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究極の「自分ブランド力強化法」 第14回

第1回 究極の「自分ブランド力強化法」ついて
第2回 自分ブランド力を確立する方法
第3回 自分ブランド力を確立した人(1)
第4回 自分ブランド力を確立した人(2)
第5回 ブランドとは何か?
第6回 カリスマバイヤーの異名を持つ藤巻幸夫氏の自分ブランドとは?
第7回 くらたまなぶ氏の『MBAコースでは教えない「創刊男」の仕事術』を読んで学んだこと
第8回 『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』(カーマイン・ガロ 日経BP社)を読んで感じたこと
第9回 ブランド力は一朝一夕では得られない。一瞬で失ってしまうものでもある 
第10回 ブログやSNSを使って自分ブランド力を確立する
第11回 エゴサーチとパーソナルブランディング(自分ブランド力)
第12回 勝間和代さんの『「有名人になる」ということ』を読んで考えたこと(1)
第13回 勝間和代さんの『「有名人になる」ということ』を読んで考えたこと(2)


勝間和代さんの『「有名人になる」
ということ』を読んで考えたこと(3)


第12回 勝間和代さんの『「有名人になる」ということ』を読んで考えたこと(1)はこちらです。

第13回 勝間和代さんの『「有名人になる」ということ』を読んで考えたこと(2)はこちらです。


「『有名人になる』ということ」は、大きなテーマなので、3回に分けて、お伝えしていきます。今回が最終回となります。


「自分ブランド力(パーソナル・ブランディング)」というテーマでブログをずっと書いてきていますが、インターネット上でもリアルでも「自分ブランド力」を確立出来たということは、「有名人なる」ことです。

一旦、「有名人になる」とメリットが得られますが、同時に「有名税」と云われるデメリットからも逃れられなくなります。

そのようなメリット、デメリットは、具体的にはどのようなものが考えられるでしょうか?

勝間さんはテレビ出演した際に感じたことや、街中で食事中に遭遇した体験などを交えて、書いています。

私はまだ、「有名人」にはなっていません。
インターネット上のごく一部の方々に、名前と顔、ブログのタイトル、内容を認知していただいているだけです。

ですが、今の状態に不満はありません。
メッセージやコメントを通じて、コミュニケーションを取ることができている方々が、少なからずいるからです。

その方とは、「あなた」かもしれません。

こうした関係は、これからもずっと大切にしていきたい、と考えています。

リアルにお会いした方は、今のところはいません。

すべてオンライン・ミーティングです。

いずれは、オフライン・ミーティングできる方も出てくることでしょう。

もしかしたら、それは「あなた」かもしれません!

前口上が長くなりました。
では、本題をスタートすることにしましょう。

最終回は、「『終わコン』 有名人としてのブームが終わるとき」を
中心に書いていきます。

勝間さんの著書のタイトルを再度確認しておきましょう。
『「有名人になる」ということ』
(勝間和代 ディスカヴァー・トゥエンティワン
 2012年4月30日 第1刷)
です。

初回は「『有名人になる』ことのメリットとデメリット」を中心に
お伝えしました。

2回目は、「有名人になる」にはどんな方法があるのか、
また「有名人をつくる」人とは、どんな人たちなのか、
についてお伝えしました。

最終回は、「『終わコン』 有名人としてのブームが終わるとき」を
中心にお伝えしていきます。


「『終わコン』 有名人としてのブームが終わるとき」

「終わコン」とは?


まず、「終わコン」とは何のことなのか、勝間さんは
次のように説明しています。

「有名人」のブームは、どのようにして「終わる」のか、「終わコン」、すなわち「終わったコンテンツ」となるのか、終わったあとは、どうなるのか、そして、どのように幸せに生きることができるのかについて述べていきたいと思います。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.158                 


「終わコン」とは、「終わったコンテンツ」のことだったのですね。

勝間さんは自分が体験したブームを振り返って、次のように率直に、
自分を客観視して書いています。

ブームの最後が、『断る力』だったと思います。

いろいろな人によく言われるとおり、初期の本は、それまでの10年、20年の蓄積を本にしたものなので、中身が濃かったのですが、2009年以降に出した本については、新たに取材したり、対談したりしたことを書籍化したものが多く、初期に比べると濃度が下がっていたことは否めません。

2009年当時はまだ、それまでどおり売れていましたが、一部の読者の方々からは、「中身が薄くなった」と言われ、反省していました。

そのようななか、『断る力』が再び、大ヒットします。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.159                 


ただ、この大ヒットに関して、勝間さんはあまりよい印象を抱いていません。それどころか、反省の弁が続きます。それはなぜなのでしょうか?


