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令和時代の在宅引きこもり営業マン日誌

リモートワークが続く中で、ふと気づいた。
うっすらと気づいていた。自分が引きこもりになっていることを。それまでは、積極的にオフィスに出社していたけど、夏の殺人的な暑さにまいり、通勤すら大きな苦痛に感じて在宅に切り替えていた。

会社のオフィスがシェアオフィスになっていて、顧客との会議も気を遣わなければならない。ならばいっそのこと、家で仕事をしよう週に1回だけの出社にして、在宅に切り替えたのだった。

自分のペースで外部の音も気にしなくて良いので、例えば提案書だとか深く考える時間の時には、自宅は最適な環境になると思う。ラジオを流しながら、仕事をできるのも在宅ワークの良さ。オードリーのANNは仕事に欠かせない。

どの会社でも執務スペースには、特有の緊張した空間がある。営業という職種柄、営業電話や顧客との会議が多く発生してコミュニケーション、折衝は多くあるけれど、それに伴う資料や商談のための提案書の作成も時間の割合としては大きい。そんなシーンでは緊張空間にあるよりもリラックスできる環境の中で仕事をした方が捗ることもある。

先日営業として顧客訪問した。自宅は東京都心の北側にあるが、お客様のオフィスは横浜。平日も土日も遠出しない自分からすると、横浜はもはや小旅行の範疇だ。意気揚々と肩で横浜の風を切りながら、オフィスへと向かった。打ち合わせが始まり、気づいた。自分の声が思っていた1/3程度の声量しか出ていないことに。普段はオンライン会議をやっていて、高性能なマイクが自分の小さな声を拾ってくれていたということに気づいた。(マイクよ、いつもありがとう)そこから途中で、大学ラグビー出身で総合商社に入った1年目のフレッシュ営業マンの設定で、腹から声を大きく出すように意識した。そう、僕はボソボソ声の引きこもりから、汗も爽やかな元ラガーマンに生まれ変わったのだ。

それまで、独り言のような声で説明をしていた自分を見るお客様の目が少し変わったような気がした。

打ち合わせが終わった頃には、夜を迎えようとしているオレンジ色の夕景が横浜ベイクオーターの前に広がっていた。

【追伸】
サムネはベッドの上で仕事をしていますが、現実はデスクの上で背中丸めながらPCと睨めっこしています。



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