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A乳児院での物語

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私が最初に働いたA乳児院での出来事をお伝えします。たくさんの忘れられない子どもたちとの出会い。そして、それを取り巻く信じられないような保護者の言動や振る舞い。時に憤りを感じながら… もっと読む
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記事一覧

【A乳児院⑦】両親は命をくれた。両親以外の人たちは幸せをくれた。

【A乳児院⑦】両親は命をくれた。両親以外の人たちは幸せをくれた。

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。(自己紹介もぜひご覧ください)
前回に引き続き、今回も私の子育てが苦手な両親の話、そして、そんな環境で育ってきた私についてお話しさせて

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【A乳児院⑥】母親は我が子に尋ねました。「あなたはどうやって育ってきたの?」

【A乳児院⑥】母親は我が子に尋ねました。「あなたはどうやって育ってきたの?」

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
ご興味を持っていただいた方、ぜひ私の自己紹介もあわせてご覧ください。
前回は、「子育てが苦手な親」に代わって、「子育てが得意なおとな

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【A乳児院⑤】苦手な人に代わって、得意な人が子どもを育てる社会に

【A乳児院⑤】苦手な人に代わって、得意な人が子どもを育てる社会に

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
前回は、「子育てが苦手な親」に代わって「子育てが得意なおとな」が子どもを一緒に育てる社会への思いを語りました。今回も、そんな私の思い

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【A乳児院④】子どもにとって必要なのは「親」ではなく、「きずな」です

【A乳児院④】子どもにとって必要なのは「親」ではなく、「きずな」です

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
前回に続き、A乳児院で私が何を見て、何を感じたのかをお伝えします。

親は、子どもにとって絶対に必要な存在なのでしょうか。愛情を注げ

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【A乳児院③】1日も親らしく振る舞えない親と、全てを注ぐけれど親にはなれない自分

【A乳児院③】1日も親らしく振る舞えない親と、全てを注ぐけれど親にはなれない自分

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
これまで3回にわたり、A乳児院のお話をしてきました。(前回はこちら)ここで、私は「自分でも人の役に立てる」と思えた反面、結局は親には

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【A乳児院②】「私が育てます」と、たった一度も言わない親と出会って。

【A乳児院②】「私が育てます」と、たった一度も言わない親と出会って。

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
前回は、私がA乳児院で働き始めたお話をお伝えしました。今回も、乳児院の仕事の中で、私が見たことや感じたことをお伝えしていきます。

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【A乳児院①】初めて飛び込んだ"乳児院"という福祉の世界

【A乳児院①】初めて飛び込んだ"乳児院"という福祉の世界

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
前回に続き、私が福祉の仕事の現場で見て、感じたことをお伝えします。

短大を卒業して、保育士として就職したのがA乳児院です。

ここ

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福祉の仕事を通して考え続ける「幸せ」「自分らしさ」

福祉の仕事を通して考え続ける「幸せ」「自分らしさ」

このnoteでは、女の子として生まれ、「ちいちゃん」と呼ばれて育ってきたかつての自分。男性として生き、「たっくん」と呼ばれ、福祉の専門家として働いている今の自分。LGBTQ当事者として、福祉の現場に立つ者として、「生」「性」そして「私らしさ」について思いを綴ります。
初回にご覧いただいた自己紹介に続き、今回は私がどんな仕事をしてきたのかをお伝えします。

私は、短大を卒業してから、ずっと福祉の世界

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