★我楽多だらけの製哲書(55)★~正直者が得をすると感じた出来事とアリストテレス(Events that honesty felt profitable and Aristotle)~
見栄というかプライドというか、自分を飾って見せようとする姿勢は、一時的な自分の恥ずかしさというものを回避することにはなるかもしれない。しかし、その場しのぎでしかないので、長い目で考えた時には得をしないものである。
The attitude of looking good, pride, or trying to decorate yourself may help you avoid temporary embarrassment. However, since it is only a makeshift, it is not profitable in the long run.
今日はローカルのバスに乗り、バンコクの中心部に行ってみた。そしてチャオプラヤ川が見たくなったので、バスを降りてから徒歩で川の方に向かうと、川より少し手前に海軍博物館があった。ここは通常の博物館と違って、入館料のようなものはとっていなかった。その代わり、訪問リストへの記名を求められた。
受付の人は海軍関係者だと思われる。私がタイ人ではないと判断したようで、「タイ語は話せますか」と英語で聞かれた。私が話せないと答えると、今度は「英語は話せますか」と聞かれたので、見栄を張って「話せる」と答えてしまった。その結果、博物館のパンフレットなども英語のものばかりを渡してくれた。そしてどこから来たのかと聞かれ、日本から来たといってもタイに住んでいるし、旅行者と答えるべきか、住んでいると答えるべきか迷ってしまった。そして英語を話せると答えたことも頭をよぎって、とっさに「シンガポールだ」と答えてしまった。まあ、6年間も住んでいたので第二の故郷ではあるが、英語が使えるというわけでもないのに、英語が公用語になっているシンガポールから来たと答えれば、英語ができそうに思ってもらえるだろうという卑しさが生まれてしまった。
結局、受付の人はその後も英語で色々と説明してくれるが、案の定、よく理解できない部分もあったし、こちらが答えた英語もうまく伝わらない場面があった。やはり見栄を張って良いことはないものである。
古代ギリシアの哲学者であるアリストテレスは、ある物事に対する意識・姿勢として、過剰でも不足でもない中庸(メソテース)の状態を目指すことの大切さを説いている。今回の私の行動は、名誉に関する意識・姿勢としては、それが過剰に表れたため、英語が使えることや、その流れでシンガポールから来たと虚偽の説明をしてしまったわけである。アリストテレスは名誉に関わる過剰を「虚栄」、不足を「卑屈」、そして中庸を「自尊(自尊心)」と呼んだ。ただ私の場合、話を盛ったという部分においては「虚栄」なのだが、心の奥底には英語に対するコンプレックスがあって今回の言動に繋がっていると考えると、「卑屈」な部分もあるように思える。しかしとにかく中庸ではないことは確かであった。
ウクライナ情勢においても、プーチンの行動は「虚栄」にしがみついているのではないかと思えてしまう。そして、被害を軽微に発表したり、国内向けにはウクライナ東部のロシア系住民の保護のための活動であると大義名分があるような発表に特化したりする部分も「虚栄」に映ってしまう。しかし、先ほどの私の例と同様に、欧米の資本主義諸国に対するコンプレックスが心の奥底にあって、その「卑屈」な部分をかき消そうとする言動ではないかと捉えることもできる。その「卑屈」と「虚栄」の両方を満たしてくれる考え方が「大ロシア主義」だったのではないだろうか。しかしこのように中庸ではない言動によって、国際社会の平和と安全は脅かされてしまっている。このように中庸ではないことが得にならないことをはっきりと示している。
Even in the situation in Ukraine, Putin's actions seem to be clinging to "vanity." And the part that makes a minor announcement of the damage and specializes in an announcement that there is a cause for the protection of Russian residents in eastern Ukraine for the domestic market is also reflected in "vanity". It ends up. However, as in my example above, I can think of it as a complex of Western capitalist countries at the bottom of my heart, trying to drown out that "subservient" part. Perhaps the idea that fulfills both "subservience" and "vanity" was "Great Russianism." However, such unmoderate words and deeds threaten the peace and security of the international community. This clearly shows that not being moderate is not profitable.
さて海軍博物館の話に戻すと、帰り際に受付の人が、シンガポールならば中国語は読めるんじゃないかということで、中国語で書かれたタイの観光マップも渡してくれた。シンガポール人を演じている以上、喜んで受け取るしかなかった。最初から正直に日本人だと伝えていたら、日本語のパンフレットやマップをもらえていたかもしれないと思うととても残念である。実際、館内の展示はほとんどがタイ語のみの表記だったので、日本語のパンフレットがあればよかったと回っているときから後悔をしていた。やはり正直であることは大切である。
(以下で海軍博物館の様子を紹介)
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