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【創業note】「らしさ」を使って「らしくないこと」をした2年目~2期目の振り返り~

こんにちは。株式会社シンシア・ハートで代表取締役をしている堀内猛志(takenoko1220)です。
このnoteでは、起業を志してベンチャー企業に新卒入社したのに、結局17年も所属してしまった結果、38歳6か月にしてやっと起業した人間のヒューマンストーリーという名のポエムブログを書いています。

当社は5月が決算月であり、先月を持って2期目が終了したので1年間を振り返りたいと思います。


ミッションのこと

22年6月に勢いで会社を設立しましたが、明確なミッションやビジョンはありませんでした。前職を22年12月に辞めることが決まったのもあり、半年もあれば見つかるだろうと安易に考えていましたが光陰矢の如し。時間の流れに沿ってなんとなくうまく進むような考えは捨て去ろうと誓うくらい時間だけが過ぎました。「●歳になったら~」みたいなことを言っている人は要注意です。その時が来るまで何もしないことは私が証明してみせました。

完全に前職から離れ、自分が組織に所属しない一人の人間になって初めて「自分が何者か?」ということにひたすら向き合うようになりました。組織に所属するときは深く考えずに行っていた業務も常に「何のために行うのか」「自分がやるべきことなのか」「これをすることで社会に影響を与えるのか」を考えるようになりました。

幸いなことにお仕事をいただける機会に恵まれたので生きることはできましたが1期目に明確に自分のビジョンを言語化することはできませんでした。それっぽいものはいくつかできましたが、しっくりきませんでした。多分、表面的な自分のニーズや周囲への見え方を無意識のうちに考えていたからだと思います。

自分に問いかけ続けて気づいたのは、自分の強みは自分自身で掘り下げるよりも他人に見つけてもらう方が早いということでした。お声がけいただけるお客様に僕への期待を確認していくと、僕をよく知る人から僕のことがどう見えているのかが認識できてきました。また、自分の考えを対面やSNSでシェアし続けていることで、「堀内さんって●●ですよね」みたいに自分を形作っている言葉を聞く機会が増えました。

例えば頭の良い人かどうかは、本人自身が決めることではなく周囲の人が決めます。東大を出ているという事実があっても相対する人が「この人は頭が悪い」と思えばその人は頭が悪い人です。逆も然り。つまり、他人は常に自分の鏡であり、どう繕おうが他人から見た自分が社会に存在する自分自身の姿であると認識できました。

他人が認識している自分、つまりは現実世界にいる自分、そして、自分がワクワクする社会とそこにいる自分の姿の差分をとったときに、自分の存在価値や生きるミッションが見えてきました。

自分の世界観の言語化※24年6月現在

独立から1年半かかって自分が目指すものが言語化できてきました。この思考の過程が好きな自分にも気づき「人のキャリアという定性的なものを構造化し言語化する」という自分の特性や持ち味にも気づくことができました。

こういう言語化に至るまでに僕は図解化したり、以下のようなオリジナルのフレームや文言を考えるのが好きなんですよね。

頭の中のお絵かき帳の一部

毎日人との会話や新しい業務の中で気づいたことを時間を見つけてはお絵かきしているんですが、このお絵かきにストーリーをつけたり、人にシェアしたり、議論したり、昇華させたりする一連の過程がまた好きなんですよね。

これが経営に向くと戦略人事になるし、個人に向くとキャリアになります。対象が法人か個人の違いのだけで、正解のないゴールに向けて、対象者が走りやすくなるように、イシューを設定したり、ソリューションを検討したり、ツールやtipsを開発したり、伝わりやすいようにデリバリーしたり、対象者と一緒に議論改善したりすることが大好きです。

多分、僕よりも得意な人はたくさんいるので1番とは到底言えないですが、これが僕の特性であり持ち味なんだと思いました。つまり、強みとか思わなくていいんですよね。強みって言うと人と比べてしまって自分よりできる人がいると自信を無くしてしまいますが、特性/持ち味っていうのは、自分がやっていてトキメくもの、または、息をするように続けられるものなので、「これが自分だ」とくっきりとわかりました。

この特性/持ち味を活かして生きようと思い、発信の仕方を改善していると、声のかかり方も変わってきました。自分のWillとCanとクライアントのNeedsが重なり合い、まさに「的を得ている」という状態が見えてきました。

