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仲間が集まれば資金は

「仲間は集まっても、お金は全く集まっていないです…」と苦笑いで話すある起業家に、「仲間が集まれば、資金も集まりますよ!」と励ますメッセージを送ることに。というわけで今回は、言葉の背景を簡単に整理してみたいと思う。

 一つ目の理由は信頼が増すから。一人でアイデアに取り組むと、その実現可能性が疑問視されることが多い。けれども仲間が増えることで、プロジェクトへの信頼性が高まる。

 例えば、一般人が月面でミカンを育てるという斬新なプロジェクトを提案した場合、多くの人がその実現性を疑問視するかもしれない。けれどもそこに元NASAのメンバーや大学で宇宙生育の研究をしている教授が加われば、できるんじゃないかと誰もが信じ資金の獲得に繋がるように。

 二つ目の理由はネットワークが広がるから。一人だけでアイデアに対してお金を拠出してくださる人や組織を探していると、なかなか見つからないもの。けれども仲間が増えることで、資金提供者や資金調達の機会がどんどん見つかっていく。

 例えば月面ミカンプロジェクト、一人で助成金や補助金を探していると何も見つけらずチャンスがないと思いがちだけれども、仲間が増えてくると「アメリカでこんな資金獲得チャンスがあるよ!」「○○の要件を満たせば1,000万出るんだって」とお金に関する情報がひたすらに入ってくる。

 三つ目の理由は主観を抜け出せるから。一人だけでアイデアを考え取り組み続けては、全く誰もがお金を出すに値しないアイデアであるにも関わらず、そこに執着してしまう悲しい事態が。けれども仲間が増えることで、資金を拠出する皆様の観点、マーケットに沿ったビジネスへと昇華されていく。

 例えば月面ミカンプロジェクト、宇宙で育てたミカンを売るんだ!というビジネスアイデアでは誰からもお金が出ないかもしれないけれども、もし「宇宙空間で果実を栽培する際の糖度への影響」を調べるという生物学的な研究目的に焦点を当てれば、資金調達の可能性が高まるかもしれない。

「仲間が集まれば資金は集まりますよ!」というメッセージは、単なる希望の言葉ではなく、成功への道を歩む上での重要な道標。信頼を築き、ネットワークを拡大し、客観的な視点でアイデアを検証すること。これらすべてが、資金獲得において不可欠なステップ。アイデアをカタチにされたい皆様の一助となりますように。

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