ドリッピン・ウェット:ライヴ/ウェット・ウィリー (‘73)
Drippin’ Wet : Live / Wet Willie (‘73)
たくさんのサザンロックのバンドの中で、私が特に好きなバンドの一つ、ウェット・ウィリーの初期の傑作ライヴ盤を紹介させていただこうかと思う。
アラバマ州モービルから登場したバンドで、白人(一時期のコーラス隊を除く)ながら、モロにブラックミュージックの影響を受けたソウルフルなサウンドは、他のサザンロックのバンドとは一線を画していた。
本作はそんな彼らの’73年リリース、通算3枚目のアルバムでライヴ盤となっている。次作「キープ・オン・スマイリン」が大ヒットする前の、まさに「開戦前夜」のようなライヴ盤となっている。彼らのライヴ盤としては、’77年の「レフト・コースト・ライヴ」が名盤とされているが、本作は初期ウェット・ウィリーの荒削りな魅力が満載である。
まず、ボーカルのジミー・ホールがパワフルに歌いまくるだけではなく、ギターのリッキー・ハーシュも弾きまくりで、’70年代後期のバラエティに富んだ演奏とは違い、バンドのダイナミクスを感じる。アーサー・クルダップの「ザッツ・オールライト」で幕を開け、オーティス・レディングの「シャウト・バマラマ」で幕と閉じるというソウルフルな選曲も嬉しい。
YouTubeでもアルバムの音源が極端に少ないので、同時期の音源を紹介させていただく。「ザッツ・オールライト」
「グリッツ・エイント・グロサリーズ」
「レッド・ホット・チキン」
アルバム「キープ・オン・スマイリン」までの3枚は流通量が少ないのか、中古店でも見かけることが少ない。見つけたら即買いの一枚。
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