戦略人事コンサルティング事業のこと

的を得てきたので、自分の経験を活かした戦略人事コンサルティングも、もう少しシャープにできそうだということが見えてきました。僕の経験タグを整理すると以下のようになります。

#新卒から人事役員になった経験
#レガシーな人材業界での人材営業経験
#20人 ~4000人までの企業成長を経営者の直下で実行支援してきた経験
#300人規模で人事責任者になり 、拠点展開、事業の多角化、職種の多様化に合わせて人事施策を実行してきた経験
#大量採用をコミットすることで事業成長に寄与してきた経験
#人事部門の立上げから責任者の育成まで実行してきた経験
#リクルーターから最終選考官まで様々な立場で数万人と面談面接をしてきた経験
#インシデントばかり起こる組織で労務や危機管理広報を経験し上場基準を満たすレベルまでコンプライアンス意識向上と制度設計をしてきた経験
#人事顧問として様々な規模 、業界、職種、文化に合わせて人事施策を実行支援してきた経験

人事に関すること、特に採用や人材開発に関することが得意ではありますが、企業が求めているのはプロの人事顧問よりも自社にコミットする人事責任者であることがわかりました。一方で、若い経営者が求める人事責任者はなかなか世の中には存在しないし、いたとしても若くてブランドのない企業を選ばないということもわかってはいましたが再認識しました。

#大学名や経験企業の銘柄が良く自社の広告塔になりえる
#採用 、人材開発、組織開発、制度設計、労務、文化浸透ができる
#事業責任者を経験しているので事業目線とコミット意識がある
#30代くらいで意欲と馬力があり朝から晩までフットワーク軽く働ける
#経営者や役員とのフィット感があり社内外の人材を巻き込める人柄である
#自社のみにフルコミットしてくれる 。複業とか余計なことはしない

そんな奴いるか!ってか、いたとしても獲得できるか!
特に最後の項目が無理です。なぜ自分のことだけを好きになってくれると思うのだろうと不思議になります。それだけの魅力を用意してから言って欲しいです。

でもこれを望む経営者からの依頼が多いので考えました。だったら、自社にいる活きのいい30代くらいのエース(プロパー)を上記のペルソナに育て上げますよと。

外から採用するのは本当に難しいです。年収2000万円は必要です。これを800万円くらいで採用しようとしているのだから無謀な話。でも、今700万円くらいの若手社員を育てるのであればそれは可能になります。特に自社の若手エースで足りないのは上記の2個目の人事知識経験くらい。これは僕が埋めることができます。

ということで『プロパーCHRO育成型人事戦略支援』にコンサルコンテンツを変えました。直近の人事問題は僕が何とかするので、長期的には僕の経験とノウハウを持った人材が僕の代わりに機能するように育てます。このやり方で介入している企業が一番うまくいっているので、他の人事コンサルと差別化するためにこのようにサービスを昇華させました。

新卒入社、且つ、小さな規模から大規模まで組織を成長させ、その過程を人事役員として自社のみにコミットした経験者、そして、業界でも有名なハードシングスな環境で調整力、企画力、運用力を磨き上げた経験がある人はそういないでしょう。僕のことですw

中途で今すぐ人事責任者を採用したいけどなかなか出会えない。でも、若手で活きのいいのがいるので育てながら自社の人事システムを作り上げて欲しい、という経営者の人は連絡ください。
takenoko1220

エージェント事業のこと

エージェント事業も細々と進めていましたが、特徴がないことで推進意義を考え続けていました。友人のプロフェッショナルに参画してもらい、イチからシステムを作ってもらったことで生産性は10倍くらい上がり、コンスタントに数字を作れるところまで来ていますが、エージェントというビジネスそのものに疑問も持っていました。

#エージェントやRPOは人事の思考停止とサボりを助長させている
#右から左に人材を流すだけのエージェントは人売り人買いと言われてもしょうがない
#コーチングとセットのような言い方をしているエージェントほど実際にコーチングのスキルを持っていない
#ビズリーチのようなデータベース頼りで自社のオリジナルリードを持っていないエージェントに未来はない
#「個人に向き合う」と言って面談を何回もするエージェントが本当に個人の要望を満たしているのかというと、自己満と生産性の低下を引き起こしているだけの事象が多い

