藤沢あかり/ライター

わかりやすい言葉で、わたしにしか書けない視点を紡ぎたい。執筆をメインに、編集も少し。趣…

藤沢あかり/ライター

わかりやすい言葉で、わたしにしか書けない視点を紡ぎたい。執筆をメインに、編集も少し。趣味は手紙を書くこと。著書に「レシート探訪 一枚にみる小さな生活史」。過去の仕事はインスタグラムにまとめています。たまご好き。http://akarifujisawa.com

マガジン

  • 雑談日記、記憶の記録

    2023年11月〜2024年4月までの、SNSに書いたことば、スマホのメモ、これまで自分が書き散らした記憶の断片、思考途中のメモ書や雑談をまとめた場所です。あとから思い出して書く文章に比べて、その瞬間の気持ちが詰まっているような気がします。写真でいうところの撮って出し、レタッチなしのことばです。※noteの整理にともない、以前公開していたものをまとめて有料としています。サンプルは固定記事をご確認ください。

  • 藤日記

    日々のつれづれ、日記のようなエッセイです。

  • 春からはじまる冬眠日記

    2020年春に始まった家族4人のおこもり生活。小さくも豊かに暮らせるようにはじめる日々の記録です。

記事一覧

最近は、ときどきですがここにいます。
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かっこいい傷跡

息子の膝小僧には、少し大きめの傷がある。長さは4センチほど。ちょっと表現はグロテスクだけれど、雨上がりのミミズみたいにぷっくりと盛り上がり、つるつるしている。 …

【雑談日記】4月22日〜4月28日 わたしのためのことばを探す

2024年4月22日(月) こうしてかごは増殖していく 取材の帰り道、たまたま通りがかった「ナンセンス」で、いい飴色に育ったかごバッグを見つけた。正確には数日前にイン…

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ご自愛と甘やかしのゆくえ

「自分を甘やかすってよく聞くけれど、何をしたらいいかわからない。そもそも、それってどういうことなのかな」。 同じ小学1年生の息子を持つ友人ら(つまりママ友)3人…

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【雑談日記】4月8日〜4月14日 あの坂をのぼれば、海が見える

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わたしが開くトーストの店

レジは打てないし、原価計算などとんでもない。そもそも子どものころから、お店屋さんごっこよりも断然おままごとのほうが好きだった。 それなのに、いつか、いつかもし、…

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【雑談日記】4月1日〜4月8日 たまにはライターらしく考える

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つま先にラズベリー色のご機嫌

娘の友だち一家が遊びにきたときのこと。みなでたこ焼きをつくり、ピザを焼き、ワインの空瓶が並びだしたころ、娘が突然「ネイル塗る!」と、わたしのネイルが入った箱を引…

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【雑談日記】3月25日〜3月31日 北海道でナックルウォーク

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春の嵐と、母の気持ち

息子が小学生になった。ランドセルを背負って学校へ行き、終わったら学童に行く。はじめて下校後に学童へ向かう昨日は大雨で、子どもでも歩くのがやっとの天気だった。 文…

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【雑談日記】3月18日〜3月24日 わたしは数字を覚えられない

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日々の名もなき料理に

スレッズでふと流れてきた投稿に、料理家にレシピ制作を依頼する際の編集者の胸の内が吐露されていた。 「もっと手軽に」「家にあるもので代用するなら」。読者の役に立つ…

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【雑談日記】3月11日〜3月17日 息子はフレディになり、わたしは子どもに戻ってしまう

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【雑談日記】3月4日〜3月10日 カフェラテ一杯分のおしゃべり

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熱い風呂と、雑談と

家族内でトラブル。朝からささくれだった気持ちをなだめようと、子どもを保育園へ送ったあと、湯船に熱めの湯を張った。 自分のせいとも、子どものせいともいえる。夫がも…

桃カステラの春

桃の節句は、2月のうちの桃カステラの注文から始まる。一昨年はすっかり忘れて間に合わず、都内にある長崎の物産館やデパートの銘菓コーナーを探し回り、結果買えずに終わ…

最近は、ときどきですがここにいます。 http://akarifujisawa.com

かっこいい傷跡

息子の膝小僧には、少し大きめの傷がある。長さは4センチほど。ちょっと表現はグロテスクだけれど、雨上がりのミミズみたいにぷっくりと盛り上がり、つるつるしている。 わたしのお腹にも、少し前まで似たような傷があった。帝王切開の傷だ。ミミズどころか色も形も大きなソーセージがくっついたみたいな様子で、いわゆるケロイドというやつである。そもそもの体質に加えて、横ではなく縦に切ったことも原因かもしれないし(わたしの世代では珍しいと聞くがどうなのだろう)、産後もっと手立てを施せばよかったの

【雑談日記】4月22日〜4月28日 わたしのためのことばを探す

2024年4月22日(月) こうしてかごは増殖していく 取材の帰り道、たまたま通りがかった「ナンセンス」で、いい飴色に育ったかごバッグを見つけた。正確には数日前にインスタグラムで見ていた品だ。そうか、あの投稿はこの店だったか。何気なく見ていた情報と、何気なく歩いていた道とが交差し、うれしくなってお買い上げ。 しかしこれは、日々流れてくる情報が多すぎるのかな。見たこと、聞いたことが頭の中で処理されぬまま通り過ぎていく。そのなかに、ものすごく大切なことがあったりもして。 バッ

