戦略研究所主席研究員 髙橋貴洋がつづる、ご飯のときに話したくなるコラム。毎日のごはんのお供にどうぞ。

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味香り戦略研究所のnoteです。

はじめまして、味香り戦略研究所です。 食品のおいしさを構成する味、香り、食感などを機器を用いて分析し、数値化、可視化している会社です。 おいしさはどこからやってくる? 「おいしさ」は、何でできているのでしょう。 実は、味をはじめ、香り、食感、舌触り、音や見た目まで、五感の要素すべてで成り立っています。さらに、食品にまつわる情報、食べる場所の環境、地域の食文化まで、さまざまな要素が関係します。 おいしさの骨子となる3大要素は「味覚」「嗅覚」「触覚(食感)」。それぞれ味覚分析

    • うなぎの謎にせまる!? 代替うなぎと本物うなぎの味比べ

      こんにちは!味香り戦略研究所です。 先日、近畿大学水産研究所(和歌山県白浜町)で、うなぎの完全養殖に成功というニュースがありましたね。 個人的な話ですが「うなぎのなぞを追って」というお話を読んで以来、ずっとうなぎの養殖について気になっていたので、ついにこの日が来たのかと感慨深い気持ちになりました・・・。 うなぎといえば、今年の7月には、日清食品からプラントベースのうなぎの蒲焼『 謎うなぎ』 が数量限定で販売され話題になりました。 ということで、今回は「勝手にうなぎの完

      • ペットボトル入り緑茶のトレンドを大調査!

        こんにちは!味香り戦略研究所です。 普段当たり前のように飲んでいるペットボトルのお茶。 仕事やプライベートのお供に、皆さんも購入される機会が多いのではないでしょうか? 私たちの生活に身近な緑茶飲料にもトレンドはあるのか…!? 今回は、2023年現在販売されている緑茶飲料の各商品の味わいを味覚センサで数値化。さらに過去の味データと比較して、「定番品」「濃い飲料」における味わいの変化を調査しました! 年別金額PI値から見るペットボトル入り緑茶飲料のニーズ ペットボトル入り

        • グミ12品。食感を比べてみた

          こんにちは!味香り戦略研究所です。 最近、お菓子売り場でグミの巨大勢力が押し寄せて来ていることにお気づきでしょうか?それもそのはず、グミの売上はここ数年上昇傾向にあるのです。 今回は、そんな子供から大人まで幅広い層に人気のグミについて、食感を中心に深掘りしてみました。 グミの勢いは止まらない⁉【図1】に「錠菓・清涼菓子」「チューインガム」「グミ」の売上推移をまとめました。「錠菓・清涼菓子」「チューインガム」は横ばい傾向なのに対し、「グミ」は右肩上がりで、2022 年には

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          海苔の「黒さ」と味・食感

          こんにちは!味香り戦略研究所です。 海苔にも旬があることをご存知ですか?冬から春にかけて収穫され、収穫時期によっても色が異なるそうです。冬の海は栄養塩が豊富なため色が濃くなり、春に近づくにつれて色が薄くなっていくのだそう。これは海藻の海苔の話ですが、板海苔になってから等級をつけられるときにも、海苔の色は大切な要素です。 そこで今回は、ビジュアルアナライザーを使って海苔の色を測定、その「黒さ」を数値化しました!さらに味分析と食感分析を行い、色と味・食感に関係があるのか探って

          海苔の「黒さ」と味・食感

          2023年のビールはどう変わる?

          2023年10月にビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)の酒税が変わります。具体的には、ビールの税率が下がり、新ジャンルの税率は上がって発泡酒と同じ税率になるため、これまで3つに分かれていた税率が2つに統合されます。 この改正は2020年から2026年にかけて段階的に行われる酒税改正の第2段階で、最終的には「ビール」「発泡酒」「新ジャンル」の税率が統一されます。 税率の変更は販売価格にも影響を与えるでしょう。2023年春は、新商品の発売や主要商品のリニューア

          2023年のビールはどう変わる?

          バナナの味と食感を比べる〜高地栽培、低地栽培〜

          バナナはとっても身近な、年間を通じて楽しめる南国の果物です。 農林水産省のHPによると2019年のバナナの総輸入量は約104万5千トン!そのうち8割をフィリピン産が占めているといいます。バナナといえばフィリピン、日本ではそう言っても良いかもしれませんね。 日本にたくさんやってくるフィリピン産バナナの中で、今回は栽培条件に注目。高地栽培と低地栽培のバナナを比較して、味や食感に違いがあるのか検証します。 一般的には、高地栽培の方が値段が高い傾向にあります。果たして、味わ

          バナナの味と食感を比べる〜高地栽培、低地栽培〜

          「カップヌードル」と「あっさりおいしいカップヌードル」と「カップヌードルPRO」の“差”を探る

          こんにちは!味香り戦略研究所です。 カップラーメンの元祖「カップヌードル」は1971年に発売されて50年以上、今や世界的に愛される発明品です。 定番のカップヌードルを筆頭に、シーフード、カレー、味噌などなど多くの味があり、さらに新たな提案として「あっさりおいしいカップヌードル」、発売50周年となる2021年には「カップヌードルPRO」が登場しました。 「カップヌードル」の後輩とも言える2商品。元祖との違いはどこにあるのか?「カップヌードル」「あっさりおいしいカップヌ

          「カップヌードル」と「あっさりおいしいカップヌードル」と「カップヌードルPRO」の“差”を探る

          【カフェオレ実験】ミルク×抽出

          こんにちは!味香り戦略研究所です。 今回の主役はカフェオレ。カフェオレ(café au lait)は、コーヒーと牛乳を合わせた飲み物です。昨今では植物性ミルクも人気が高まっていて、牛乳以外のミルクを使ったカフェオレやカフェラテも登場!コーヒーだけでなくミルクも選べるようになってきました。 そこで、基本のカフェオレ(コーヒー+牛乳)と、低脂肪乳、植物性ミルクのカフェオレ、さらにミルクでコーヒーを抽出したカフェオレの味わいを味覚センサで測定してみました。4種類のミルクと2通りの

          【カフェオレ実験】ミルク×抽出

          ストローで飲料の“味わい”は変わるのか?