この辺がエージェント事業の闇であり、介在価値が本当にあるのか、ということが疑問です。業績と生産性の向上、または表面的な差別化を考えると上記のような内容に行きつくのはしょうがないのですが、自分の特徴/持ち味が活きないし、何よりもお客様への価値貢献がイメージできないのが嫌だなと思っていました。

ということで、エージェント事業の介在価値を再定義してリスタートしました。

#自社のオリジナルリードがある
#採用担当者さま個人のアトラクトでは初回接触が難しいレイヤーに絞る
#自分の持ち味が活かせることで候補者が相談したくなる職種に絞る
#オリジナルシステムを使って候補者の自己認知診断を実施し、候補者の特性、現状の痛みと今後の希望、フィットする組織規模、フィットする会社イメージをアウトプットしたうえで、面談を行い、互いの面談効率を上げる
#『プロパーCHRO育成型人事戦略支援』とセットで入ることで、双方のマッチング効率を上げる

つまり、僕の持ち味を活かして「CHROやHRBP採用特化型エージェント」に振り切っています。
ちなみに、僕自身は人事のプロですが、それ以外の職種に強みを持つメンバーはそこに注力してもらうことで、「人事を含めたミドルオフィスに強いエージェント」として進めています。エージェントとして我々が貢献できそうな企業様は是非お声がけください。
takenoko1220

セルフブランディングのこと

自身のWillとCan、そして企業からのNeedsの的が重なったことで、自分のパーセプションをどこに置くかが明確になってきました。とはいえ、何者でもない自分ごときのパーセプションを理解している人などはごくごく少数のクラスターなので、ここを大きくしていく必要があります。

迷走しながらも世の中にあるSNSはほとんど実験をすることができたので、クラスターをつくれそうなSNSに絞って投稿を強化してます。ただし、ここは全然未完成で粗削りなので、パーセプションを拡げるコンテンツや関連ワードをもっと模索する必要があると思っています。

一旦は以下のテーマに絞って投稿回数を増やしています。

①信頼できる柱が欲しい経営者のための『プロパーCHRO』の育て方
 ☛これは法人向けなのでnoteで詳しく
モヤモヤを抱えた30代総合職のための『教養としてのキャリア』
 ☛これは個人向けなのでXでライトに


まだまだ閲覧数は少ないものの、お陰様で問い合わせが来るようになったので、的はそこまで外していないと思っています。

あとは自分という存在の「顔」と「温度感」を伝えたいのでVlogをやろうと思っていますが、なかなか撮影ができていません。これは今月中に1本は公開すると宣言しておきます。

自治体の組織戦略アドバイザーのこと

50歳からは初等教育の変革に全振りしたいと思っているので、今から自治体とのつながりも作っておきたいと思って始めました。

自分の地元である奈良県磯城郡川西町の町役場におけるミッション、ビジョン策定をサポートさせていただきました。

自治体の持つ課題や組織の課題がよくわかったこともそうですが、町長の視座、視野、視界についても議論を通じて学ぶことができた良い機会でした。

小澤町長による発表の様子

あとは運用にしっかり乗ることですので、勝負はここからだと思っています。将来的に地元の初等教育を変えるうえでの足掛かりになると信じて、もっと深く関わっていきたいと思っています。

コーチングのこと

今回のnoteのタイトルをいただいたのは昨年10月からスタートしたコーチングスクールです。「らしさ」を使って「らしくない」ことをする、というパンチラインに惹かれ、また、コーチングをきちんと学び、自己適応させたいと思い門を叩きました。

正直、楽勝だと思っていましたがそんなことはありませんでした。世の中にある有象無象のコーチングスクールを見ていて、また、友人からのコーチングセッション依頼にお腹いっぱいになっていたこともあり、コーチングを舐めていましたが、本質的なコーチングを教えているスクールで学ぶことができたおかげで、コーチングの尊さを理解することができました。

タイトルに限らず、アンセルフィッシュ、エフィカシー、Goal、臨場感、など、今では自分の口癖になるくらいの価値観を多数教えていただけました。

残念ながら卒業1か月前から後述する家族事情があって満足のいく結果を出せずに卒業することになりましたが、改めてコーチングを学べたこと、自分の価値観を変える出会いがあったこと、など、感謝の半年間になりました。

