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リリックを考えていたら、プライベートも仕事も不安な感情だらけだった。

僕はGREEN ASSASSIN DOLLARというトラックメーカーが好きだ。
元々、HIPHOPグループである舐達麻の音楽を聴くようになって、そのなかで「FEEL or BEEF」「BUDSMONTAGE」という曲との出会いがきっかけだ。あまりにも叙情的で、イントロが流れ出した瞬間、その世界にずっと浸っていたいと思う。何回でも聴きたくなるような曲だ。仕事の帰り道、休日の昼下がりの散歩、夜道だろうがなんでもシチュエーションがハマってしまう。
特にFEEL or BEEFの曲は、全体的に包み込まれるような優しさがありながら、儚さと美しさを感じる。

リリックを書こうと思った理由は、舐達麻のメンバーBADSAIKUSHがあるライブで以下のような内容を語っていて、その内容にすごく共感できたから。自分の中で渦巻いている色んな感情を消化できたら良いなと思ったからだ。

「芸術をするという行為は全人類がした方がいいと思う。それは俺は何回も言うけど歌詞を書くこと。だけど小説を書くとか絵を描くとか映画を作るとか、まあ、もうすげー変な話地面に絵を描くとか、もう何でも誰でもゼロ円で誰でも簡単にできるし。生きてると、楽しいこととか幸せなことばっかりだったらそれでいいけど、ムカついたり、誰か妬んだり僻んだり、
本当に殺してやりてえとかそういう気持ちになることもあると思う。
そういう気持ちをもし自分の中だけで消化することができたら、
それに越したことはないと思う。」

2019@新宿BRAZE LIVEより

リリックで感情を描くために、出来事が必要だ。感情というのは出来事があって生まれるからだ。そこで、よくある出来事を書き出して、その出来事を通じて生まれる感情を整理していった。多くの人にとってプライベートで最も感情が動くシチュエーションは、恋愛だろう。僕には今付き合って2ヶ月の彼女がいる。僕は東京に暮らしていて、彼女は茨城で、電車なら1時間30分ほどで行ける絶妙な距離の遠さだ。毎日会うには距離があるし、平日会うのも難しい。となると、会うのは週末のどちらかになる。会えない期間が重なってくると自分が持っていたはずの彼女への好きという気持ちが気づかない間に薄らいでいるんじゃないかと疑い出す。そして、彼女も自分に対して同じようなことを思っていないだろうかと勘繰り不安になる。不安になるシチュエーションはそれぞれだが、最も感情が動き出しやすい状況だ。

仕事で言えば、営業のノルマがあり、毎回のようにそれが達成できるかどうかと不安になる。達成できた月は一時は落ち着くが、また翌月になれば同じような感情が湧き上がってくる。不安をかき消せるまで営業数字を埋め合わせる施策を必死に捻り出す。打ち出せた案が実行できれば、なんとか達成できない数字だとわかり、安心する。

良い感情も悪い感情もずっと人の心の中には滞在しないというのが、持論だ。僕にとって理想なのは良い感情でもなければ、悪い感情でもなく、凪のように落ち着いた感情でいることが理想だ。無と言って良いかもしれない。良いことだって悪いことが起きれば、ひとたび負の感情にいっぱいになってしまう。そういう感情が起きてしまうことは自然なこと。複雑な感情でぐちゃぐちゃになってしまった心を、荒れたグラウンドの土を慣らすようにならすことができれば素晴らしいことだと思う。その行為が、文章を綴ってみたり、音楽にリリックを乗せることなのだと思う。


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