いま振り返ると、そのヒットは、わたしにとってあまりいい影響を与えなかったように思います。

というのも、いわゆる「キャラ売り」でなんとかなるのではないか、という誤解をわたし自身が持ってしまったのです。いわゆる「過信」を招いてしまいました

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.160                 


誰でも、売れてくると過信に陥るのは、人間のさがかもしれません。

あなたも有名人になったら、周囲から、ちやほやされ、有頂天になってしまうかもしれません。

その時がピークで、あとは落ちるだけ・・・なんてことにならないとも限りません。自分を見失ってしまうのでしょうね。
裸の王様状態です。

私は有名人になった経験がないので、まだ実感できません。

興味深いことが書いてあります。
「キーワードの評判」についてです。
エゴサーチ(個人名で検索)してみると、自分のブログやサイトで書いた記事だけでなく、その人について他人が書いた、つまり、その人の書いた記事を引用したり、その人について書いた記事がヒットします。

それらが、ポジティブかネガティブかということです。

実際、ヤフーのブログ検索などで個人名を引くとわかるのですが、ヒット数が多くなるにつれて、「キーワードの評判」という欄において集計される、各人がブログでその人の話題を引用したときの「ポジティブな表現」と「ネガティブな表現」の割合は、有名になればなるほど、どんどん悪くなっていきます。

わたしの場合、独立した直後ぐらいにブログ検索をしたときは、ポジティブ75%、ネガティブはほとんどなし、残りは中立、という感じでしたが、いまとなってはこんな割合です。

評判指数       :48.5%
 
ポジティブな表現   :189件(45%)
 
ネガティブな表現   :103件(24%)

そのほかの表現     :131件(31%)

合   計       :423件


つまり、わたしについて書かれたブログの4つにひとつが、批判的な内容だ、ということです。

これはすごいことです。一般的にはあり得ないほど高い割合です。

やはり「自分と違うものは嫌い」という感情と、「娯楽としての批判」の感情が相まってのことでしょう。批判する対象は有名な人なら誰でもいいわけです。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 pp.164-6
                


勝間さんが有名人になって得た教訓は、次のことでした。

ブームが仕事のバブルを呼び、そのバブルがブームを終焉させる。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.176                 


この言葉を読んだ時、腕組みしてしまいました。
実像とかけ離れた虚像が、どんどん拡大していき、最後には弾けてしまうのか、と。

そして、読者あるいはファンは飽きてしまうのか、と。

勝間さんは、そのような「飽和状態」を防ぐために有名人たちを観察しました。その結果、防ぐための2つの方法に気づきました。

方法1 コンテンツを出し惜しみする

村上春樹さんなどが典型ですが、相手がお腹いっぱいにならないよう、少し飢餓状態になるくらいなゆっくりとしたペースで出していきます。そうすることでブームを長引かせることができます。

方法2 どんどん新しいファンを層を開拓する

さまざまなサービスは、入会者と退会者のバランスのなか、入会>退会の数だけ増えていきます。必ずいまのファンは自然減しますので、それに対して、どのように新しい層に訴求(オリジナルは遡及 註:藤巻隆)し、自然増をつくっていくかがポイントとなります。

「自分が心から大好きなことを表現すると、結果はあとからついてくる」

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 pp.181-2


方法1 コンテンツを出し惜しみする作家として、勝間さんは村上春樹さんを典型としていますが、同感です。

私は村上春樹さんの本を読んだことがないし、これからも読むつもりはないので(例え、ノーベル文学賞を受賞したとしても)、明確な根拠の基に言っているわけではありません。

ですが、作品を量産する作家ではないな、と感じています。

「自分が心から大好きなことを表現すると、結果はあとからついてくる」

と勝間さんは体験から導き出した「法則」を紹介しています。

私の場合、「自分が心から大好きなことを表現する」手段はブログを書くことです。

読者になっていただいた、たった一人の方にでも役に立つ(価値のある)
情報を提供できたなら、満足します。

結果はあまり考えません。今のところ、結果はほとんどついてきていませんが、コメントやメッセージで「参考になった」「他の多くの人のブログと違い、目を開かされた」などの感想をいただいています。
とても嬉しく思っています。

