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リーダーの決断思考

「不安から、決断をメンバーに委ねてしまっていた気がします…」そんな相談が日本の真ん中辺りから届いた。話を紐解いてみると、熟練メンバーが数多くいるが故に、経験の浅い彼女はリーダーとして決断を下して良いのだろうかと不安になってしまったらしい。

 結論としては「何も心配することはないよ」というメッセージを届けたのだけれども、どうして熟練メンバーでチームが構成される中で気兼ねする必要がないのか。その心を今回はメモとして残しておこう。

 心配無用の背景の一つ目は、熟練者のコメントは参考でしかないから。確かに経験が豊富だからこそ有用なコメントが多いと思われるけれども、それらはあくまで意思決定を下すための材料。

 それは例えるなら、レストランで「この料理がオススメですよ」と伝えてくれるウェイターさんと同じ。どの料理を食べるかを決断するのはリーダーのお仕事。

 心配無用の背景の二つ目は、熟練者のコメントは真実と限らないから。確かに経験からある程度は的を得たコメントが多いと思われるけれども、それは過去と全く同じ状況でしか役に立たないもの。

 それは例えるなら、レストランで「五年前に食べたこのメニューがオススメ」と伝えてくれる先輩と同じ。その状況に合わせて最適を選ぶのはリーダーのお仕事。

 心配無用の背景の三つ目は、熟練者があなたに期待しているから。確かに先輩たちはあなたより適切な決断を下させると思われるけれども、あなたにリーダーを任せたのはあなたの成長を願っているから。

 それは例えるなら、レストランで「当たってもハズレてもいいから、自分で決める訓練を積んでみよう」と諭してくれる先輩と同じ。その環境を活かして飛躍を遂げるのはあなたのお仕事。

 熟練者メンバーに囲まれる中で、経験の浅いリーダーは不安になるかもしれないけれども、心配無用。あくまで熟練者のコメントは参考だから。熟練者のコメントはいつも正しいと限らないから。熟練者はあなたの成長に期待してくれているから。さぁ、一歩を踏み出していこう。


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