渡辺たける

1991年生。都内在住。AI会社勤務。モルック協会 渉外担当。摩耗する日々から研磨する…

渡辺たける

1991年生。都内在住。AI会社勤務。モルック協会 渉外担当。摩耗する日々から研磨する日々へ。

最近の記事

手触り感のある東京生活を送る

18歳、大学進学で上京してきてから東京生活は14年目を迎える。 働き出して10年。27歳くらいから、段々と東京での生活に、 心をすり減らすような感覚を覚えるようになってきて、30代に入ってからその感覚は、微かなものから確かなものへと変わってきた。 なんでも揃っているし、都内のどこへ行くにしても1時間もかからず行けてしまう。文化的な活動をかなり享受してきたけれど、ふとその疲労がくっきりと出てくることがある。 その原因になるものをずっと何だろうかと考えていて、自分なりに思いつ

    • 居る場所で変わる普通-834.194-

      5月13日(木)、有給を取って、北海道札幌に来た。行きの飛行機も楽しい。運よく窓側に座ることができて、窓から見える風景から、日本の国土の特徴を改めてよく理解できる。北海道という土地が開拓使によって拓かれ、またその土地は秩序立って綺麗に区画で整理されている。その様子が上空からだとくっきりと見える。体感を持って全体を観ることで、2000年を悠に超えた時間を掛けて、この土地が作られたのだと思うと、それだけで感慨深い。人の些細な営みの積み重ねが、遥かな時間を掛けて、このような形をなし

      • 物語から身につけるサバイバルスキル-大学生時代友達が1人もいなかった営業マンの話-

        大学生時代、僕自身は人との折衝ごとを仕事にするような営業マンは到底なれないと思っていた。高校生の時には、人見知りすぎて、入学して友達ができるのに3ヶ月ほどかかったことや大学時代には2年間メンバーが同じの語学のクラスで1人も友達ができなかった。幸い1年の終わりから始まったゼミでなんとか友達ができた。それくらいに引っ込み思案で、人見知りも強く、コミュニケーション能力が低かった。 現職では、営業を初めて4年目となる。今もこの職種が向いているかというと自信を持ってYesとは言えない

        • 心を育てることとについて思うこと。タイパの逆をゆく。

          ここ1ヶ月くらいからかもしれない、観葉植物、公園に植えられている木々に興味を持つようになった。 大学進学で、地方から東京に住んで16年目になる。都会生活が長くなってくると、徐々に精神的なHPが年齢とともに減っていくのが体感としてわかる。例えば、20代前半くらいであれば、実家に帰省するのは半年くらいに1回で良かったのが、33歳となった今では月1回ペースで帰りたくなってきたといった具合だ。僕の実家は山間にあり、見渡す限り山で緑色しかない。 一方、今住んでいる東京の家はどうか。

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          東京独身サラリーマンが思う、実家家族の効用

          GW後半5月3日から5月11日まで実家に帰り、少しのGWとリモートワークで両親と三人で生活をしていた。1週間実家にいて気づいたのは、自分が思っていた以上に心の中に溜まった澱が吐き出せていないということと、一人暮らしで孤独に慣れ過ぎて知らない間に、ストレスを抱えていたということ。実家生活最終日、JR静岡駅から新幹線で東京駅まで帰ったが、澱んでいた部屋の空気が空気が完全に換気された時のように、新鮮な気持ちで東京駅のホームに足を下ろせた。 特段実家で変わったことはしていない。ただ

          東京独身サラリーマンが思う、実家家族の効用

          思い出資本論を極めていく。

          さまざまな本を読んできた中で、一番自分にとって人生で大切なものは「思い出」という資本になるのではないかと考えを持つようになった。もしかしたら、この言葉はどこかの著名な著述家が既に述べていたかもしれない。 この発想を持ったのは、大きく2つきっかけがある。橘玲さんの「幸福の「資本論」」と、柿内尚文さんの「このプリン、いま食べるか?ガマンするか?」の2冊だ。 社会資本、人的資本、金融資本の3つから人の幸福が形成されており、その資本の持っている数やバリエーションによって、人の幸福

          思い出資本論を極めていく。

          女性は未来を見ながら進み、男性は過去を見ながら進む。不機嫌なおじさんを笑わせたい。

          僕の会社はシェアオフィスに入居している。そのシェアオフィス事業を展開している会社では、都内にいくつかシェアオフィス拠点を有しており、そこに入居している会員同士がゆるく繋がれるようなイベントを定期的に開催している。 先日はその流れで、有志で都内の某公園で7名ほどが集まってモルックをした。モルックがどんな遊びかを知らない人はぜひこちらのHPで参照して欲しい。 参加者メンバーは、まさに十人十色で業種や職種も違えば、年齢も異なり、20代から50代まで幅広い。全く見ず知らずの人と遊

          女性は未来を見ながら進み、男性は過去を見ながら進む。不機嫌なおじさんを笑わせたい。

          記号としての作業着とスーツ。僕たちは一体何に規定されているのか。

          仕事場における服装というのは、随分とその人のイメージを規定するのだなと感じたことが先日あった。 サムネは父からもらった作業着だ。この春、林業を扱った会社を立ち上げた。その起業祝いに身内にプレゼント用として作ったということで、漏れなく自分ももらった。このとき、僕はリモートワークで地元の静岡へ帰っていた。まだ4月の中旬で朝夜は冷える。上着として早速作業着に袖を通した。いつもジャケットかたまにスーツを来ている身としては、すごく新鮮な感じがした。何もしていないのになんとなく労働をし

