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【登壇レポ】凸凹こそ活かす!サイボウズ流のチームづくり【みんなの社会共創対話】

1月28日、都内で行われたイベント「みんなの社会共創対話 ♯3 ~凸凹が創る未来~」に、ソーシャルデザインラボの中村龍太(以下、龍太さん)と前田小百合(以下、前田さん)がゲストとして登壇しました。

「みんなの社会共創対話 ♯3 ~凸凹が創る未来~」は、教員の他、子育てや教育に関わる保護者、学生、企業で働く人や地域に暮らす方が参加しているもので、今回が3回目。ゲストのトークをヒントにそれぞれ対話をすることを大切にしています。

今回のテーマは「凸凹が創る未来」。それぞれの凸凹を感じながら、未来の社会・現在の教育について語り合いました。

参加者・登壇者の皆さんで集合写真

🔸合理的配慮は誰のため?

まず今日のテーマ「凸凹(でこぼこ)」について。『凸凹と聞いて何を思い浮かべますか?』と参加者に問いかけると……。

『凸凹と聞いて何を思い浮かべますか?』に対する答え

パズルやレゴブロックなどの身近な凸凹のほか、個性や多様性、得意不得意などのワードも目立ちました。

まずは、谷口真大さん(以下、ぐっちさん)の登壇。2歳の時小児がんにより失明し、全盲となったぐっちさん。現在は、育児とお仕事の傍ら視覚障害者ならではの子育ての様子や工夫を、noteやyoutubeで発信しています。

谷口真大さん(ぐっちさん)/撮影・写真提供:中川元さん(※利用可否要確認!)

ぐっちさんが語ったエピソードの中で特に印象的だったのは『1年4ヶ月前、ようやく家に電気がついた』というお話です。
1年4ヶ月前にお子さんが誕生し、生活が一変したのだとか。『妻も視覚障害で全盲のため、これまで明かりをつける必要がなかった』そうです。

「子どもは目が見えているので、明かりをつけるようになりました。社会では、障害者に対する合理的配慮はよく言われるようになりましたが、我が家では、健常者(お子さん)がマイノリティ。なので、健常者に対する合理的配慮をしているという感じですね」と話していました。

確かに合理的配慮というと、対障害者と捉えてしまいがちですが、集団が違えばマイノリティは変化しますし、誰が何に対して配慮するのかも変わってきます。
ぐっちさんのお話は私たちの日常においても気づきが多く、ぐっちさんならでは視点も紹介してくださいました。
参加者の皆さんが大きく頷きながら聞いていたのが印象的でした。

🔸サイボウズは凸凹を活かす!

続いて、サイボウズから龍太さん・前田さんが登壇。
二人とも教育に関する取り組みに携わっているメンバーです。

まずは龍太さんからサイボウズの紹介。『100人100通りの働き方』を実現してきた人事制度についてお話しました。

中村龍太さん/撮影・写真提供:中川元さん(※利用可否要確認!)

前田さんからは、昨年12月にプレ開校したオルタナティブスクール『サイボウズの楽校(がっこう)』について紹介しました。

楽校は『ワクワクする学び場を創りたい』という思いを元に始まったもので、学校関係者や教育に携わる方、フリースクールを運営する方々と対話し、アイディアをいただきながら進めています。現在は3人のお子さんと学びを続けている楽校について、学びのスタイルや目指すことなど紹介しました。

前田小百合さん/撮影・写真提供:中川元さん(※利用可否要確認!)

🔸凸凹を見せることは、より良い関係を築くきっかけに

最後のパネルトークでは、サイボウズの龍太さん・前田さんに加え、ぐっちさん、鈴木寛さんが登壇しました。

凸凹について聞かれた龍太さん。ソーシャルデザインラボのマネージャーである自身の経験を交え、このように話しました。

「凸凹って、実は何かあると大きく変化するんですよね。本人の得意不得意だけじゃなくて、社会的な要因、環境要因にも大きく左右されます。そうして突然凸凹が変化すると、チーム内でメンバー同士が自然とその凸凹を埋め始めるんです。僕がどうこうしているわけではなくお互いに補っていくんですよ。」

パネルトークの様子/撮影・写真提供:中川元さん(※利用可否要確認!)

そんなサイボウズの”凸凹対応”に驚きの表情を浮かべる方も。
サイボウズ以外の職場でそんなチームを作るにはどうすればいいかという質問には、それぞれの得意・不得意を持ち寄る、できないことは積極的に人に頼るというヒントを前田さんが紹介。
また龍太さんが『kintoneを使うことで状況をフルオープンにしており、誰が今何に困っているかが見える化されているのもポイント』と話すと、深く頷きながらメモをとる参加者の方もいらっしゃいました。

さらに、学校や教育機関の中でも校長先生や先生といった大人が失敗を見せない(見せられない)ことも話題に。

サイボウズのことも深く知ってくださっている鈴木さん。
『今の子ども達って、大人が教えてもらえるくらいITなどにもすごく詳しい。だから、先生も子どもにIT教わるくらいでいいと思う。失敗やできないことは隠さず、どんどん子どもたちに見せていい。そうした経験は子どもにとって力になるし、大人も失敗を恐れずにいられる。すると更にいい関係性が築けるのではないか』と話していました。

鈴木寛さん/撮影・写真提供:中川元さん(※利用可否要確認!)

サイボウズの『失敗を隠さない』文化が、フラットなチームづくりを支えているのかもしれません。

最後に『あなたは凸凹をどう活かしたいですか?』と問うと、参加者から『できないことも長所』『組み合わせを「おもしろがる」』という言葉が。

『あなたは凸凹をどう活かしたいですか?』に対する答え

誰にでも、どのチームにもある凸凹。
サイボウズのチームづくりがヒントになると私たちも嬉しいです。

🔸最後に

たくさんの参加者の皆さん、お聞きいただきありがとうございました!

サイボウズのソーシャルデザインラボは、学校の働き方改革『学校BPR』や、子どもたちがワクワクする学び場を目指す『サイボウズの楽校』の運営にも携わっています。
教育現場の方が多く参加されていたので、登壇した私たち自身も、学校や教育現場と関わっていく中で欠かせない”現場の目線”を授けていただいたような気がします。
今回の学びを大切にしながら、引き続き学校や教育に関する取り組みを進めていきたいと思います。

↑ぜひこちらのサイボウズの楽校noteも覗きにきてくださいね!

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