純金融資産はほとんどありませんが、価値を生み出し、価値を提供することはできる、と考えています。
もちろん、その価値がどの程度のものなのかは、読者の方々に評価していただくしかありません。

価値を生み出し、価値を提供することが、私の存在理由(レーゾンデートル)かな、と思っています。

さあ、次に進みましょう。

「終わコン」と言われはじめたときにどうするのか

「終わコン」(終わったコンテンツ)という言葉は、悲しいですね。
陰口を叩かれるのは、相当つらいものだと思います。

一世を風靡したことのある人であれば、一層寂しさが募ることでしょう。

私の場合は、まだそうした経験をしていませんので、実感がわきません。

どんなに現在売れている人でも、いつかピークを迎え、以後、徐々に下降していきます。

株式投資の格言に「山高ければ谷深し」があります。
株価がグングン上昇し、ピークを迎えると(その時点では、ピークとは認識していません)、徐々にあるいは急降下していきます。

どうあがいても、どうしようもありません。
いずれ谷底に落ちます。そこから再浮上することは稀です。
よほどよい材料(上昇させる要因)が出てくれば別ですが、まず、ありません。


話を「終わコン」に戻します。

勝間さんは、「終わコン」対策を提示しています。

ブームにあるときから、直接、顧客と接点を持っていくことが必要だと思うのです。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.188                 


アーティストの中には、インターネットを利用し、自分で直接、ファンにCDを販売している人がいます。

現在は、iTunesなどで曲をダウンロードするのが、一般的になりました。
ダウンロード数で競う時代になってきました。

さらに、YouTubeに、自分が歌ったり、演奏した時の動画をアップロードして、話題性を作り出す人たちも増えてきました。

CDをCDショップに置いてもらって少しぐらい売れても、販売価格の
10%程度しか、本人の収入になりません。

それでも、AKB48などのように、戦略的にCDを販売する(握手会などの権利を取得するために、同じCDを一人で数十枚から数百枚購入しなければならないなど)ができる場合はいいですが、大半のアーティストは名ばかりのアーティストで、CDはあまり売れません。

店頭に並べられることさえ、めったにないかもしれません。

まして、iTunesなどで100万ダウンロード以上や、場合によっては1000万ダウンロードは、メジャーのアーティストでなければ無理です。

そこで、あるアーティストは考えました。
インターネットでファンに直接販売すれば、そこそこの収入になるのではないか、と。

自分でインディーズ・レーベルを立ち上げ、CDが毎月数百枚程度ずつでも、コンスタントに売れれば、生活に困らないくらいの収入が得られるようになったそうです。

さらに、タオルやキーホルダーなどのノベルティグッズの販売も手掛け、
収入をアップさせているそうです。

顧客ファンとのダイレクトマーケティングが奏功した好例でしょう。

リピーターの顧客ファンをしっかりと掴んでいるからです。

何と言っても、顧客ファンとの距離を縮めたことが大きな要因でしょう。

コンサートを開催できるアーティストは限られた人たちです。

コンサートの開催には多額な費用がかかります。
会場費やスタッフの人件費などが必ず必要になり、コンサートチケット代
だけではペイしません。

会場でのCDや、写真集、書籍、タオル、装飾品などのグッズ代の販売で
カバーしているのです。


「終わコン」と言われないための工夫

「終わコン」と言われ始めてから対応したのでは、遅いのです。

ですから、「終わコン」と言われないための工夫が必要になります。

つまり、泥縄式でなく、事前に対策を講じておくということです。
前者はリアクティブといい、後者はプロアクティブといいます。

勝間さんは、「『ニッチ戦略』が必要」だ、と指摘しています。

「終わコン」と言われないためには、やはり経営学で言う「ニッチ戦略」が必要でしょう

すなわち、○○については、いまはさほど人気はないかもしれないけれども、あの人に任せておけば間違いない、というところをいかに複数持っておくか、ということだと思います

専門性を持ち、しっかりと市場の声を聞き、顧客とともに育っていって、チャンネルとの協力体制を欠かさない。

そういう当たり前のことをどれだけ真摯に行えているか、ということでしょう。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 pp.197-8


専門性を持つということは、差別化を図ることに他なりません。
他人と同じことしかできなければ、あるいは他人と同じ考え方しかできなければ、その人でなくてもいいのです。
代わりはいくらでもいるのです。その人の存在理由はありません。