プロダクト開発のこと

独立しても、エージェントとコンサルというサービスだけだと自分のこれまで培った能力と経験を、これまでと違う環境でこすり続けているだけなのではないか?という感覚がありました。正直、エージェントやコンサルは元手がかからないので自分一人でやると利益率は高く、効率よく生きれてしまいます。結果として上記のようにサービスを磨いて自分の価値を極大化して顧客貢献できる方法を考えたのですが、それと同時に考えていたのが自社プロダクトの開発でした。

プロダクト開発をしたかった理由は3つです。一つ目は効率化です。自分の時間やスキルを売って報酬を得ているだけでは個人事業主と変わらないので、経営者としてサービスを作って売上を得るという仕組みをつくらないといけません。サービスを分解すると、プロダクトかコンテンツかサービスを提供するチームになります。コンテンツとチームは自分で作った経験はありますがプロダクトを作った経験がなかったので、ここに挑戦し自分の代わりに稼いでもらおうと思いました。

やったことがないからこそ四苦八苦していますが、それこそがプロダクト開発をしたかった理由の二つ目です。個人事業主として働いていると、基本的には自分ができることしか仕事をとることはできません。組織に所属していると育成のために未経験でアサインされることはありますが、個人の看板を掲げている人が未経験なのに仕事をくれる顧客はなかなかいないでしょう。つまり、自分の持てる能力に頼ったコンサルをしているうちは成長が止まると考えたので、プロダクト開発を通じて、自分の未知なる経験に飛び込み、新たなスキルを身に着けようと考えました。やってみると本当に大変で、自分一人では全くできないですが、助けてもらいながら新領域にチャレンジできていることに喜びを感じています。

三つ目は、シンプルに自分の代表作を作りたかったからです。ずっと無形ビジネスにいたので、自分の作品はこれだ!というものを持つ感覚がありませんでした。20代の頃は有形のビジネスに全く興味はなかったのですが、年齢と共に「何かを残したい」という想いが強くなりました。無形と違い有形は最初に投資する必要があるので気合のノリも違いました。今までも手を抜いてきたつもりはないですが無形に比べて肩に乗るコストの重さは比べ物になりません。この危機感という感情も味わいたかったので非常に心地よく進めています。

秋口にはようやくα版が出来上がりPMFが始まっていきます。来年には正式版としてローンチできるように粛々と進めていこうと思います。

パーソナル・キャピタルの見える化のこと

この分野はもう自分が人生をかけた挑戦になると思うのですが、死ぬ前にパーソナル・キャピタルの見える化を実現したいと思っています。

パーソナル・キャピタル、つまり、個人が持つ様々な資本を見える化し、それぞれの資本を開発、投資、運用することで、長い時間軸で資産形成できるイメージを具現化していきたいと思っています。

人は様々な資本を持っています。しかし、それらをきちんと貯めること、整理すること、投資すること、運用することを実践できていません。それは、日本では終身雇用の文化が昔からあったので、自分の資本は会社に預ければ会社が開発と運用を代わりに行ってくれていたからです。

しかし、自立と自律が求められる個の時代では、自分の資本は全て自分で管理すべきだと考えます。一方で資本の定義や評価に一定の基準がないため、会社というエコノミー内では取引できることが、一般的な労働市場で取引できるかと言われると非常に難しい状態です。

海外ではスキルの見える化が進んでいますが、僕が作りたいのはスキルだけではなく、意欲や社会関係資本と言った、その人が持つ非財務資本全てを見える化し、それによって取引が円滑に回ること、新たな取引が生まれやすくなる世界です。

MBAの卒業論文でもこの件について書きましたが、まだまだその片鱗すらつかめていません。とはいえ、頭の片隅に放置しているうちに劣化し、他の人が進めていくのを指をくわえて見るだけになります。それは自分の中では許せないので少しずつ進めていくことにしました。

もはや本業にはできないので趣味に近いですが、一緒に考えてくれる仲間を募り、ヨチヨチ歩きではありますが形にできるように進めています。ここは興味がある人はどんどん仲間に引き込みたいので、議論したい、手伝えるよ、っていう人は是非お声がけください。

家族のこと

最後になりますが、前回の振り返りnoteで書かせてもらったように、自分の人生において最大の出来事が起きました。

数多くの人からコメントや応援メッセージをいただきました。仲の良い人だけではなく、少ししか話したことがない人や、何ならSNSで見るまで僕のことを知らなかった人からも心のこもった温かいメッセージをいただきました。

