セイレーンの誘惑に負けないオデュッセウス
遠い昔のギリシャの話ではない。わが国の財政健全化をどうするかという議論である。
オデュッセウスは、ギリシア神話の英雄で、ホメロスの叙事詩「オデュッセイア」の主人公。オデュッセウスは「トロイの木馬」の計略でトロイア戦争に勝利した帰路、魔女セイレーンの歌声に誘惑され荒海にのまれそうになるが、自らの身体を帆柱に縛りつけることで、無事祖国に帰った。
オランダの財務大臣室には、その様を表す「セイレーンの誘惑」題した絵画が飾られており、財政健全化への決意のほどを示す。そのオランダは、近年、歳出抑制に努め、財政収支を改善しつつ、高成長を実現している。
6月の「骨太の方針」で、新たな財政健全化計画がどう決められるか、正念場を迎えている。
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