          こんにちは!味香り戦略研究所です。 今回のテーマは「ストロー」です。 近年、環境負荷軽減のためプラスチック使用量削減を目的に、プラスチック以外のストローも増えました。使い捨てなら紙製だったり、再利用を考えたステンレス製だったり、専用のブラシもセットになったマイストローも見かけます。 ストローを使うには必ず口に含むし、舌も当たることがあります。さらに、飲み物はストローの中を通って口の中にやってきます。 では、ストローが変わると飲み物の“味わい”も変わるのでしょうか? 実験

          ストローで飲料の“味わい”は変わるのか?

          《7杯目》蓋棺事定な長寿に祝杯

          写真を見て「ははぁ」と筆者の書かんとする意図を察せられた諸氏には拍手を。あなたも通(ツウ)ですなぁ。 9月2日96歳で崩御されたイギリス連邦の君主、エリザベス2世女王陛下は、ほぼ毎日アルコールを口にされると評判の女王であらせられ、しかもこの2つのボトルを抜きに女王の個性もDNAも語ることはできない。「開かれた王室」を標榜され国民に寄り添ってこられた女王だからこそ、その執務室にも持ち込まれるとされた庶民的銘柄がまことしやかに市中に囁かれ、やがてそれは公然の事実として公衆の耳目

          《7杯目》蓋棺事定な長寿に祝杯

          《6杯目》Gin Jin 神甚尽吟人

          ジンジンジン(JinJinGin)と暑い夏が来た。 ジンといえば言葉遊び。呑み人の私はダジャレ好きで頭の中はいつもジン。だから今日のジン体験をどうginstagramに表現しよう?だとかginstagrammerとしての流儀を探っている。世の中のginfluencerたちは今日は何を蒸留しているか、飲んでるか、彼らのSNSやジンに関連する広告を覗いてみたり、ginstitution に学べば何かわかるかとginvestigateしてみたり、まさしくジンジンジンと脳内共鳴の日

          《6杯目》Gin Jin 神甚尽吟人

          甘いアスパラガスは何色? 産地と色ごとに味を検証!

          年間を通して店頭に並んでいるアスパラガス。 実は、5月から6月のものが最もおいしく、旬の時期だと言われているのです! 緑色のグリーンアスパラガスが一般的ですが、白いホワイトアスパラガスも主流になってきていますよね! この2つ、品種は同じですが栽培方法が異なります。 日光を当てないで栽培するものがホワイトアスパラガス。日光をたくさん浴びさせて、光合成をすることによりきれいな緑になるのがグリーンアスパラガスです。 また

          甘いアスパラガスは何色? 産地と色ごとに味を検証!

          決め手はスパイス!? クラフトコーラの味わいとは!

          “クラフトビール”や“クラフトコーヒー”など、最近よく耳にする「クラフト」という言葉。その中でも今回は「クラフトコーラ」について深掘りしていきます! スパイスやハーブ、柑橘類などを組み合わせて作られるクラフトコーラですが、最近では専門店の登場や、家庭で簡単に作れるようなキットが販売されるなど、市場として大きな広がりを見せています。 また2021年に「ペプシコーラ」ブランドからスパイスにこだわった“ペプシ<生>”が発売され、今後の動向が注目されています。 そんな「クラフトコ

          決め手はスパイス!? クラフトコーラの味わいとは!

          植物のチーズってどんな味?

          こんにちは!味香り戦略研究所です! 前回の記事で植物性ミルクについて紹介しました。 今回はプラントベース市場で同様に注目を浴びている「植物性チーズ」に着目します! チーズ=乳製品 というイメージですが、植物性チーズは乳を使わず、豆乳やココナッツオイルなどからできています。動物性原材料を一切使わないことから、「ヴィーガンチーズ」と呼ばれたりもします。 味が全く想像できない! そう思っている方もいるのではないでしょうか? そんなちょっと気になる植物性チーズを馴染みのある

          植物のチーズってどんな味?

          ごはんのおとも《5皿目》八十八夜

          なーつもちーかづく八十八夜、ふーふふふふーふふふふーふふふふふふー…そんな歌も出だしくらいしか習った記憶がない私ですが、これは「茶摘」という歌です。八十八夜とは立春から数えて八十八日目が春と夏の変わり目で、茶摘や農作をはじめる時期ということを示しているそうです。 ちなみに今年は5月2日(月)でした。仕事していましたか? そうですか、お茶でもどうぞ…という暇も余裕もない現代人にとっては、茶と触れ合う機会なんて稀ではないでしょうか? 「心に茶の間を」ということでそんな忙しい人の

          ごはんのおとも《5皿目》八十八夜