見出し画像

30代転職女性の大手飲食業界でのキャリアーなかなか大変だよ大手飲食業は。ー

こんにちは。環(たまき)です。

私は、転職を2回経験しています。1回目は27歳の時。新卒の就職活動がうまくいかず、学生時代にアルバイトで働いていた大手飲食チェーン店企業にそのままフリーターで就職し、社員登用してもらいました。アルバイト期間も含めると約9年間、3年に1回くらい、店舗異動をしながら働いていました。

そして、昇進のタイミングで、自分のキャリアを考え1回目の転職を決意しました。

今回は、そのキャリアに関する問題や、大手飲食チェーン店舗で店舗運営を経験して良かったこと、転職時に困ったことなどをお話しします。

今、コロナで飲食業は、とっても大変な時期かと思います。もし、飲食業界に従事されている方で、転職しようか悩まれたり、自分のキャリアで悩んでいる方の参考に、少しでもなれたらと思います。


30代女性の大手飲食業界でのキャリアの難しさ。


飲食の大手企業に入社する人のキャリアのほとんどは、店舗営業止まり、という真実にぶちあたった。本当は本社に行って、人材開発の仕事をしたかったけど、本社に行けるのは優秀な社員のうちのほんの一握り。店長の上は、数店舗を管理するマネージャー職もあるが、大手とはいえ店舗に限りがあるわけだから、それもほんの一握りだ。出世するには、数年に一度の店舗異動の中で、相性の良い上司に出会い、上に引き上げて貰うより他ない。いくら店舗運営を頑張っても、上司に気に入られないと昇進できないし、そういった社内政治に興味がない私は、「これは無理だ」と自分の今後のキャリアに絶望した。変なプライドを捨てて、上司に気に入られる処世術でも身に着けてがむしゃらに頑張ればいつか、エリアマネージャーにでも本社勤務にでもなれたかもしれないが、時間がかかることは明白だった。これに気付いたのが27歳の時。もっと早く気づいていたら、舵を切れるタイミングも早かったろうに…。

キャリア志向じゃないなら、子育てしながら店舗運営は、結構良いかも。


飲食業は、シフト制なことが多い。自分が働きたい時間帯や曜日を選ぶことができる。もちろん慢性的な人手不足に悩まされている例も少なくないが、人さえ確保できれば、働き方に融通が利きやすい。店長になってシフトを作る立場であれば、なおさらコントロールしやすい。イメージ的に子育てしながら働く女性は、いちスタッフとしてアルバイトやパートでお店で働くイメージが強い。だが、もし子育てと両立するなら店長になってしまった方が楽なケースもあるかもしれない。正社員として安定した給与は貰いつつ、シフトはコントロールしやすいし、仕事に対してもやりがいを持てる。まだまだ日本は子育てする社会人に対する心理的サポートや仕組みが足りないが、もっと体制やリテラシーが上がれば、女性のポテンシャルを生かせる仕事だと思ってる。

店舗運営で学べる転職先で活かせるポータブルスキル


店舗運営というのは、マルチプレイヤーともいえる。人材の育成や開発、採用、営業計画を立てたり、在庫管理したり、PLをコントロールしたり、様ざまなマネジメントを経験できる。これは本当に良い経験で、会社のお金と看板を借りて経営の学習ができる。まあコンビニの店長みたいなものと同じかもしれない。将来、起業したい会社経営したい、みたいな人は飲食店や小売店の経営を数年経験するのも良いんじゃないかと思う。

特に役にたったと感じるのは、問題解決のプロセス。店舗には処理仕切れないほどの問題や課題があるのが常で、それをどうやって解決するのか。どう改善するのかをプランニングして、人を巻き込みながら実行して、効果測定して次に活かす、というプロセスを割と短いスパンで回すことができる。これができる人が少ない、というのが2回の転職で感じたことでもある。これが、どんな場面でもわかりやすくできると、大したことしてないけど、「なんかできる人」というイメージを周りに与えることができる。

あとはやっぱり人への接し方。店舗運営はたくさんのアルバイトやパートさんで成り立つ。故に、彼ら彼女らのパフォーマンスをいかに上げるのかが勝負。自分の価値観の押し付けでは人は動かない。というのがしみじみ分かる。ドラッガーの「マネジメント」を読むきっかけにもなったし、どんな仕事にも共通の考え方をたくさん学ぶことができた。対人マネジメントは、人の上に立つなら絶対必要なスキルだと思う。


店舗運営を仕事にして気づいた転職に不利なこと、ちょっと損なこと


「マルチプレイヤー」というのは、逆に、個性的な専門性が身につかない、ともいえる。店舗経営や店舗マネジメントを一生生業とする人は良いかもしれないが、他業種に転職したいとなった時には、ほかの業界や職種へは応用が利きにくい。というか応用は間違いなく効くんだけど、アピールしにくい。というのが経験上感じたこと。ここをうまくアピールできるとまったく不利ではないとは思うんだけど、チャレンジしたい業界や業種とどう結びつけてアピールすれば良いかは結構な難題だった。

最近はポータブルスキルという言葉が出てきたので、もっとこれが浸透してくれれば、もっとアピールはしやすくなると思う。

そして、ちょっと損してしまったな、と感じたのは社会的出会いの少なさ。大手企業の店舗運営って正直、ビジネスパーソンとの出会いは少ない。アルバイトやパート募集で集まった方たちとか、異動に伴う社内の人との出会いはあるけど、他業種、他業界の人と何かプロジェクトを立ち上げる、というのは稀だ。そうするとビジネススキルはなかなか上がらなかった。具体的に言えば、社外のステークホルダーとの駆け引きの仕方とか、商談の仕方とかもそうだし。簡単なメールや電話のやりとりとか、名刺交換とか、そういった基本的なことも大手企業の店舗運営はあまり学ぶ機会がない。昔の自分にアドバイスできるなら、「休みの日に副業でもやって、いろんな人と会ってみた方がいいよ!」と声をかけたい。


店舗運営で気づいた経営の楽しさと教養としての経営


大手企業の飲食店舗運営を通して、経営やマネジメントの「楽しさ」を知ることができたのはとても価値あることでした。たぶんこの経験がなければ、ビジネス的な関心を持つだけの土台はできていなかったろうし、「経営」「マネジメント」の難しさとやりがいは、他ではなかなか機会がなかったと思う。今は教養としてプログラミング、なんて言われたりもしているが、私は教養として「店舗経営」を押したい。

まあ副業が経営ともい言えるから、一応トレンドではある思うけど。40代50代の会社や仕事に愚痴をこぼして何もしていない上司を見てると、経営でも勉強したら?と思うほど、あらゆる物事に対してマネジメントができていないし、やろうともしない人が多い。これは、やっぱり経営やマネジメントの楽しさを知らない故に起こってしまうことだと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?