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ご自愛と甘やかしのゆくえ

「自分を甘やかすってよく聞くけれど、何をしたらいいかわからない。そもそも、それってどういうことなのかな」。 同じ小学1年生の息子を持つ友人ら(つまりママ友)3人でピザを食べ、隣のコーヒーショップでお茶を飲んでいたときのことだ。冒頭の言葉は、彼女の職場で起こったあれこれをひととおり聞き、コーヒーのマグカップが空っぽになったころに飛び出したものだった。 彼女はしっかりもので皆にやさしく、年齢こそ10ほども下だけれど母親として学ぶところも多い。職場の人間トラブルに巻き込まれ、適

【雑談日記】4月8日〜4月14日 あの坂をのぼれば、海が見える

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わたしが開くトーストの店

レジは打てないし、原価計算などとんでもない。そもそも子どものころから、お店屋さんごっこよりも断然おままごとのほうが好きだった。 それなのに、いつか、いつかもし、お店を開くなら喫茶店と決めている。それも、厚切りトーストとコーヒーだけの小さな喫茶店。 トーストに使う食パンは、北千住「ふらんすや」の無添加食パンがいい。素朴で飽きないおいしさと、日常のパンにできるお値段。以前、文筆家の木村衣有子さんが北千住に住んでいたころ、食パンはここで買うと決めていると何かで読んだことがある。ち

【雑談日記】4月1日〜4月8日 たまにはライターらしく考える

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つま先にラズベリー色のご機嫌

娘の友だち一家が遊びにきたときのこと。みなでたこ焼きをつくり、ピザを焼き、ワインの空瓶が並びだしたころ、娘が突然「ネイル塗る!」と、わたしのネイルが入った箱を引っ張り出してきた。 「えー、明日から新学期やのに?」「足だから見えないし、だいじょうぶだよ!」 「◯○ちゃん遊びにきてるのに、いまじゃなくて良くない?」「えっなんでダメなの?」 娘はやりたい!と思ったら止まれないふしがある。この日も、みんなのおしゃべりをよそに、がちゃがちゃと物色したあと、わたしがいちばんお気に入り

【雑談日記】3月25日〜3月31日 北海道でナックルウォーク

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春の嵐と、母の気持ち

息子が小学生になった。ランドセルを背負って学校へ行き、終わったら学童に行く。はじめて下校後に学童へ向かう昨日は大雨で、子どもでも歩くのがやっとの天気だった。 文章に書けば、たったこれだけだ。どこにでもある、当たり前の成長のはなし。でも、わたしは心臓がつぶれそうになっていた。雨粒と桜の花びらが一緒くたに横殴りでぶつかってくる春の嵐のなか、傘の盾をえいやと構え歩く息子。後ろから見るその姿は、想像以上に小さい。 保育園では年長さんとして「あぁ大きくなったなあ」としみじみ思っていた

【雑談日記】3月18日〜3月24日 わたしは数字を覚えられない

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日々の名もなき料理に

スレッズでふと流れてきた投稿に、料理家にレシピ制作を依頼する際の編集者の胸の内が吐露されていた。 「もっと手軽に」「家にあるもので代用するなら」。読者の役に立つ記事にするためには、そんな要素が欲しいし、どうしてもリクエストに加えてしまう。しかしプロに対してそれを伝える心苦しさ。 その気持ちは、痛いほどわかる。 到達点は同じ「読者においしいものを食べてもらいたい」かもしれないけれど、その山は意外なほど高く険しい。高い山ほど、登山ルートは数多く存在する。ゆっくり登るなだらかな道

【雑談日記】3月11日〜3月17日 息子はフレディになり、わたしは子どもに戻ってしまう

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【雑談日記】3月4日〜3月10日 カフェラテ一杯分のおしゃべり

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熱い風呂と、雑談と

家族内でトラブル。朝からささくれだった気持ちをなだめようと、子どもを保育園へ送ったあと、湯船に熱めの湯を張った。 自分のせいとも、子どものせいともいえる。夫がもっと役に立っていればともいえる。誰かのせいにできるような、でも実際のところ誰も悪くないような、それぞれの正義を貫きあいながら、ボタンを掛け違っていく。家族はいちばん小さな国であり、世界は家族の集まりである。 さまざまな思いを熱い湯に溶かしきり、ほかほかのからだでパソコンに向かう。途中、夫からLINE。親戚への所用の連

桃カステラの春

桃の節句は、2月のうちの桃カステラの注文から始まる。一昨年はすっかり忘れて間に合わず、都内にある長崎の物産館やデパートの銘菓コーナーを探し回り、結果買えずに終わるという苦い思いをした。 桃カステラは長崎の銘菓で、春を招く縁起菓子として愛されている。春先になると、長崎にいくつもあるカステラ屋の店先は、愛らしいカステラで桃色に染まるという。いつかその光景を見てみたいとずっと思っている。 大阪で育ったわたしにはまったく縁のないものだったけれど、長崎出身のひとたちが教えてくれ、さら