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サザンロック/スワンプ系のアルバム紹介

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オールマン・ブラザーズ・バンド、レーナード・スキナードの定番から、マーシャル・タッカー・バンド、ウェット・ウィリーなどのベテラン勢、スティルウォーター、ウィンター・ブラザーズ・バ… もっと読む
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2023年10月の記事一覧

サザンロックの定義とは何か? ④

サザンロックの定義とは何か? ④

3回にわたってお話をさせていただいたが、今回で終了となる。大仰なタイトルの割にショボい内容だが、20代半ばから30年以上、サザンロックを真面目に聴いてきた。これほどハマったカテゴリーも珍しい。あとはロカビリーくらいだろうか。

①〜③を未読の方はこちらからどうぞ。

①の内容は以下の通り。
・アメリカ南部とは?
・サザンロックの始まり
・レーナード・スキナードの登場

②の内容は以下の通り。
・ジ

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サザンロックの定義とは何か? ③

サザンロックの定義とは何か? ③

前回、前々回に続いて、今回は3回目となるが、下準備もできたので、まとめていきたいと思う。過去記事を未読の方は、以下のリンクからどうぞ。

①の内容は以下の通り。
・アメリカ南部とは?
・サザンロックの始まり
・レーナード・スキナードの登場

②の内容は以下の通り。
・ジョージア州のレーベル
・オールマンズに続くアーティストたち

ジミー・カーターと大統領選
オールマンズの成功は、そのままキャプリコ

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サザンロックの定義とは何か? ②

サザンロックの定義とは何か? ②

・アメリカ南部とは?
・サザンロックの始まり
・レーナード・スキナードの登場
前回は上記の3点についてお話をさせていただいたので、今回はその次へ行こうかと。

ジョージア州のレーベル
キャプリコーン・レコードはジョージア州メイコンを拠点とし、サウンズ・オブ・ザ・サウスはジョージア州のドラヴィルのスタジオ・ワンでレコーディングなどをおこなっていた。ご存知のように、スタジオ・ワンは、アトランタ・リズム

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サザンロックの定義とは何か? ①

サザンロックの定義とは何か? ①

今回の記事の内容は、私個人の解釈によるものであるため、主観の相違により違った解釈をお持ちの方もおられることを理解した上で、お話をさせていただこうと思う。

そもそも「サザンロック」とは?と聞かれれば、’70年代半ばにアメリカ南部のアーティストが注目された時期があり、その時のムーブメントを総じて「サザンロック」という言葉で一括りにした〜ということになる。

アメリカ南部とは?
では、「アメリカ南部」

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戦慄のアウトローズ/アウトローズ (‘75)

戦慄のアウトローズ/アウトローズ (‘75)

The Outlaws / The Outlaws (‘75)
フロリダ・ギター・アーミーこと、アウトロウズのファーストアルバム。キャプリコーン・レコードのサザンロックが注目される中、’75年にアリスタからリリースされた。
元は「ロス・オンブロス・マロ(スペイン語でアウトロウズの意)」と名乗っていたが、スキナードの故ロニー・ヴァン・ザントにより、「アウトロウズ」と命名された。

メンバーは、ヒュー

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しゃれた沈黙/レス・デューデック (‘77)

しゃれた沈黙/レス・デューデック (‘77)

Say No More / Les Dudek (‘77)
オールマンズの「ブラザーズ&シスターズ」でディッキー・ベッツと共にツインギターの一端を担った、レス・デューデックのセカンドアルバムを紹介させていただこうかと。

レス・デューデックはロード・アイランド州で生まれ、フロリダで育ったギタリストで、オールマンズの「ブラザーズ&シシターズ」にギタリストとして参加したのは、若干20才の時である。どこ

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ドリッピン・ウェット:ライヴ/ウェット・ウィリー (‘73)

ドリッピン・ウェット:ライヴ/ウェット・ウィリー (‘73)

Drippin’ Wet : Live / Wet Willie (‘73)
たくさんのサザンロックのバンドの中で、私が特に好きなバンドの一つ、ウェット・ウィリーの初期の傑作ライヴ盤を紹介させていただこうかと思う。
アラバマ州モービルから登場したバンドで、白人(一時期のコーラス隊を除く)ながら、モロにブラックミュージックの影響を受けたソウルフルなサウンドは、他のサザンロックのバンドとは一線を画して

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レコード・コレクターズ/特集:サザン・ロック

レコード・コレクターズ/特集:サザン・ロック

レコード・コレクターズ誌の‘89年12月号は「サザンロック」の特集であった。当時はサザンロックという言葉が死語の時代で、「サザンロックが好き」と言えば、「サザンオールスターズいいですね」という漫才のようなやり取りが普通だった。

私は当時20代半ばで、バンドではブルースロックを演奏していたものの、よくある4人編成ではなく、もっと大人数でノリの大きな音楽を演奏したいと思っていた矢先だった。かなり前か

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ウェイ・ダウン・ヨンダー/チャーリー・ダニエルズ・バンド (‘74)

ウェイ・ダウン・ヨンダー/チャーリー・ダニエルズ・バンド (‘74)

Way Down Yonder / The Charlie Daniels Band (‘74)
サザンロックやカントリーの大御所、チャーリー・ダニエルズのバンド名義〜チャーリー・ダニエルズ・バンドのセカンドアルバム、ウェイ・ダウン・ヨンダーを紹介させていただこうかと。

ファーストアルバム「ファイヤー・オン・ザ・マウンテン」は、それなりに知名度も高いアルバムである。その陰に隠れてあまり目立たない

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ビッグ・ファン/エルヴィン・ビショップ (‘88)

ビッグ・ファン/エルヴィン・ビショップ (‘88)

Big Fun / Elvin Bishop (‘88)
古くはポール・バターフィールド・ブルース・バンドから始まり、サンフランシスコを拠点に活動していた時期もあり、ジョージア州のキャプリコーン・レコードから南部サウンドで爆発するなど、時代と共に音楽を楽しんでいる〜まさに「ビッグ・ファン」なアーティスト、エルヴィン・ビショップのアリゲーター・レコード移籍後のファーストアルバムである。

活動が長い

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ディッキー・ベッツ&グレート・サザン/ディッキー・ベッツ&グレート・サザン (‘77)

ディッキー・ベッツ&グレート・サザン/ディッキー・ベッツ&グレート・サザン (‘77)

Dickey Betts & Great Southern / Dickey Betts & Great Southern (‘77)
オールマンズの1回目の解散後、ギターのディッキー・ベッツが結成したバンドが「グレート・サザン」である。アリスタ・レコードから2枚のアルバムをリリースし解散となり、オールマンズの再結成までの短命に終わったものの、オールマンズと同じ「ツインリード、ツインドラム」という

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ピットフォールズ・オブ・ザ・ボールルーム/クーパー・ブラザーズ (‘79)

ピットフォールズ・オブ・ザ・ボールルーム/クーパー・ブラザーズ (‘79)

Pitfalls of the Ballroom / Cooper Brothers (‘79)
今回は以前紹介したカナダ出身のバンド、クーパー・ブラザーズのキャプリコーン・レコードでの最後のアルバムを紹介させていただこうかと思う。

クーパー・ブラザーズはブライアンとディックのクーパー兄弟が中心となって結成され、キャプリコーン・レコードから2枚のアルバムをリリース、その後はカナダのレーベルから’

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