僕自身が学んだのは、窮地に陥っている時は、どんなメッセージであれ想ってもらえること自体が嬉しいということです。「どんな言葉をかければいいのかわからなかった」という言葉を多くいただきましたが、当事者は想ってもらえていると感じることが嬉しいのです。実はめちゃくちゃ心配をしてくれているけど連絡をとれずにいる、という方もいらっしゃると思います。当事者になって言えることは気にせずにどんどん声をかけてくださいってことです。

この立場になってわかりましたが、心配しすぎる気遣いは無用です。どんな言葉でもいいので連絡をいただけることが力になります。だから気にかけてくれとか、連絡をくれ、と言っているのではなく、僕の周りで困っている人、辛い人を見たときに、そっとしておくよりもまずは想っていることを言葉にしようと決めた、ということを言いたいのです。

世界にシェアすることで、世界のやさしさに触れることができました。世界がやさしいことを知ると、世界に発信することが怖くなくなりました。むしろ、発信することで自分の仲間がこんなにいるのかと知る機会になりました。

出産から2か月が経とうとしていますが、1000グラムで生まれた息子はようやく2000グラムを超えました。スクスクと育っているので本来の予定日には3000グラムくらいにはなりそうです。35週を超えたこともあり、昨日初めて口からミルクを飲むことができるようになりました。

今回飲んでくれたミルクは、妻が抗がん剤治療に入る前に絞りだして病院が保存してくれていたミルクです。たった数十ミリしかないミルクでしたが、息子が吐き出さずに元気よく飲んでくれている様子を見て、妻は泣いて喜んでいました。それを見て僕も泣いて喜びました。

対して妻の病気は快方に向かっているとは言えない状態です。抗がん剤治療は始まったばかりなので何とも言えませんが、腸閉そくの恐れがあるということで、一度投薬を中断してストーマ(人工肛門)の装着手術を行いました。

ストーマのレベルは上がっているし、ストーマになれば食事制限もほぼなくなるということは妻も頭ではわかっていますが、ストーマをつけた生活を想像し、様々な場面で制限が起きること、また、ストーマをつけている自分に対して自信を失うのが相当怖かったのだと思います。最後までストーマ以外の方法や一時的な処置として、また元に戻せないかという道を模索しましたが、結局はストーマが最良の選択として受け入れました。

ストーマになって1週間、妻はなんにでもニックネームをつけるので、ストーマをつける自分の剝きだした腸を「小梅ちゃん」と呼びながら、前向きに明るくストーマ生活に順応しようとしています。彼女の強さを横で感じながらいつも勇気をもらっています。

今は妻も息子も入院しているので、僕自身は病院近くのカフェで仕事を行い、病院から呼び出しがあるとすぐに向かうという生活になっています。それによってやはり迷惑をかける事象が生まれていますが、それでも対応してくださるお客様、パートナー、チームのみんなには感謝しかありません。いつもありがとうございます!

大変だねと声をかけてもらいますが、二人が病院にいる間は安心ですし、自分の時間もあります。その時間は仕事、学習、筋トレ、交流などにあてているのでそこまで制限を感じません。しかし、大変になるのは息子が退院してきてからです。

妻も同時に退院してきますが、通院が毎週あり、投薬時間がかかることもあるので息子を病院に連れていくことはできず、その間は僕のワンオペになります。また、そもそも妻の身体には投薬用のチューブやストーマが装着されているので、息子を安全に抱き上げることにも気を遣う必要があります。

新生活をシミュレーションするだけでも問題は山のように出てきますが、非常に前向きであり、何なら楽しみです。先輩方から聞く限り育児は想像を絶する困難もあると思うのですが、息子を一人亡くし、妻が死ぬかもしれないと覚悟をしたあの日から、自分の最悪レベルの限界点のバーは相当低いところにある実感があります。死ぬこと以外はかすり傷の精神で成長しながら乗り越えていこうと思います。

とはいえ、様々な場面で多大なる迷惑をかける可能性はありますし、頼ることも多くなると思います。味方だらけの世界とわかった今、頼りまくることを考えていますので、何卒、宜しくお願い致しますmm

長くなりましたが3期目も楽しみながら成長していきます!
Let’s enjoy every single moment! Thank you!

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