          記号としての作業着とスーツ。僕たちは一体何に規定されているのか。

          歌い手からアーティスト。アーティストから語り部へ。宇多田ヒカルの次元がさらに高まっていた。

          先日、宇多田ヒカルがCOUNTDOWNTVで24年ぶりに地上波で「First Love」を歌ったことがニュースになった。 日本が世界に誇る、誰もが知るシンガーの1人で、ネットフリックスで先の曲がモチーフになった時には、改めて聞き直したりもした。 当時15歳の鮮烈なデビューが今でも記憶にある大好きなアーティストだ。ここ数年前のLIVE映像を見た時には、当時のことを懐かしみながら歌い上げるような姿が印象的だった。 そして、先日は見た映像は、またそれとは異なる印象を受けた。懐か

          歌い手からアーティスト。アーティストから語り部へ。宇多田ヒカルの次元がさらに高まっていた。

          リリックを考えていたら、プライベートも仕事も不安な感情だらけだった。

          僕はGREEN ASSASSIN DOLLARというトラックメーカーが好きだ。 元々、HIPHOPグループである舐達麻の音楽を聴くようになって、そのなかで「FEEL or BEEF」「BUDSMONTAGE」という曲との出会いがきっかけだ。あまりにも叙情的で、イントロが流れ出した瞬間、その世界にずっと浸っていたいと思う。何回でも聴きたくなるような曲だ。仕事の帰り道、休日の昼下がりの散歩、夜道だろうがなんでもシチュエーションがハマってしまう。 特にFEEL or BEEFの曲は

          リリックを考えていたら、プライベートも仕事も不安な感情だらけだった。

          出来立ては美味しくない料理、発酵食。

          「丁寧な暮らし」 その言葉を作るきっかけとなったのは、無印の存在も少なからずあるように思う。 ここのところ、家から近くにある無印良品の糠床を作って、漬物を作った。普段の平日は、作り置きの料理かもしくはスーパーの弁当しか食べないような自分が、こんなに手の混んだようにも見えることを作ろうと思ったのか。発酵という概念が面白いと思ったからだ。 糠床自体も、既に出来合いのもので、ジップロックのような袋の中に野菜を入れればそれで終わる。袋を開けるなり、むわっと匂いが立ち上がってくる。

          出来立ては美味しくない料理、発酵食。

          考えを発酵させる

          発酵食品が好きだ。発酵食品でよく食べるものといえば、納豆やキムチ、漬物、最近で言えば味噌汁。1人暮らしだから、味噌汁は箱で売られている出汁いりの味噌汁のパックで買ったものから、毎回大さじのスプーン1杯を掬い取り、コップに落とす。そして、スーパーで売られているフリーズドライされた味噌汁の具材を混ぜ合わせ、ポッドからお湯を注いで、お箸でかき回せば、あっという間にインスタント味噌汁の完成だ。 発酵そのもの自体に最近では興味が出てきた。それは、これまでどこでということでもなく頭の片

          考えを発酵させる

          作物の生育のように、自分の強みを剪定する。あるいはnoteのサンプリング。

          佐渡島さんのnote「「欠点」と「弱点」の違いと、それぞれの向き合い方」に触発されて、長所と強みの違いについて知りたくて、調べてみる。 chat GPTは言葉の差の説明が上手い。僕たちの言葉の持っている意味の理解の解像を高くしてくれる。 長所は元々性質や能力として備わっているのもので、組織や集団といった他社がいる状況の中で相対的に長けているもの。あるいは生存戦略の中で訓練され、洗練されたものを強みと呼ぶと理解した。 僕はサッカーが好きだ。最近面白いと思うことがある。J1

          作物の生育のように、自分の強みを剪定する。あるいはnoteのサンプリング。

          高め合える存在よりも補い合える存在を

          結婚観には多様な価値観がある。ある人は、お互いを高め合える存在として、交際相手を人生の伴侶に選ぶ。なぜだか、自分にはこの価値観に違和感を感じてしまう。それは何だろうと考える。本来的に、人間の性質には生存本能が働いて2人で成長し続けることが生存に繋がるからなのだと思う。また、成長するということ自体が、どこか一定時点でピークアウトしてしまうイメージを持ってしまう。 生きながらえていくために、自分の強みはもちろんだけれと、弱点と弱みを理解する必要がある。人間が1人の個体としては、

          高め合える存在よりも補い合える存在を

          ジュビロ磐田から見る文化的遺伝子の大切さ

          先日、サッカー日本代表のアジアカップの招集メンバーが発表された。オランダリーグで活躍している小川航基の代表入りだった。ジュビロを応援している身としては、彼の代表入りは我が事のように嬉しい。 日本代表関連では、ジュビロ磐田から、カタールW杯から定着している伊藤洋輝。そして、鈴木海音のU-23代表入り。 いずれも黄金期を作った名波、田中誠、一時期には中山雅史といった面々が見てきたメンバー。彼らが代表選出された選手達に与えた影響は図り知れない。 環境は人を作るというが、もう少し

          ジュビロ磐田から見る文化的遺伝子の大切さ

          2024年2月雑文。大阪の旅と味噌汁の月。

          2月10日。大阪観光を楽しんだ。小学生ぶりだから20年ぶりくらいだろうか。旅行そのものに興味がそこまでなかったのと、20代はお金がなさすぎて関西まで行く経済的余力がなく、関西に行けずにいた。 梅田、なんば、道頓堀、天王寺など大阪の主要スポットを1日で回った。 東京は近代的で洗練された街である感覚がするけれど、大阪は人の活気があって、東京よりも好きだと思った。色で表すと東京は青色のような寒色で、大阪はオレンジのような暖色。人との距離感が近い。 東京に住んで14年。違う文化に

          2024年2月雑文。大阪の旅と味噌汁の月。