多摩川音響

会社みたいな名前ですが、ソロ、グループで活動している音楽ユニットです。「とにかく他人様…

多摩川音響

会社みたいな名前ですが、ソロ、グループで活動している音楽ユニットです。「とにかく他人様とは違うこと」をやっていたら、遠くまで来てしまったようです。主に音楽のことなどつらつらと。 https://www.tamagawaonkyo.com/

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べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#6>

エレクトリック・マンドリンという楽器 「電化」するという事 多くの楽器は元は「アコースティック」だったワケですが、時代の流れと共に色々な楽器が「電化」つまり「エレキなんとか」になりました(笑 音楽ジャンルもそうですが、歴史が長くなればなるほどエレクトリック導入は抵抗感があるようですね。 何となく「インチキなモノ」とか「流行りモノ」というか・・・そんな感じがするのでしょうか? それはともかく、私の場合マンドリンを演奏しようと思いたった時、まず「Electric Mandoli

    • べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#5>

      演奏方法について 演奏方法について書いてみようと思います。 これについては、私自身がそれなりにギター演奏のキャリアがあってマンドリンを演奏するにあたっての奏法解説のようなものです。これから楽器をはじめてみようという向きにはあまり参考にならないかもですが、「似たような楽器でも色々あるんだな」程度に考えてもらうと良いかと思います。 ピッキングについて ギターに於いても最重要なポイントの一つですが、圧倒的に演奏者人口が多く、Youtubeなどでも多くのプレイヤーが奏法解説に登

      • べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#4>

        難しい楽器だ・・・さて、どうしよう? 初めにも触れましたが、私はずっとギターを演奏していたので、初めてマンドリンを手にしたとき「なんて弾き難い楽器なんだろう」と思いました。 自宅録音やセッションで他の楽器も少なからず演奏した事もあり、「同じ撥弦楽器だし」とだいぶ簡単に考えていたという事はありましたが・・・それでも「弾き難い」のです(笑 慣れの問題でもあるのかもしれませんが、試行錯誤、悪戦苦闘の結果をまとめてみることにします。 演奏フォームについて ボディが小さいと、構え

        • べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#3>

          どんな音楽を演奏できるか? (後編) 後編はエレクトリック・マンドリンを中心にまとめてみます。 実は「エレクトリック・マンドリン」、なかなかにくせ者だったりします。マンドリンは通常2弦まとめて1コースとし、4コース8弦というのが一般的ですが、エレクトリック・マンドリン(特にソリッドボディ)については単弦のモデル(つまり4弦)が存在します。さらにそのまま低音弦を1本増やして5弦というのも珍しくありません。こうなると「5弦ミニギター」とか「ミニテナーギター」的な楽器となります。

        べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#6>

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          べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#2>

          どんな音楽を演奏できるか?(前編) 最初に自分がマンドリンに取り組むにあたって、どんな音楽に使われて(演奏されて)いるのか?という事でYoutubeで片っ端から聴いてみました。結果、あるにはあるのですがジャンルというか音楽スタイルはだいぶ限定されているな・・・と言った印象でした。まあ「そんなもんだ」と言ってしまえばそれまでですが、何か勿体ない気がして(笑 しつこく探して遭遇した、個人的に好きなミュージシャン(有名・無名、ジャンルもバラバラ)をまとめてみます。 まずは前編<ア

          べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#2>

          べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#1>

          はじめに 2年ほど前から、マンドリンをメイン楽器としています。 自分は長いこと「ギター弾き」だったのですが、音源製作の現場で必要に迫られ他の楽器を演奏することもあります。そんな中、初めてマンドリンを演奏した時の印象は「演奏しにくい」「ギターで出来る事ができない」「音色が神経質な感じがする」でした(笑 それからしばらく経って、またもやマンドリンを演奏する機会がありました。演奏性などは同じような印象だったのですが、今度は少し違ったところがありまして・・・楽器を構えた感じが、妙に

          べっどるーむ・まんどりん <今ひとつマイナーな楽器への考察と対策#1>

          ZOOM ZPC-1 マッチドペアマイクを試してみた。

          ZOOMのZPC-1が到着。発売は1年ほど前だったと思うのですが、あれやこれの影響もあってか、購入しようと思った頃はどこにも在庫無し。急いで入手しなければいけない状況でもなかったので、様子をみるかと思っていたら今頃になっていました。 実はアコースティック楽器の録音用にと、ペンシル型のマイクは2本持ってるのですが、その頃欲しかったマイクはペアで揃えるにはお値段的にキビしかったので単体で購入。「そのうちに」と思っていたら随分時間も経ってしまい、今更同じモデルを揃えても随分キャラ

          ZOOM ZPC-1 マッチドペアマイクを試してみた。

          断捨離的機材(楽器)整理からの・・・これがもしかして「アレ」なのか。

          今年(2023年)の6月ぐらいから機材整理をやってました。音楽を始めたのが中学3年生の時で、そこから多少のブランクはあるものの数十年はずーっと続けてきたのですから、それに関係した「モノ」がこれまた累々としているワケです。 ギターにはじまって楽器類(色々な楽器に手を出したのがまた良くない)、世の流れに乗っかって自宅録音など始めたので録音機材。そしてCD、レコード、音楽関係の本などメディア類などなど・・・自宅にはそれ関係のスペースは確保していても、お世辞にも広いとはいえない我が

