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AI時代の人の価値

AIの進化により、さまざまな業務が自動化され、効率が飛躍的に向上する今日この頃。そんな時代だからこそ「人の価値はどこにあるのか?」について改めて考えてみようと思う。

 一つ目は、問いを立てる力。AIは与えられた指示に従って動作するものの、指示された内容に沿ってしか動くことができない。どれだけ優秀で全世界の情報を参照してデータ処理することができたとしても、何をすべきかを決めるのは人。

 例えば、AIに「ミカンジュースのブランディング方法を教えて」と聞けば、人よりも詳しく分かりやすく教えてくれるかもしれない。けれども「そもそもミカンジュースを辞めるべきではないか?」という問いを立てることはできない。

 二つ目は、動き形にする力。AIから「○○すると良いですよ」と提案があったとしても、それを最終的に実行するのは人。AIはあくまで提案だけにとどまってしまう。

 例えば、「ミカン名産地活性化に向けてミカン風呂を作ると良いですよ」とAIが提案しても、実際にミカン風呂を試作設計し、ミカン農家にアポを取り仕入れの契約を結び、お客様を集めるために旅行代理店と話をするのは、すべて人が行うこと。

 三つ目は、チームをまとめる力。どれだけAIが素晴らしいデータや資料を作成しても、メンバーを集め、信頼を得て、鼓舞し、熱量を高めることはできない。AIは落ち込んだ人にかけるべき言葉を生成することはできるかもしれないけれども、実際にチームに声を掛けるのは人でしかない。

 例えば、「観光地として発展させるためにミカン風呂を○○に作るべき」という提案をAIがしても、それを実現するチームをAIは生成できない。その提案を人に話し、説得し、情報を共有し、リーダーとして心躍る未来を見せ続け心を揺ぎなくするのは人にしかできないこと。

 AIがすべてを自動化し、効率化が進む中でも、「問いかける力」「動き形にする力」「チームをまとめる力」という三つの点で、人の価値は揺るがない。これらの力を磨き、活かすことで、AI時代においても高い価値を届けていこう。

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