「当たり前のことを当たり前にやる」ことの大切さを2人が異口同音に述べています。
当たり前のことを当たり前にやるとかなりのことが出来るということです。

イチローさんの言葉

特別なことをするために、特別なことをするのではない。特別なことをするために、普段通りの当たり前のことをする

読むとマーケティングがおもしろくなるブログ

読むとマーケティングがおもしろくなるブログ


本田宗一郎さんの言葉

自分の生き方を強いて言うなら「当たり前のことを当たり前にやる」ってことかな。こんなことは人生訓にゃならないかもしれないけど、俺はこれまで当たり前のことを当たり前にやってきたつもりだよ。

本田宗一郎『自分の生き方を強いて言うなら
「当たり前のことを当たり前にやる」ってことかな。』

本田宗一郎『自分の生き方を強いて言うなら「当たり前のことを当たり前にやる」ってことかな。』


勝間さんは、究極的な結論を述べています。

結局、「有名になる」ということは、そこから「無名になる」ということはできない、という不可逆な流れなのです。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.208                 


さらに、このようにも語っています。

有名になるということは、みんなの元気をもらって元気玉をつくるような立場なのです。

だからこそ、そのエネルギーの使い方を誤ってはいけないし、無駄遣いしてもいけない。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.211                 


一度有名人になったら、有名人でい続けるか、あるいは「元有名人」になるしかない。

いずれにしろ、「有名人」という冠を外すことはできなくなってしまうのです。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.213                 


「有名人になる」ということは、自分自身のチャンスもリスクも、両方にひろげていくことだったのです。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.215                 


勝間さんが有名人たちを見て、わかったことがある、と書いています。
皆、人一倍努力している、ということです。実感がこもっています。

ライバルは大勢いますし、これからも出てきます。
現状維持だけでは、相対的に後退していることになるからです。

多くの有名人たちを見てわかったことは、みな、人一倍、あるいは人数十倍の努力を重ねた人たちばかりだということでした(なかには、周りのお膳立てであっという間に有名になる人もいますが、たいていすぐに消えていきます)。

しかしその努力は、当人たちが楽しんでやってきたからこそ続いたのですし、まわりの人も協力を惜しまなかったのだと思います。

『「有名人になる」ということ』 勝間和代 p.217                 


努力することを義務と感じるか、楽しいことと感じるかで、継続するモチベーションは異なってくると思います。

私がブログを毎日更新しているのは、義務感からではなく、自分自身で楽しんでいるからです。

その楽しさを読者になっていただいた方々に伝えることができたら、幸せです。

もしできなけれが、もう二度と見に来ていただけないでしょう。

有名になることは、メリットもデメリットもありますが、それでも、私は有名人になりたい、と思います。

もちろん、良い意味での有名人ですよ。
悪名高き人間にはなりたくありません。
当然のことですね。

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

少しでも、あなたのお役に立てたなら、管理人としてこれに勝るものはありません。

あなたは、有名人になりたいですか?


この記事は、8年前にアメブロに投稿しました(2014-10-25 18:26:03)。
当時の自分がどんな事に関心を持ち、投稿したのかを確認しました。
その上で、大切なことだと再認識し、部分的に加筆修正し、再投稿しました。


➳ 編集後記

この記事を読み返してみて、興味深い点を指摘していたのだな、と思いました。「こんなことも書いていたんだ!」と驚いた個所もありました。

勝間和代さんは有名人になった方ですから、メリットもデメリットも体験しています。その体験を通じて上梓したこの本は示唆に富んでいます。

終わコン(オワコン)にならないためには、常にアップデートしていかなけれならないこと。当たり前のことを当たり前にやること。言い換えると自分に負けないことが大切だと感じました。

達人や名人、有名人になる人は人の何倍も努力を続けていて、やめることがないことは理解できます。

プロ野球やプロサッカーの世界では(もちろん他の世界でも)、「練習は嘘をつかない」という言葉があります。

プロスポーツの世界では、実力者が集まっているので、過去の好成績に満足していたらライバルに追い抜かれます。他チームに移籍できればまだ良いですが、そこでもライバルがごまんといます。他人と同じことをしていたら蹴落とされます。

いずれスポーツ選手は遅かれ早かれ引退の時期が必ず来ます。どこまで頑張れるかは本人次第です。

これはスポーツの世界に限った話ではありません。



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⭐ 参考文献


⭐ 私の回想録


⭐ 私のマガジン (2022.10.30現在)
























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