          断捨離的機材(楽器)整理からの・・・これがもしかして「アレ」なのか。

          <Throw Down Your Heart Tales From Acoustic Planet 3> ベラ・フレック

          実は「發弦楽器奏者」などと名乗っておきながら、どうも相性の悪い楽器があります。演奏できるできないというより「しっくりこない」という感覚です。一つはウクレレ、もう一つは楽器の表面が皮張り(樹脂製含)の楽器。バンジョーとか三味線とか・・・です。演奏しててどーにも落ち着かない(笑 なので「カントリーやブルーグラスで使う楽器」程度の認識でしたが、たまたま彼のバンド(だと思います)や幅広いミュージシャンとのセッションを目にして、その卓越したテクニックと音楽性にすっかり印象が変わってしま

          <Throw Down Your Heart Tales From Acoustic Planet 3> ベラ・フレック

          <Clan Caiman> カイマン族

          アルゼンチンのミュージシャン Emilio Haro による架空の民族による架空の民族音楽バンド。マルチ・インストゥルメンタリストである彼の音楽を初めて聴いた時、楽器の音色や配置の仕方に(勝手に)親近感を感じたもの。 最初はそんな彼がバンド編成で、しかも「架空の民族音楽」のアルバム・・・というのはどうもしっくりこない感じがしたものですが、その音楽は勝手な予想を一蹴するもの。「架空の民族音楽」というコンセプト自体は昔から時々目にしますが、それらと比較してもこのアルバムは相当に魅

          <Clan Caiman> カイマン族

          <MICHAEL O'SHEA> マイケル・オシェイ

          以前からディスクガイドなどで目にする機会も少なくなく、レビューを読むたび「どんな音楽なんだろう」と興味と期待は膨らむ一方でしたが、実際に耳にするのにえらく時間がかかった音楽。 世に出たのは1982年。僕が初めて耳にすることができたのは2015年頃、レコードでもCDでもなくインターネット。動画サイトで誰かがアップロードしたものでした。ジャケットにも写っている「モ・カラ」と名付けられた(我が友人という意味らしい)自作楽器は、姿形からしてハンマーダルシマーのようなものだろうと想像

          <MICHAEL O'SHEA> マイケル・オシェイ

          <Amor Brasileiro>Vinicius Cantuaria

          「無駄な音の無い音楽」・・・音楽をやっている人間なら誰しもが考える、理想の一つだと思います(僕だけ?)。まさにそんな音楽がこのアルバムに収録されている楽曲達。全曲を通してヴィ二シウスのギター/パーカッションとボーカルそしてNaná Vasconcelosのパーカッションだけで構成されています。ゲストとして2曲にMichael Leonhartのトランペット(5曲目の<Só Danço Samba>が良い)、そして10曲目<Minha Geisha >にArto Lindsay

          <Amor Brasileiro>Vinicius Cantuaria

          「ライブ・アット・ザ 19th・モントルー・ジャズ・フェスティヴァル」ジョアン・ジルベルト

          João Gilberto の音楽。 僕は彼の音楽の素晴らしさを理解するの、に少し(随分か?)時間がかかりました。初めて聞いたのはおそらくは中学3年、ラジオ番組だったと思います。この頃、ワールドミュージックなどの言葉はまだ一般的でなく、「ボサノバ」という言葉は知ってはいても要は「雰囲気」でした。フュージョンが流行りはじめていたせいもあって、リー・リトナーは「ブラジル」、渡辺貞夫は「アフリカ」の音楽を取り入れているらしい(笑 なんて知ったふうな話をしてはいましたが・・・ ジョ

          「ライブ・アット・ザ 19th・モントルー・ジャズ・フェスティヴァル」ジョアン・ジルベルト

          もっと音楽と付き合ってみましょう ~ 自己紹介と音源制作のハナシ ~

          好きなミュージシャンの事をつらつらとアップしよう・・・の前に自己紹介も兼ねて、少し自分の音楽について書いておくことにしました。 これまでの経歴などは、栄光に塗れているワケでもないので無視するとして(笑 今関わっている「多摩川音響」について。 メンバーなどは流動的。昔はバンドにこだわっていましたが、世を忍ぶ社会人ともなればそう贅沢も言ってられず。そうこうしているウチに機材の進歩もあって、個人でもそれなりに音源制作ができる世の中になっていました。ならばと思い切ってソロ活動へと方

          もっと音楽と付き合ってみましょう ~ 自己紹介と音源制作のハナシ ~

          「ザ・ケルン・コンサート」 キース・ジャレット ~ 田舎の中学生は、諦観の丘を目指そうと思った ~

          九州の片田舎での話。 中学生の僕はまったくもって平凡極まりない・・・いや、どちらかといえばぐうたらな毎日を過ごすだけの、今なら「なんとか」とくくられて問題児扱いされかねない様な学生でした。 音楽は好きでしたが、インターネットもない時代。家にはTVとラジオがある程度。自転車で10分ほどのところに商店街がありましたが、小さな本屋とレコード屋が2~3件ある程度。音楽に関する情報なんて知れたものです。 そんなぐうたら中学生が友人の影響でギターと出会います。 友人には大学生の兄弟

          「ザ・ケルン・コンサート」 キース・ジャレット ~ 田舎の中学生は、諦観の丘を目指そうと思った ~